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結婚式の両親への手紙の書き方とは?基本の構成3つとポイント4選

結婚式の両親への手紙の概要

結婚式の最後くらいに、花嫁から両親へ感謝の気持ちを伝えるのが「両親への手紙」です。

花嫁が結婚式で両親への手紙を朗読する主な理由は、長い間自分を育ててくれたことへのお礼の言葉を述べるためです。

結婚式で読まれる両親への手紙は、花嫁とそのご両親とのつながりを示すエピソードや、これまでの道のりを思い出す内容になっています。

手紙の長さ

結婚式での両親への手紙の長さは400字~800字、時間にして2分から3分くらいにおさまるように書きましょう。

両親への手紙が短いとあっけないものになりますし、長すぎると聞いている人たちが苦痛に感じてしまいます。ちょうどよい時間とされているのが、3分以内なのです。できれば書き出した両親への手紙を一度、時計を見ながらゆっくり朗読して時間を確認してみましょう。

結婚式の両親への手紙の構成3つ

結婚式で読む両親への手紙は、書き出しでゲストへの断りと両親への感謝の言葉、続いて両親とのエピソード、そして結びという構成で書くとよいでしょう。

まずどういった言葉で入るのか、両親に感謝の気持ちを伝えやすいエピソードを探すこと、そしてきちんと感謝が伝わる言葉で締めましょう。ポイントは、この両親への手紙は結婚式に参列してくれたゲストの前で読むものということです。そのことを念頭に置いて書きましょう。

結婚式の両親への手紙の構成1:書き出し

書き出しの文例:ゲストへの断り

両親への手紙の冒頭では、まず書き出しとして結婚式のゲストへの挨拶と両親への手紙を読み上げることの断りを入れること、そこから家族への感謝につなげていくとスムーズに展開することができます。

ゲストへの挨拶をはぶいてしまっても問題はありません。しかし、両親への手紙をわざわざゲストの前で読みあげるわけですから、聞いてくれている人への挨拶や感謝の言葉があった方が、聞く側の気持ちも変わってくるでしょう。

できれば両親への手紙で両親への感謝に入る前に、結婚式のゲストへの挨拶と断りを入れておきましょう。

「ゲストの皆様、本日はお忙しい中お集りいただき、誠にありがとうございます。この場をお借りして両親への手紙を読ませていただくこと、どうぞお許しください」などの挨拶をします。

忙しい中結婚式に来てくれたゲストへの感謝の気持ちと、私事でしかない両親への手紙を皆の前で読むことの了承を求めます。

書き出しの文例:家族への感謝

家族への感謝を、花嫁の率直な言葉で伝えます。以下で、両親への手紙の文例を紹介します。

「お父さん、お母さん。今日までの〇年間、ずっと私を見守り、助け、愛情をもって育ててくれてありがとうございました」や「照れくさくてこれまで口にしたことはありませんでした。でも今日は言います。お父さんお母さん、本当にお世話になりました。あなたたちの娘で、私は幸運です」などです。

結婚式の両親への手紙の構成2:エピソード

書き出しで挨拶と感謝の言葉を述べた後は、両親への手紙の中でメインとなる家族とのエピソードを書いていきましょう。

父親、母親ともっとも記憶に残っているエピソードや、聞いている人も面白いと感じてくれそうなエピソードを盛り込むとよいでしょう。自分の記憶にはなくても、親族などから聞いた両親と自分の小さな頃のエピソードを話し、自分の感想を述べるという書き方も悪くありません。

エピソードの文例:感謝のエピソード

両親にしてもらったこと、思い出してみればたくさんあるでしょうそれらの中から、とくに思い出深いエピソードを両親への手紙に書いてみましょう。

「お父さん、お母さんは毎年のように色んなところへ旅行に連れて行ってくれました。今、私が〇〇の仕事をしているのは、その影響が大きいでしょう。2人にとても感謝しています」というように、具体的に自分がどう感謝しているのかを伝えましょう。

エピソードの文例:失敗を謝るエピソード

時には喧嘩をしたことも、子どもの自分が失敗をしてしまったこともあるでしょう、そんなエピソードもまた両親への手紙では欠かせません。

「反抗期の頃、毎日のようにお父さんお母さんと喧嘩していました。いきなり帰りが遅くなる日もあって、ものすごく心配をかけたと思っています。これまで謝れませんでしたが、本当に反省しています。ごめんなさい、そしてありがとう」のように、失敗への謝罪と感謝の言葉を入れましょう。

結婚式の両親への手紙の構成3:結び

両親への手紙の書き出しでも感謝の言葉を書いたと思いますが、あらためて最後にもう一度両親への感謝、義両親になる新郎の親へのメッセージを入れて、未来への抱負を語り、締めとします。

両親への手紙の最後は、両親や義両親へのメッセージではなく、未来への展望を語って終えた方が綺麗に終われます。なるべくこの順番で書いてみましょう。また未来への展望では、結婚式のゲストへのメッセージも付け加えることができます。

結びの文例:両親・義両親へのメッセージ

手紙の最後では、あらためて両親への感謝と、これまで手紙の中に登場していなかった新郎の両親へのメッセージを送ります。

文例は「本当にありがとうございました。結婚して少し距離は離れるけれど、私はこれからも2人の娘です。これからもどうか、よろしくお願いします」や「お義父さん、お義母さんの家族になれて嬉しいです。至らないところもあるかもしれませんが、これからもよろしくお願いします」などです。

結びの文例:未来の抱負

新郎と新婦である2人にとっての未来への抱負をメッセージとして伝えると共に、ゲストへの言葉も入れておきましょう。

文例は「私と〇〇さんで力を合わせて、お互いを支え合い、幸せな家庭を築いていきたいと思います。私たちが今日この日を迎えることができたのも、両親をはじめゲストとして来てくださった皆様のおかげです。ありがとうございました。そしてこれからも、どうぞよろしくお願いします」などです。

結婚式の両親への手紙で押さえておきたいポイント4選

それではここからは、実際に結婚式での両親への手紙を書く上で押さえておきたいポイントとは何なのか、紹介していきます。

例えば、花嫁から両親への呼び方はお父さん・お母さんと普段呼び掛けている呼び方が望ましいでしょう。両親への手紙ですから、両親への呼びかけで父や母と呼んではおかしいです。ゲストの前でお父さん・お母さんと呼ぶのは恥ずかしいかもしれませんが、問題ありません。

両親への手紙のポイント1:伝えたいことをまとめる

結婚式で読み上げる手紙なので、その中で花嫁である自分が両親やゲスト、そして新郎のご両親へ何を伝えたいのかしっかりまとめましょう。

結婚式で披露したいエピソードがたくさんあっても、次々エピソードを話しているだけでは聞き手には花嫁が何を伝えたいのかが伝わりません。披露するエピソードは自分が伝えたいことを的確に伝えられるエピソードを厳選し、素直な言葉でつづってみましょう。

両親への手紙のポイント2:便箋に書く

うっかり話すべきことを忘れてしまっても問題ないように、両親への手紙は便箋に手書きして封筒に入れておき、当日両親へ渡せるようにしておきましょう。

結婚式で手紙を読み上げるとき、緊張してしまう花嫁さんは少なくありません。便箋に書いた手紙として用意してあれば、そんな時でもあせらず読むことができるでしょう。両親に渡すためにも、きちんと手紙として用意しておいてください。

両親への手紙のポイント3:新郎側の家族やゲストへの配慮

花嫁から両親への手紙ではどうしても花嫁とその両親がメインになるため、脇になってしまった新郎や新郎側の家族、ゲストへの配慮の言葉も盛り込んでおきましょう。

厳密にいえば、花嫁から両親への手紙は結婚式に列席している他の人には関係のないことです。それを黙って聞いてもらうのですから、きちんと結婚式へ参加してもらっていることへの感謝、この場で手紙を読み上げることのお詫びを入れておいた方が丁寧でしょう。

両親への手紙のポイント4:BGM選び

両親への手紙を読むときのBGM選びも重要です。花嫁の気持ちが伝わるBGMや朗読の邪魔にならないBGMを選びましょう。

曲選びに迷った場合は、プランナーおすすめの曲や人気曲から選んでも構いません。手紙の朗読の邪魔にならないのは、歌詞のないインストゥルメンタル曲や洋楽などでしょう。

日本語の歌を流す場合は、音量に注意して手紙の内容とかけはなれた歌詞ではないことに気をつける必要があります。

結婚式の手紙で避けたい忌み言葉3選

結婚式のスピーチで使ってはいけない「忌み言葉」という言葉があるのは有名ですが、花嫁が読む両親への手紙でもこれらの忌み言葉は避けた方がよいでしょう。

ここでは、代表的な避けたい忌み言葉を紹介します。両親への手紙を書き始める前に、これらの言葉を頭の片隅にでも置いておいてください。

結婚式の手紙で避けたい忌み言葉1:不幸なイメージの言葉

結婚式の手紙で使ってはいけない言葉、不幸なイメージをもつ言葉は「亡くなる」や「崩れる」、「滅びる」や「倒れる」などです。

例えば、手紙の中でのエピソードとして「私の具合が悪くなってしまって倒れたとき~」といった書き方は避けたほうがよいでしょう。この場合は言葉を置き換えて、「私が風邪をひいてしまったとき」のように、なるべく忌み言葉を使わない方向にもっていきます。

結婚式の手紙で避けたい忌み言葉2:別れを連想させるワード

結婚式という晴れの日なのですから、別れを連想させるような「去る」や「離れる」、「別れる」や「短い」などの言葉も忌み言葉となってしまいます。

結婚式のスピーチではこういった言葉はあまり使いませんが、両親への手紙ではエピソードを披露するときにうっかり入ってしまいがちです。そのような言葉が入ってはいないか、今一度両親への手紙の全文を見直してみてください。

結婚式の手紙で避けたい忌み言葉3:再婚を連想させるワード

最後に、結婚式なのですから再婚を意識させるような「再び」や「再度」といった言葉も忌み言葉となるので、手紙に含まれていないかよく確認してみましょう。

ここで紹介した言葉以外に、いわゆる重ね言葉といわれる言葉も忌み言葉です。「重ね重ね」や「くれぐれも」、「毎日毎日」や「近々」などはとくに花嫁からの手紙で使ってしまいやすい言葉なので、注意してください。

基本を押さえて気持ちが伝わる結婚式の両親への手紙を書こう

結婚式での花嫁から両親への手紙について紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。両親への手紙なんて恥ずかしいという花嫁さんも多いでしょう。しかし、ご両親は期待されています。

実は手紙の作成はそんなに難しくはなく、流れの基本を押さえていれば文章が苦手でもなんとかなりますので、花嫁の素直な気持ちを両親に伝えるように手紙を書いてみましょう。