妊娠症状

【専門家監修】妊活を夫婦で始めるときのポイント5つ|注意することとは?

妊活とは

「妊活」という言葉を聞いたことがある方は多いでしょう。しかし、実際に妊活とは何かご存知でしょうか。

妊活とは、妊娠活動を略した言葉です。そして、一般的に妊活では子作りをするだけではなく、妊娠に対する正しい知識を身につけ、妊娠ができる体づくりをしていくのです。さらに、夫婦で出産を含めた人生設計していくことも含まれます。

この記事では、妊活を始めるときのポイントを詳しくご紹介していきます。

夫婦で妊活を始める意義

妊活は、夫婦で一緒に始めることに意義があると言われます。なぜなら、妊活を始めるにおいて、夫婦で妊娠・出産に関する正しい知識を持っていることが必要なのです。

例えば、妊娠に関しては、妊娠する可能性が高い時期があることを理解することが大切です。さらに、男女共に年齢が上がるごとに妊娠する可能性が減っていくという事実もあります。

そのため、夫婦で一緒に妊娠・出産に関する正しい知識を身につけて、人生設計を立てましょう。

妊活を夫婦で始めるときのポイント5つ

妊活が何か分かったところで、ここからは妊活を始めるときのポイントを、5つご紹介していきます。

妊活を始める前に夫婦で知っておくべきことや、やっておくべき検査などがあります。妊活を始めようとしている方は、ぜひ以下のポイント参考にしてみてください。

妊活を始めるときのポイント1:体の状態をチェックする

ポイントの1つ目は、体の状態をチェックすることです。体の状態によっては、妊娠が難しい状態の場合があります。

例えば、妊娠しやすいと言われる年齢なのか、また生理や排卵状態に問題はないか、精子の状態は良い状態かということを確認してみましょう。

通常、年齢が上がるごとに妊娠する力は衰えていくと言われます。そのため、妊活を始めるのであれば、まずは体の状態をチェックして妊娠ができる体なのかを確認しましょう。

適齢期とは?

一般的に女性が妊娠に適した時期とは、25〜35歳前後と言われます。その理由は心身のほかに、卵巣機能や卵細胞も元気な時期であるからです。なお、35歳以上になると卵細胞の質が落ちていくため、妊娠する力が低下していくと言われています。

また、加齢によって妊娠する力が落ちるのは男性も同様です。男性は女性のように閉経することはありませんが、年齢と共に精子の状態は低下していきます。

基礎体温の測り方

女性は、体の状態を確認する方法の1つに基礎体温を測ることがあります。基礎体温とは、起床後、体を起こす前に測る体温を指します。

基礎体温はホルモン分泌や排卵によって変化してくるため、基礎体温をグラフにすることで生理周期や排卵を把握しやすくなるのです。

基礎体温は、なるべく毎朝同じ時間に舌の下で測りましょう。そして、できるだけ毎日測り続けるようにしてください。測り続けることで、体の状態を予測しやすくなります。

妊活を始めるときのポイント2:夫婦で話し合う時間が大事

ポイントの2つ目は、夫婦で話し合いをすることです。前項でご紹介したように、女性は閉経があるため妊娠できる時期が限られています。そのため、夫婦で仕事や私生活のことを考慮した上で、妊娠・出産について話し合いをすることが大切です。

例えば、女性によっては仕事でのキャリアを積んでから出産したい、もしくは先に出産したいというように考え方が異なります。夫婦にとってどのような人生設計が望ましいか考えてみましょう。

妊活を始めるときのポイント3:不妊について正しく理解する

ポイントの3つ目は、不妊について正しく理解することです。不妊とは、生殖可能である男女が1年間避妊しない性交渉があるにもかかわらず、妊娠しない状況を意味します。そのため、1年間以上妊娠しない場合は、男女共に検査を受けて原因を調べてみるのが望ましいでしょう。

年齢が上がるにつれて妊娠する力は低下していきます。加齢が不妊につながる可能性もあることを知っておきましょう。

妊活を始めるときのポイント4:基本検査を受ける

ポイントの4つ目は、基本検査を受けることです。基本検査を受けることで、妊娠できる体の状態であるか、また妊娠を妨げることがないかなどを把握することができます。そのため、妊活を始める前に基本検査を受けておくのが安心でしょう。

基本検査では、血中のホルモン測定、超音波検査、抗ミュラー管ホルモン検査などを行います。なお、男性には泌尿器科的な検査が行われます。

妊活を始めるときのポイント5:自分たちに合った妊活方法を実践する

ポイントの5つ目は、自分たちに合った妊活方法を実践することです。妊活の方法にはいくつか種類があります。ここでは、専門の医療施設を受診して行う妊活についてご紹介します。

専門の医療施設を受診すれば、自己流で妊娠しやすい時期を予測するよりも、より正確にその時期を判断してもらえます。また、夫婦の体の状態に合わせて、より適した妊活方法を提案してくれるでしょう。

タイミング療法

1つ目は、タイミング療法です。タイミング療法とは、専門医が卵胞の大きさや子宮内膜の厚さ、尿中のホルモン値等から排卵日をより正確に予測し、妊娠の可能性が高い時期に性交渉を持つ方法です。

また、排卵の状態次第では、排卵誘発剤や卵胞を成長させる薬が投薬される場合もあります。自ら基礎体温などで排卵日を予測することよりも、タイミング療法では、より正確に排卵日が予測されて妊娠の可能性が高い時期を知れるのがメリットです。

体外受精

2つ目は、体外受精です。体外受精は、タイミング療法や人工受精などの不妊治療を受けても妊娠しない場合にすすめられる方法です。

体外受精では卵子と精子を体外で受精させて、その後受精卵を子宮内に戻します。採卵はホルモン剤を用いて卵胞を発育させ、卵胞が大きくなったら膣から細い針を用いて行い、精子は洗浄後に卵子と合わされます。体外受精は男性不妊の場合にも有効的な方法と言われています。

人工受精

3つ目は、人工受精です。人工授精は運動性の良い精子を取り出して、排卵日に子宮内へ注入する方法です。この方法は、排卵日前後に性交渉を持っていても妊娠できない場合や、精子の状態によって不妊になっている場合にすすめられます。

また、人工受精は医療を介した方法の中でも、自然に行う方法のひとつと言えます。なぜなら、体外受精のように採卵や体外で受精させることはないからです。

妊活を成功させるために注意すること5つ

ここからは、妊活を成功させるための注意点を5つご紹介します。妊活を成功させるためには、妊娠しやすい体づくりをする必要があります。

妊活を始めるご夫婦は、ぜひ2人で以下の注意点に気をつけて体づくりをしてみましょう。

妊活を成功させるための注意点1:食生活を整える

注意点の1つ目は、食生活を整えることです。妊活を始めるならば、栄養バランスの取れた食生活になっているか見直してみましょう。日頃の食生活によって卵巣機能などへ影響を及ぼすことがあります。

まず、毎日3食を規則正しい時間で取ることを心がけましょう。そして、痩せすぎや肥満は妊娠や出産に悪影響が出る場合もあるため、栄養バランスの取れた食事が大切になります。

妊活を成功させるための注意点2:適度な運動をする

注意点の2つ目は、適度な運動をすることです。運動すると血流が良くなります。しかし、運動不足が続いた場合は血流が悪くなり、男女共に生殖能力へ悪影響を及ぼす恐れがあるのです。

また、運動は血流を良くするだけではなく、ストレスを軽減する効果もあると言われています。そのため、男女共に適度な運動を続けることが妊活には大切です。過度の運動をする必要はなく、できるだけ続けられるような運動をしましょう。

妊活を成功させるための注意点3:たばこやアルコールは控える

注意点の3つ目は、たばこやアルコールは控えることです。まず、妊活する夫婦は卒煙することが望ましいでしょう。喫煙すると、男女共に生殖機能が低下すると言われています。また、夫婦のどちらかが喫煙している場合でも、副流煙によって悪影響が及ぶ恐れも否定できません。

アルコールは少量であれば妊娠に影響しないことが分かってきていますが、アルコールを大量摂取した場合、女性は月経不順や排卵障害を引き起こす可能性があります。

男性の場合は精子の状態が悪化する恐れや勃起不全などの影響も考えられるため、たしなむ程度のアルコール摂取に抑える必要があります。

妊活を成功させるための注意点4:良質な睡眠を心掛ける

注意点の4つ目は、良質な睡眠を心掛けることです。心身共に健康を保つためには、睡眠が必要です。また、睡眠時間が少なく脳が休めていない場合、ホルモン分泌へ悪影響を及ぼす可能性があります。

良質な睡眠を取るためには長く睡眠するだけではなく、朝は明るくなったら起床し、夜暗くなったら就寝することが大切です。そのため、起床後には朝日を浴び、就寝時には部屋を暗くするのがおすすめです。

妊活を成功させるための注意点5:冷え対策をする

注意点の5つ目は、冷え対策をすることです。体が冷えると血流が悪くなり、卵胞の成長や精子の形成に悪影響を及ぼすと言われます。なぜなら、血流が悪いと十分な酸素や栄養が行き渡りにくくなるからです。そのため、妊活している夫婦は冷えないように対策することが大切です。

入浴時に湯船に浸かることや、体の温まる食べ物を食事に取り入れるなどして冷え対策を行いましょう。

ただし、男性の精巣(睾丸)は温めすぎないようにしましょう。睾丸が体温以上になると精子の質が下がってしまうことが分かっています。

夫婦で妊活を始めよう!

妊活とは、妊娠することを目指すだけではなく、妊娠・出産に関する知識を身につけることや、夫婦で出産を含めた人生設計することを意味します。

そのため、妊活を始めるときには、夫婦で妊娠しやすい体の状態であるかチェックするのがおすすめです。医療機関で基本検査を受けることで、体がどのような状態にあるのかを確認できます。まずは、2人で妊娠しやすい健康な体づくりから始めてみてはいかがでしょうか。