妊娠症状

【専門家監修】生理前におこる腹痛とは?腹痛の原因と対処法4つ

生理前におこる腹痛とは?

生理前におこる腹痛とは、女性の体に現れる症状の1つです。毎月生理前になるとイライラしたり、頭痛などの症状に悩まされる女性は多く、特につらいのが生理痛といわれる腹痛です。

排卵後から生理までの期間である生理前に起こるさまざまな身体や心の不調を、月経前症候群(PMS)と呼んでいます。この症状は女性一人ずつ違いがみられ、さらに同じ女性であっても月によってPMSの症状が変わってくることもあります。

生理前におこる体の症状

生理前におこる症状には、ひどい生理痛、イライラやうつ症状などがあります。よく見られるのが、生理前になるとイライラする症状です。また、うつ症状を発症する女性もいます。

痛みの症状だと、生理痛といわれる腹痛、乳房の痛み、関節痛、頭痛があります。他にも生理前になるとだるさや眠気、食欲の増加やむくみ、吐き気、下痢を訴える女性も多くいますし、肌荒れに悩む女性もいます。

生理前におこる腹痛の原因4つ

生理前におこる腹痛の原因がいくつかありますが、代表的な生理前の腹痛の原因を4つ紹介します。生理前の腹痛の原因の主なものは生活習慣に根差しているものが多くなっています。

その原因としては、日常の運動不足、不規則な食生活などによる生活リズムの乱れがあり、他にも仕事や家庭内などで受けるストレスもあります。セルフケアを徹底して、つらい生理前の腹痛の症状を緩和するようにしてください。

生理前におこる腹痛の原因1:運動不足

生理前におこる腹痛の原因の1つが、運動不足といわれています。適度に運動することで、症状の緩和がみられることがあります。生理前の腹痛に対して、身体を動かすことで血行が良くなりますので、腹痛の軽減がみられます。

ジムに行って運動するだけでなく、階段を上ることやウォーキングなど日常の中で軽い運動を行うようにしてください。他にも下半身を中心にストレッチを行うことも生理前の腹痛の軽減におすすめです。

生理前におこる腹痛の原因2:不規則な食生活

生理前におこる腹痛の原因には、不規則な食生活もあります。日常の食生活の中で、特に暑い夏に冷たいものをたくさん摂ることは、身体を冷やし血行を悪くしてしまい腹痛を悪化させてしまいます。

また、食事の時間が不安定で不規則な場合にも体調に悪影響を与え、生理前の腹痛を強くしてしまう恐れがあります。食事内容の見直しに合わせて、3食を同じ時間に摂れるように、自分で工夫して気を付けるようにしてください。

生理前におこる腹痛の原因3:生活リズムの乱れ

生理前におこる腹痛の原因として、生活リズムの乱れもあります。生活のリズムを乱すと、ホルモンバランスが乱れてしまいます。特に睡眠不足は心身に悪い影響を与えるので注意が必要です。

規則正しい生活を送ることで、自分の身体のリズムを知ることが出来ます。自分の生活リズムを知るためには、毎朝に基礎体温を計って記録するとよいです。自分の生理周期を知ることが、生活リズムを守ることにつながるでしょう。

生理前におこる腹痛の原因4:ストレス

生理前におこる腹痛の原因として、日常生活や仕事などでのストレスがあります。ストレスを受けると健康な方でも、体調の不良につながります。生理前の腹痛もストレスから悪化してしまいます。

ストレスを感じたら休息して、リラックスするようにしてください。リラックスする方法としては、自分の好きなことをするとか、アロマテラピーで心を穏やかにするなどもいいでしょう。

生理前におこる腹痛の対処法4つ

生理前におこる腹痛の対処法を4つ紹介いたします。女性一人ひとり生理前の腹痛は起こり方が違うものなので、いつどんなときに自分に腹痛の症状がでるかを知ることが必要です。

生理前の腹痛があまりひどいようでしたら、産婦人科に相談することをおすすめします。また、周りに生理前に腹痛があることを伝え、理解してもらえるといいでしょう。そして、自分に合う対処法を知るようにしましょう。

生理前におこる腹痛の対処法1:いつどんなときに症状がでるかを知る

生理前におこる腹痛の対処法として、いつどんなときに症状がでるかを知ることが必要です。女性の体温は生理周期により変動することが知られています。そのため、基礎体温を測定し記録しておくことで、生理がいつ来るのかや生理による腹痛の出方が分かってきます。

基礎体温は安静の状態で計った体温のことで、基礎体温をつける習慣をつけておけば、自分の体の変化を知ることが出来ますし、いつ生理が来るか、どのタイミングで腹痛が起こるかどうかのセルフチェックにも使うことが出来ます。

生理前におこる腹痛の対処法2:産婦人科に相談する

生理前におこる腹痛の対処法として、専門である産婦人科に相談するのも方法の1つです。日常生活に支障が出るほどの痛みがあるときは、産婦人科で鎮痛剤を処方してもらいましょう。

生理での出血が多い場合や、鎮痛薬を服用しても痛みが治まらない場合は、生理前の腹痛としてではなく病気も考えられますので、そのときは産婦人科の受診をおすすめします。腹痛に隠れた病気が見つかる可能性があります。

生理前におこる腹痛の対処法3:周りに知ってもらう

生理前におこる腹痛の対処法の1つとして、周りに痛みがあることを知ってもらうのもいい方法です。女性の生理による周期的な痛みは、行動にも表れて無理が出来なくなってしまいます。

精神的に落ち込んでしまう場合もあり、うつ症状を引き起こしてしまう場合もあります。このような時に周りの人が生理前の腹痛になっていると知っていれば、仕事を無理させないで済ませられますし、精神的なバックアップをしてくれるようになるでしょう。

生理前におこる腹痛の対処法4:自分に合う対処法を知る

生理前におこる腹痛の対処法として、その時期に合わせて行うべき自分に合う対処法を知っておくこともいい方法です。生理前の腹痛は自覚しているだけでも、症状が楽になるといわれています。

腹痛を起こす原因は人によって様々ですので、原因がどこにあるかを見極めれば、対処法を考えやすくなります。対処法を色々変えてみて自分に合った方法を知るようにしましょう。

生理前の腹痛で考えられる病気2つ

生理前の腹痛で考えられる病気として2つの女性特有の病気が考えられます。大きくは月経困難症といわれる病気になりますが、月経困難症は機能性月経困難症と器質性月経困難症に分けられています。

生理痛が長く続いてしまうときや、生理後も続いてしまうときは、生理前の単なる腹痛ではなく、子宮に何らかの異常がある可能性が高くなります。このような時は産婦人科の受診をしてください。

生理前の腹痛で考えられる病気1:機能性月経困難症

生理前の腹痛で考えられる病気である月経困難症のうち、機能性月経困難症という病気があります。機能性月経困難症は、特に原因となる病気が見つからない場合に強い痛みを感じるものです。

この腹部の痛みは子宮の強い収縮が起こるために生じるもので、生理の初めに痛みを強く感じることが多い症状です。十代の若い女性に多く見られ、歳をとっていくと痛みが弱くなっていくのが特徴になっています。

生理前の腹痛で考えられる病気2:器質性月経困難症

生理前の腹痛で考えられる病気の月経困難症のもう1つが、器質性月経困難症といわれるものです。この器質性月経困難症の原因は疾患によるものとなっていて、原因のあるものとなります。

原因となる女性特有の疾患には、子宮内膜症、子宮筋腫、子宮腺筋症があり、他に子宮や卵管、卵巣の感染症の骨盤腹膜炎により症状が出ることもあります。20代以上で起こることが多く、歳を重ねるごとに痛みが強まる傾向を持っています。

生理前症状と妊娠初期症状の違い

生理前の腹部の痛みなどの症状と、妊娠初期の各部位の痛みなどの症状には違いがあります。生理前の異常にみられる、おりものが多くなることや、頭痛や腹痛などは、妊娠初期症状にもみられる症状です。

しかし、妊娠初期症状には共通してみられる点があり、それがいつもの時期に生理が来ないことです。しかし、自己判定せずに怪しい場合は、産婦人科を受診してください。

生理前の腹痛の注意点3つ

生理前の腹痛の注意点として3点ほどありますので紹介します。いつも生理前に腹痛がある方でも、妊娠の可能性も考えてみてください。妊娠初期には生理前のような腹痛などがありますので、生理が来ない場合はご注意ください。

また、生理前の腹痛がひどい場合には、自己判断しないで産婦人科を受診することをおすすめします。場合によっては別の病気のせいで腹痛が起きている場合もあります。また、無理をせず体調を優先するようにしましょう。

生理前の腹痛の注意点1:妊娠の可能性を疑う

生理前の腹痛の注意点には、妊娠の可能性もありますのでご注意ください。妊娠初期には腹痛や頭痛など生理前に起こる症状に似た痛みなどがあります。

また、おなかに胎児がいるときに鎮痛剤などを服用してしまうと、薬によっては胎児の発育に影響を与えてしまう恐れがあります。多くの薬剤は胎児に影響を与えないものなのですが、薬の服用は慎重にしましょう。

生理前の腹痛の注意点2:自己判断しない

生理前の腹痛の注意点として、自己判断しないことがあります。もしいつもより強い痛みがあった場合や、出血が多く見られた時は自己判断せずに産婦人科を受診することがおすすめです。

妊娠初期の場合もありますが、他にも月経困難症をはじめとする女性特有の子宮に不具合が起きている病気の可能性があります。いつもは生理前の腹痛がない方が急に起こるようになったときは、特に注意が必要です。

生理前の腹痛の注意点3:体調を優先する

生理前の腹痛の注意点として、痛みを我慢するのではなく体調を優先することが大事です。市販の痛み止めを服用して痛みを我慢される方がいますが、手軽に利用できてしまうことが問題です。

しかし、薬に頼るのではなく体調に気を付けながら、ストレッチやお休みを取るなどでリラックスする方がいい場合もあります。体調を優先して場合によっては何もせず休んでいた方がいいこともあります。

生理前の腹痛や腰痛は自己判断で放置しないことが大切

生理前の腹痛である生理痛は、女性にとって当たり前のことなのでやむを得ないこととして我慢するのは良くありません。日常生活に支障が出るほどの痛みが出てしまったときや、鎮痛薬を飲んでも良くならないときなどは、別の原因が考えられます。

生理前の腹痛がひどいときなどは、病気が原因の器質性月経困難症かもしれませんので、自己判断して我慢せず婦人科を受診して相談し、適切な治療を受けるようにしましょう。