子育て

【専門家監修】育児ノイローゼの対処方法11個!準備しておきたいこと

育児ノイローゼとは?

育児ノイローゼとは、育児に関わることでストレスが溜まり 、その結果精神的に不安定になってしまう状態のことです。エスカレートしてしまうと子供に暴力をふるったり、自分を追い詰めてしまったりと危険な状態になります。

今回は育児ノイローゼの症状やその対処法を見ていきましょう。子供のためにも、夫婦、家族で正しい理解をして、育児ノイローゼにならないようにしていきましょう。

育児ノイローゼの症状の特徴8つ

育児ノイローゼは気が付かないでいると、鬱状態がひどくなり、親子共々非常にストレスの溜まる状態になります。ノイローゼがひどくなる前に、症状を自分でチェックすることが大事です。どういう症状が特徴なのか確認してみましょう。

育児ノイローゼの症状の特徴1:イライラしやすい

育児期間は子供の色々な事に神経を使わなければなりませんし、きめ細かい配慮が必要ですが、色々と気を使いすぎて、次第に疲れてしまうことがあります。

自分でも気が付かないうちにイライラして、子供にあたってしまうようになります。今までは気にしていなかった些細な事にもイライラして、1日中気が休まらなくなってしまいます。

育児ノイローゼの症状の特徴2:脱力状態になる

育児ノイローゼになると、自分で力を入れて活動しようとしても、脱力間に襲われ、家事や育児に対するやる気が失われます。

この状態になると育児を最低限行うことになりますが、朝から無気力感に襲われ、心身共に怠くなり、その結果家事全般がいい加減になります。またいい加減になっていても、気にならなくなってしまいます。

育児ノイローゼの症状の特徴3:好奇心がわかなくなる

育児ノイローゼになってしまうと、精神的な疲れからすべてのことに興味がなくなってしまうことがあります。

自分の子供をかわいいと思いながらも、気が付いてみると全く関心を持っていない状態になっているときがあります。また子供だけではなく、外部の事に対する興味も薄くなり、次第に無気力になっていきます。

育児ノイローゼの症状の特徴4:睡眠障害が起きる

育児ノイローゼの顕著な兆候の一つに、睡眠障害が挙げられます。ノイローゼになると、睡眠時間が十分とれる状態でも、精神的に疲れすぎて睡眠障害に陥ります。不眠が続くとさらに体調が悪くなり悪循環に陥ります。

パートナーが育児に無関心だったり、他にシェアする人がいないなど、一人で考える状態が続くと、脳の緊張状態が続き、リラックスした睡眠ができません。

育児ノイローゼの症状の特徴5:精神が不安定になりやすい

育児ノイローゼになると、精神的に落ち着きがなくなり、気持ちの安らぎを感じることができなくなります。マイナス思考に陥り、育児に対して自分のやり方を責めたり、自信が無くなってきます。

また家族に対しても自分は頑張っているのに協力してもらえないと、避難する気持ちが出てきたりします。

育児ノイローゼの症状の特徴6:出不精になる

育児ノイローゼになると、無気力になり、次第に出不精になります。子供と散歩に行くことが無くなるだけではなく、普段の買い物も億劫になります。最低限しか外出しなくなり、次第にストレスを溜めて、子供に八つ当たりをするようになります。

育児ノイローゼの症状の特徴7:過剰食欲または食欲減退

育児ノイローゼになると、食欲の過剰又は減退が過度になることがあります。知らず知らずのうちにストレスを抱えているので、食事にもその影響が出てきます。

ノイローゼになると次第に運動不足や睡眠不足になり、生活が不規則になります。生活リズムが狂い、食事にもムラが出てきてしまいます。

育児ノイローゼの症状の特徴8:人と会うのが億劫になる

育児ノイローゼになると、人に会うのが億劫になってきます。外出を控えるようになるだけではなく、電話やソーシャルネットワークでの交流も億劫になります。

夫に相談したいことがあっても、話をすることができなくなるなど、家族にさえも心を閉ざしてしまう事があります。気づかないうちに次第に子供と自分だけの世界になっていきます。子供に対しても話しかけが無くなるなど、コミュニケーションができなくなります。

育児ノイローゼの対処方法11個

育児ノイローゼは、生まれてきた子供をきちんと育てようと意識すればするほど、それがプレッシャーになってしまい、ストレスを抱え込んでしまう厄介なものです。また自分は大丈夫と思っていても、ふとしたきっかけから誰にでもなる可能性のあるものです。

それではこのような育児ノイローゼにどのように対処していったらいいでしょうか。子供と過ごす喜びがいつの間にかストレスになってしまわないように、是非対処の仕方を理解しましょう。

育児ノイローゼの対処法1:パーフェクトを目指さない

まず育児をする上で気をつけなければいけないのは、完璧を目指さないことです。子供に対する愛情から、自分のできる限りを完璧にこなしたいと思いがちですが、これがかえってプレッシャーになり、ストレスを抱えることになります。

ノイローゼにならないためには、日々の育児で、自分が失敗したとあまり思わないようにすることが大事です。特に初めての子供の育児では、経験がないことをやり続けるわけですから、パーフェクトをめざすと続きません。

育児ノイローゼの対処法2:ある程度妥協をする

完璧を目指さないという事は、どこかで妥協しなければなりません。責任感が強いほど、妥協したくなくなりますが、完璧にこなそうと思えば思うほどストレスが溜まります。ストレスにならない程度に、妥協することが必要です。

また母親が完璧を目指してしまうと、子供にもプレッシャーになります。ある程度の妥協をする姿勢を見せると、子供にもストレスが溜まりません。

育児ノイローゼの対処法3:適度な運動をする

育児ノイローゼにならないためには、ある程度運動をすることが大事です。運動をすることで、体調も良くなりますが、脳を刺激することで精神的にもリフレッシュできます。

外気に触れて、運動することができればベストですが、屋内でもヨガやストレッチなど意識的に時間を作って体を動かしましょう。また子供を連れて散歩に行く時間を増やすだけでも、運動になります。

育児ノイローゼの対処法4:ストレスを溜めないように息抜きをする

育児中は心身共にストレスは溜まります。特に産後は夜中も授乳をしなければならず、気が抜けません。自分でも気が付かないうちにストレスが溜まり、だんだんノイローゼになっていきます。

これを防ぐためには、意識的に息抜きの時間を作ることです。夫とリラックスする時間を大事にしたり、友達や実家に連絡するなど、自分の息抜きになる時間を作りましょう。また好きな音楽を聴いたり、可能な範囲で自分の趣味にも時間を使いましょう。

育児ノイローゼの対処法5:他人に話を聞いてもらう

他人に話を聞いてもらって、自分の中に溜まっているストレスを外に出しましょう。

育児中は色々わからない事が出てきたり、心配事が出てきます。自分で抱えているだけでは解決しませんし、他人に話すことで自分だけが抱えている問題ではないという事に気が付くでしょう。

話す相手は夫婦の間はもちろんですが、子育て経験のある友達や親、または子育て支援センターなどの公共機関なども利用しましょう。

育児ノイローゼの対処法6:気持ちを落ち着ける

育児中は気持ちが不安定になりますが、あえて意識的に気持ちを落ち着けるようにしましょう。そして母親の気持ちがイライラしたり、落ち込んでしまうことが子供にとって、マイナスになることを忘れないようにしましょう。

母親の気持ちが不安定になると、子供にもそれが作用します。気持ちが落ち着かなくなったら、気分を変えるために外に出たり、家族や友達に連絡するなど工夫しましょう。

育児ノイローゼの対処法7:周囲に協力をしてもらう

育児中は子供から目が離せなくなりますが、24時間自分だけで育児をしようとすれば、どうしても無理が出てきます。また自分一人では、解決できない問題もたくさん出てきます。

育児の先輩である母親に意見を聞いたり、夫に家事、育児の負担をしてもらうなど、周囲の人々と共に育児をしていく気持ちになることが大事です。

育児ノイローゼの対処法8:育児から解放される時間を作る

育児ノイローゼは、常に子供と母親だけで時間を過ごすことからも起こります。心身ともに育児から離れて、リフレッシュする時間も必要です。

毎日短時間でも夫に育児を任せる時間を作れれば、ストレスを溜めないですみます。また夫が休みの時などに、育児を交替してもらい短時間でも外出するなど、育児から解放される時間を作るように工夫をしましょう。

また実家の母親にあずけたりできれば、育児を一人で抱え込まずにすみます。

育児ノイローゼの対処法9:外に出かける

外出することはかなりの気分転換になります。運動にもなりますし、精神的に子供にばかりいってしまう意識を、外に出ることで切り替えることができます。

子供を一緒に連れていく場合でも、散歩に出かけたり、買い物をしたりすれば、家にひきこもっているよりもずっとリフレッシュできます。

ノイローゼになってしまうと、すべての事に興味がなくなってしまい、脱力状態になってしまいます。そうならないためにも、外出して育児以外の世界に触れていることが大切です。

育児ノイローゼの対処法10:心療内科を受診する

育児ノイローゼがひどい場合は、外出したり、周囲の人達と話をするだけでは解決しないこともあります。鬱状態がひどくなり、なかなか改善が見られない時は心療内科に相談することも考えましょう。

カウンセリングを受ける場合や、一時的に抗うつ剤や、抗不安剤、睡眠導入剤などを処方されることもあります。特に産後の場合は、ホルモンのバランスの変化や自律神経の乱れなどが起こります。アドバイスをもらえれば、気持ちも落ち着くでしょう。

育児ノイローゼの対処法11:子育て支援センターで相談してみる

心療内科などの医療機関に行くことが気が進まない場合は、地域の子育て支援センターに行ってはどうでしょうか。身内には話せない事も、第3者には気軽に話せることもあるかもしれません。

子育て支援センターや、役所、保健所などを通じて地域のサポート機関の情報も探してみましょう。また子育てサークルなどの交流も、自分の悩みだけでなく、子育ての喜びもシェアできますし、情報交換もできますので、積極的に参加してみたらどうでしょうか。

出産する前に準備しておきたいこととは?

それではあなたが出産前の場合はどういうことを準備しておけばいいでしょうか。出産後に育児ノイローゼにならないために、家族と共に今からきちんと準備しておきましょう。

育児ノイローゼの知識を夫婦で共有しておく

育児ノイローゼにならないためには、出産前から育児ノイローゼの知識を、夫婦で共有しておくことが大切です。

育児が母親だけの負担にならないためには、夫婦で共に育てていくという心構えを夫の側も持つことが必要です。育児ノイローゼを防ぐために、夫婦で何が出来るのか、出産前から話し合っておくことが大切です。

出産後の役割分担を決めておく

育児ノイローゼを防ぐためには、夫婦の出産後の役割分担を具体的に決めておきましょう。出産前から役割分担を決めておくだけで、精神的にゆとりができますし、夫婦の信頼関係も高まります。

育児ノイローゼになる理由の一つに、夫婦の関係があります。夫の理解がなかったり、夫が育児に無関心であれば、そのこと自体がストレスになります。出産後の家事や育児の分担は、出産前に決めておきましょう。

育児ノイローゼの理解を深めよう

育児ノイローゼとは、母親になれば誰にでも起こりうることです。しかし出産前に基本的な知識を持っていれば、育児ノイローゼを防ぐことができます。

責任感が強かったり、真面目な性格であればあるほど、ストレスを抱え込んでしまいます。夫婦で正しい知識と理解を持って、育児にチャレンジしていくことが大切です。また友人や親、公共機関など周囲の人々の協力を求めることも、育児をする上では大切なことです。

育児を自分ひとりで抱え込まず、みんなで育てていく気持ちを持ち、子育ての楽しさを満喫しましょう。