子育て

赤ちゃんの運動神経を良くするための方法6つ!運動神経の発達過程とは

赤ちゃんの運動神経について

人の運動神経は赤ちゃんのときから発達していき、12歳になる頃には成人レベルにまで達するといわれています。

生まれてすぐに、姿勢であったり手足の動かし方などの基本的な動作から運動神経が発達し始め、寝ているしかできなかった赤ちゃんが寝返りやハイハイを経て、1歳になる頃には歩けるようになっていきます。

赤ちゃんは成長の過程で様々なことから刺激を受け、発達し続けていくのです。

赤ちゃんの運動神経の発達過程6つ

めまぐるしい成長を遂げる赤ちゃんですが、生後どれくらいの時期にどのようなことができるのか気になるママやパパは多いでしょう。

赤ちゃんの運動神経がどのように発達していくのか詳しくみていきます。

運動神経の発達過程1:生後0~1ヶ月の発達状況

生まれたての頃はまだ自分の脳のどの部分を刺激すればどこが動くか決まっていないため、赤ちゃんは自分の意識とは関係のない動きをします。

赤ちゃんは原始反射と呼ばれる吸いつく(吸綴反射)、手に物がふれると握る(把握反射)、何かの刺激で手足をびくっとさせたりバンザイして抱きつこうとする(モロー反射)などといった動作や、生きるために必要な飲む、排泄するなどの動作しかできません。

寝たままの状態から自分で体の向きを変えることはできませんし、自分の意図しない動きに驚いて泣いてしまうことがあります。

運動神経の発達過程2:生後1~3ヶ月の発達状況

運動神経も徐々に発達してきて赤ちゃんの手足の動きが活発になり、少しずつ首の筋力がついてくることで頭を少し持ち上げたり、顔の向きを変えることができるようになります。早い子で生後3ヶ月くらいから首が座るようになってきます。

この頃には視力もだいぶ発達してくるので動くものを目で追ったり笑ったり、自分の体に気づいて手を見つめたり舐めてみたり、また「アー、ウー」といった声を出し始めるようにもなります。

運動神経の発達過程3:生後4~6ヶ月の発達状況

生後4ヶ月以降にはほとんどの赤ちゃんは首が座るようになり、うつ伏せの状態にすると前に手をついて自分で頭を持ち上げられるようになったり、生後5ヶ月以降には徐々に腰や上半身の筋力もついてくるため寝返りをうち始めたり、お座りができるようになる赤ちゃんもいます。

また頭の中で目と手の動きがつながってくることで、興味のあるものに手を伸ばしたりと能動的な行動が増えていきます。

運動神経の発達過程4:生後7~10ヶ月の発達状況

殿部や大腿部の筋力の発達で赤ちゃんは支えなしでもしっかりお座りができるようになり、四肢の筋力も徐々に発達してくることでハイハイをし始め、さらにつかまり立ち、つたい歩きへと発達していきます。

ハイハイには個人差があり、様々なスタイルのずりばいから始まって、そのうち手や膝を立ててハイハイスタイルになる子もいれば、ずりばいからつかまり立ちへと進む子もいます。

つかまり立ちをし始める時期もかなり個人差がありますが生後9~10ヶ月頃には家具などにつかまりながら少しずつ立ち上がり、さらに行きたい方へ進もうとつたい歩きを始めるようになります。

運動神経の発達過程5:生後11~12ヶ月の発達状況

下肢の筋力の発達により多くの赤ちゃんがつかまり立ちやつたい歩きができるようになり、さらに両手を離して短い時間立っていられたり、ほんの数歩だけ歩けるようになっていきます。

つかまり立ちは体重を足で支え、より狭い面積でバランスを取るという赤ちゃんにとってはまったく新しい運動能力で、立つことで視野が広がり好奇心が増した赤ちゃんは興味がある方へ進もうと歩行運動を発達させていきます。

また手指も器用になり手の平全体で物をつかんでいたのが指でつまめるようにもなります。

運動神経の発達過程6:1歳以降の発達状況

1歳を過ぎるとよちよちではありますが1人で歩けるようになり、階段やソファーなどいつもより少し高い所によじ登ったり、物をくぐったりと体全体を使った立体的な動きをし始めます。

器用になった指先を使って積み木遊びもできるようになってきます。

また身近な人の動きやしぐさなどを真似するようになり、体の動かし方や言葉の使い方を覚えていきます。

赤ちゃんの運動神経を良くするための方法6つ

赤ちゃんのときの運動能力はその後の運動神経の発達の土台となるもので、赤ちゃんのうちにできることを増やせば運動神経が伸びるというわけではありませんが、赤ちゃんの潜在能力をしっかり引き出してあげることは赤ちゃんの心と体を豊かに育むという意味でとても大切です。

赤ちゃんの運動神経の発達をさらにサポートするためにさせた方がいいことや親ができることはどんなことかを、詳しくみていきます。

運動神経を良くするための方法1:たくさんハイハイさせる

ハイハイは全身を使った運動で、とくに体幹の中でも背筋が鍛えられ立った時のバランスを取るのにとても重要となります。また、2つ以上の部位を同時に使うことで、転倒しそうな時に手を伸ばすという危機回避能力も鍛えられます。

ハイハイによって筋力や体力が増し、バランス感覚が養われ、さらに体を動かすことで脳の発達を促す効果もありますし、行動範囲が増えることで赤ちゃんの欲求が満たされ精神的な発達も促されます。

ハイハイをあまりしなくてもその後の成長に差し支えありませんが、赤ちゃんの心身の発達にとても重要な役割をしていますので、たくさんハイハイをさせるといいでしょう。

運動神経を良くするための方法2:たくさんつかまり立ちをさせる

つかまり立ちをし始める頃はまだ膝立ちであったり、立ててもふらふらと不安定でまだ腕の筋力に頼った状態ですが、つかまり立ちを繰り返していくうちに足腰の筋肉が鍛えられ、足だけの力で立てるようになっていきます。

さらにつたい歩きやひとり立ち、ひとり歩きができるようになるにはつかまり立ちでしっかり筋力をつける必要があります。

しかし無理やりつかまり立ちさせるのは筋力が伴っていない場合があり転倒しやすいので、赤ちゃんの意思で始めるのを待ちましょう。

運動神経を良くするための方法3:マットやクッションでの遊び

ハイハイの時にマットやクッションで段差や坂を作ってそれを赤ちゃんに上り下りさせると新しい運動になりますし、色んな所によじ登りたがる時期にもマットの高さをつけてあげればその運動にもなります。

やわらかいマットは赤ちゃんが遊ぶ時に敷いておいてあげれば転んだりしりもちをついても衝撃や痛みが少ないため、赤ちゃんは快適によりアクティブに遊ぶことができます。

また物をしっかりつかめるようになったらクッションなら振り回したり投げたりして遊んだりできますし、自分や物にぶつかったとしても安全です。

運動神経を良くするための方法4:風船を使って遊ぶ

ゆっくり上下左右に動く風船は赤ちゃんの興味を引き、触ろうとすることでねんね期であれば手を伸ばす運動に、ハイハイ期や立って歩き始める時期には追いかける運動を促すのに使えます。

カラフルで不規則な動きをする風船を目で追うだけでも様々な感覚が養われますし、風船に鈴をつけたり絵をかいたり、上から吊るしてみたり、布テープなどを全面に張り付けてボールのようにしたりと変化を加えてみるのもいい刺激になるでしょう。

風船は軽く、当たっても痛くないので赤ちゃんと遊ぶのに安全ですが、割れないようにと赤ちゃんが口に入れないように気を付ける必要があります。

運動神経を良くするための方法5:ポリ袋を使う

ポリ袋のカシャカシャという音に興味を引かれる赤ちゃんは多く、あやすのにも使えますし、ポリ袋に空気を閉じ込めて風船のようにしたり、赤ちゃん自身がカシャカシャと音を鳴らすことを楽しんで遊ぶこともできます。

ポリ袋に何か他の物を入れてみたり、様々な大きさや形のポリ袋を風船にすればさらに夢中になって遊ぶでしょう。お座りができて両手が使えるようになる時期からアクティブに動ける幼児にまで楽しめる遊びです。

ただし窒息の危険があるのでポリ袋をかぶってしまったり、口に入れて誤飲してしまわないようにしっかり監視しながら遊ぶようにしましょう。

運動神経を良くするための方法6:母親の体によじ登らせてみる

歩けるようになった赤ちゃんは次に登るという能力を身につけようとします。赤ちゃんにとっては新しい体の動かし方を学べる大切な運動です。しかし高いところから落ちたりよじ登ろうとしたものが倒れたりする危険があるので安全な場所を選ばなければいけません。

母親の体をよじ登らせるならしっかり見守りながらできますし、スキンシップにもなって赤ちゃんの心の発達にも良い影響を与えます。

赤ちゃんが落ちそうになった時にはすぐ支えられるように配慮しながら、母親は床に座ってはじめは肩に登らせ、次に色々体勢を変えたりソファーに座ったりして徐々に高さを作って足からよじ登らせてみましょう。やわらかいマットの上で行えばより安全です。

赤ちゃんに運動神経を付けさせるときの注意点

動き回れるようになった赤ちゃんは好奇心の塊です。

新たな興味、刺激が運動神経を発達させていくわけですが、まだ筋力も未熟で気が取られやすい状態の赤ちゃんには転倒、転落、物にぶつかるなどたくさんの危険があり注意が必要です。

安全対策をしっかりと!

赤ちゃんが安全に運動できるように、床に置いてある障害物や赤ちゃんの手が届く範囲にある危険なものは片付け、ぶつかると危険な家具の角や突起物などにはやわらかいものを付けてガードし、階段や危険なものが多い台所の入口などにはゲートをつけるようにしましょう。

また引き出しなどを開けて中の物を引っ張り出すこともできるようになるので、引き出しや扉にもガードを付けたり、コード類で巻きついて遊ばないように束ねて固定させ、コンセントにもカバーをつけるようにしましょう。

赤ちゃんの目線になって危険なものがないか探すことが大切です。

目を離さないようにする

安全対策をしたからといって赤ちゃんを1人で自由に遊ばせるわけにはいきません。赤ちゃんの行動は予測不能で、目を離したほんのわずかの間にも何をしてしまうかわかりません。

ある程度のことは赤ちゃんの運動神経の発達や何が危険なのかを知るためにさせた方がいいのですが、いざとなった時にすぐ手を差し出せるようにそばで見守っている必要があります。

1番の安全対策は目を離さないことです。

赤ちゃんをたくさん遊ばせて運動神経を付けよう

赤ちゃんの運動神経の発達には個人差もありますが、ゆっくりであっても前よりできるようになったということが大切で、何かできるようになるたびによく褒めてあげることも赤ちゃんの自信につながります。

危なっかしくてすぐ手を差し出したくなるかもしれませんが、赤ちゃん自身でしっかり成長できるように安全対策はした上であたたかく見守ってあげましょう。