出産準備

【専門家監修】双子の妊娠はいつわかる?妊娠の仕組みや気を付けるべきことを解説

「双子には一卵性と二卵性があるけれど、その違いは?」
「双子の妊娠っていつわかるの?」
「双子を妊娠するコツはある?」

双子の子供を持つことに憧れがある人や妊娠したら双子だったという人にとって、双子とはどういう仕組みになっているのかなど、双子について知りたいことがあるのではないでしょうか。

本記事では、一口に双子といっても実はいくつかの種類があることや、双子を妊娠した場合にいつ頃それがわかるのかなどについて紹介しています。

この記事を読むことで一卵性と二卵性の違いやお腹の大きさの違い、双子を妊娠した時に心配されるトラブルなどがわかるようになります。

双子が生まれる仕組みを知り、安心して出産を迎えられるように備えましょう。

双子の妊娠について

1人の子供を妊娠した場合は単胎妊娠、双子を妊娠した場合は双胎妊娠、多胎妊娠といいます。

単胎妊娠の場合は受精卵がそのまま成長しますが、双子の場合は1つの受精卵が分離、もしくは2つの受精卵が成長します。

一卵性と二卵性の違いは?

一口に双子といっても、双子にはいくつかの種類があります。

1つの卵子が受精し、早い時期に2つに分離する一卵性、通常は1つしか排出されない卵子が2つ排出され、それぞれが受精した二卵性があります。

一卵性とは

一卵性とは1つの卵子が受精したあとに2つに分離して成長した双子のことです。

遺伝子はほぼ100%同じになり、性別や血液型も同じになります。遺伝子が近いため、見た目はそっくりで見分けがつかないという場合もあるでしょう。

二卵性とは

卵子は通常1つしか排出されませんが、二卵性は何らかの原因で2つの卵子が排出され、それぞれで受精し、成長した双子のことです。

それぞれが別の精子と受精しているため、遺伝子は一卵性ほど一致せず、平均すると50%程度になります。

別に受精するため、性別や血液型は同じになることもあれば、違う場合もあります。兄弟ですので似ているところはあっても、一卵性のように瓜二つのようにはなりません。

膜性は3つの種類に分かれる

お腹の赤ちゃんは「絨毛膜」と「羊膜」という袋状の器官に入っています。外側が絨毛膜、内側が羊膜で二重になっています。絨毛膜は胎嚢のことです。双子の妊娠の場合、この膜性の違いによってもタイプがわかれます。

妊娠の経過は卵性による大きな差はありませんが、膜性によってはリスクが変化します。リスクに対応するためにも、双子妊娠時は膜性の検査が重要です。

1:二絨毛膜二羊膜双胎

二絨毛膜二羊膜は絨毛膜・羊膜が2つに分かれていて、それぞれに胎児が入っています。胎盤も2つあります。

二卵性双胎は必ず二絨毛膜二羊膜です。一卵性双胎は受精卵が分裂し2つになる時期で膜性が変化します。受精後3日以内で2つに分裂すると二絨毛膜二羊膜になります。

2:一絨毛膜二羊膜双胎

一絨毛膜二羊膜は絨毛膜が1つでその中の羊膜が2つに分かれ、それぞれに胎児が入っているタイプをいいます。双子の妊娠では最も多いタイプで、約4分の3が一絨毛膜膜二羊膜です。

一絨毛二羊膜は1つの受精卵から分裂した双胎です。受精後4~7日に分裂をすると一絨毛膜二羊膜双胎になります。

胎盤を共有しているため、栄養供給が均等におこなわれないなどのリスクが発生することがあります。

3:一絨毛膜一羊膜双胎

一絨毛膜一羊膜は、1つの絨毛膜・羊膜の中に胎児が2人入っているタイプをいいます。一絨毛膜一羊膜は双子の妊娠の中でも珍しく、双子の妊娠全体の1%程度しかいません。

一絨毛膜一羊膜も、1つの受精卵から2つに分裂したものです。分裂する時期が受精後8~12日になると、一絨毛膜一羊膜の双胎になります。

胎児が動くことによってお互いの臍帯(へその緒)が絡まるなどが発生する可能性があり、経過に特に注意が必要な傾向があります。

双子を妊娠したかどうかはいつわかる?

双子を妊娠しても、すぐには見た目などで判断はできません。つわりが単胎妊娠の場合より強くなる傾向がありますが、つわりには個人差があるため、つわりが強いからといって、必ずしも双子を妊娠しているということにはならないのです。

市販されている妊娠検査薬では妊娠しているかどうかは検査できますが、双子かどうかまでは判定できません。

そこでここでは、双子の妊娠は超音波検査でわかることや、一卵性と二卵性が判明する時期の違いについて紹介します。

一卵性と二卵性は判明する時期が異なる

同じ双子でも一卵性と二卵性では判明する時期が違います。

二絨毛膜二羊膜双胎は胎嚢という赤ちゃんを包んでいる袋が2つあり、妊娠5週頃から確認できるようになります。二卵性の双子の場合は二絨毛膜二羊膜双胎となるため、この時期に判明すると二卵性の双子、もしくは一卵性の二絨毛膜二羊膜双胎ということになるのです。

一絨毛膜二羊膜双胎と一絨毛膜一羊膜双胎は胎嚢が1つしかないため、判明する時期は少し遅れます。心拍が確認できる妊娠6週頃や超音波検査により妊娠7週頃には判明するでしょう。

双子はエコー検査で判明する

妊娠するとエコー検査で胎児の様子を確認しますが、この時に双子であることも判明します。

二絨毛膜二羊膜双胎の場合は2つの胎嚢が確認できます。胎嚢が1つで心拍が2つあれば、一絨毛膜二羊膜双胎や一絨毛膜一羊膜双胎の双子であることがわかるのです。

双子を妊娠すると単胎妊娠よりリスクが高くなるため、しっかりと検査してもらっておくことが大切です。

双子を妊娠する可能性は何パーセント?

日本の出産件数は年間100万件です。それに対し、双子の出産件数は約1万件で、双子を出産する確率は約1%です。

この確率には不妊治療で双子を授かったという場合も含まれているため、自然妊娠での双子の出産は約0.6%になります。

出典:双子妊娠の確率は?いつわかる?|ユニ・チャーム
参照:https://jp.moony.com/ja/tips/pregnancy/pregnancy/examination/pt0638.html

一卵性の双子の生まれる確率

一卵性の双子を自然妊娠する可能性は約0.4%で、人種による違いはあまりありません。

約0.4%の内訳は、一絨毛膜二羊膜双胎が約4分の3を占めており、二絨毛膜二羊膜双胎が約4分の1となります。珍しいタイプの一絨毛膜一羊膜双胎は約1%です。

出典:双子妊娠の確率は?いつわかる?|ユニ・チャーム
参照:https://jp.moony.com/ja/tips/pregnancy/pregnancy/examination/pt0638.htm

二卵性双子の生まれる確率

二卵性の双子は人種による差があり、日本人の自然妊娠による二卵性の双子は少なく、その割合は約0.2%~0.3%です。

最近では、不妊治療や高齢出産の影響により、一卵性より二卵性の双子が増えています。

出典:双子妊娠の確率は?いつわかる?|ユニ・チャーム
参照:https://jp.moony.com/ja/tips/pregnancy/pregnancy/examination/pt0638.html

双子を妊娠しやすい人はいるの?

医学的に双子を妊娠する方法はありません。家族に双子が多いと可能性が高くなりますが、それでも確実な方法とはいえません。

乳製品やタロイモなど、双子を妊娠しやすいというジンクスがある食べ物もあります。しかし、はっきりとしたデータはないため、参考程度にしましょう。

不妊治療で体外受精をした場合は双子の発生率が上がりますが、体外受精は双子を妊娠するためのものではなく、リスクも高まることから双子を妊娠したいからと体外受精を選択するものではありません。

体外受精など不妊治療を受けた人

不妊治療で体外受精をする場合は、受精卵を1個戻しますが、場合によっては2個戻すこともあります。この2個が成長した場合は二卵性の双子となるのです。

体外受精を受けた場合、双子を妊娠する確率は高くなります。戻した受精卵が1個でも双子などの多胎妊娠になる確率は高い傾向にあります。

双子の場合のお腹の大きさは?

双子を妊娠していると単胎妊娠よりもお腹は大きくなるものです。

妊娠6ヶ月が過ぎる頃から単胎妊娠に比べ、約1.5倍の速さでお腹が大きくなるという人が多く見られます。

妊娠8ヶ月頃になると単胎妊娠の臨月頃の大きさになり、臨月に向けてさらに大きくなっていきます。

双子が低体重で生まれる可能性は?

双子を妊娠していると低体重で生まれる割合は高くなります。しかし、成長するにつれ、平均体重に追いつく場合も多くあります。

赤ちゃん達が小さい間は毎日の成長に不安になる方も多いでしょうが、ゆっくりながら運動能力も知能の発達も着実に伸びていくため、他の赤ちゃんと比較せず、見守ってあげるとよいでしょう。

子宮内胎児発育遅延

子宮内胎児発育遅延とは子宮内の胎児の発育が何らかの原因により、遅延または停止する状態のことをいいます。

双子を妊娠していると起こりやすくなるため、注意が必要です。発育が停止してしまうこともあり、放っておくと胎児仮死や胎児死亡につながることもあるため、必要に応じて入院する可能性もあります。

妊娠糖尿病

妊娠糖尿病とは、妊娠をきっかけに血糖値が高くなる代謝異常のことです。もともと糖尿病を持っている人がなるというわけでなく、妊娠することによるホルモンバランスの変化が大きな原因の1つとなります。

出産後にホルモンバランスが落ち着くのに合わせて改善されていきますが、2型糖尿病を発症することがあるため、妊娠中は継続的な治療が必要です。

母体や赤ちゃんにも負担がかかることがあるため、定期健診をきちんと受けることが大切です。

出典:妊娠糖尿病ってなーに?|JA茨城県厚生連
参照:https://iba-kouseiren.or.jp/assets/pdf/commentary/2020/1223.pdf

双子を出産した際の出産育児一時金について

出産をすると加入している健康保険より、出産育児一時金が支給されます。

単胎妊娠の場合は42万円が支給されますが、双子を出産すると支給額は82万円となります。申請用紙に多胎証明を記入してもらい、提出しましょう。

出典:分娩に伴う出産育児一時金|医療法人明日葉会 札幌マタニティ・ウイメンズホスピタル
参照:https://www.smwh.or.jp/hospital/data/02.pdf

双子が生まれる仕組みを理解して出産に備えましょう

双子の妊娠について紹介しました。

多くの人が単胎妊娠する中で双子を妊娠していると驚きや喜びとともに不安のある方もいるでしょう。双子の妊娠の仕組みや気を付けなければいけないことを前もって勉強しておくことが大切です。

妊娠期間中を大切に過ごし、元気な赤ちゃん達を楽しみに待ちましょう。