子育て

【専門家監修】黄昏泣きとは?赤ちゃんが黄昏泣きをした時の7つの対処法

黄昏泣きとは?

黄昏(たそがれ)泣きとは夕暮れ時に赤ちゃんが激しく泣き続けることを指します。コリックや疝痛(せんつう)、ためし泣きとも呼ばれます。

もちろん黄昏泣きを経験しない赤ちゃんもいます。しかし、黄昏泣きをしてしまう赤ちゃんの、いつまで続くのかわからない泣き叫ぶ様子は、産後間もない多くのママやパパは困ってしまうかもしれません。

このページでは、そんな黄昏泣きに困っている方へ向けて、対処法や考えられる原因を説明していきます。色々な方法を試してみて、赤ちゃんの気に入る方法を見つけてみてください。

黄昏泣きをする原因

お腹も空いていないし、オムツもキレイで、暑さ・寒さや湿度も保たれているのにも関わらず赤ちゃんが泣いてしまうのには、諸説あると言われています。

その1つに消化不良や、げっぷが出せずにガスが溜まっている為、お腹に不快感があるという可能性です。泣けば泣くだけ空気を飲むので、もっとガスがたまるかもしれません。ガスが泣く原因なのか、泣いた結果なのかはよくわかりません。

また、赤ちゃんは一旦大泣きしはじめてしまうと、なかなか抜け出せない場合があります。これは、神経が未発達な為です。月齢が上がるにつれ、心身が発達し不快な感覚からの切り替えを出来るようになります。

この場合は、いずれにせよ赤ちゃんの成長と共に落ち着くといわれています。

黄昏泣きをする時期

いつから黄昏泣きが始まるのかは個人差が大きいとされていますが、生後1〜2ヵ月から始まり、3~4か月にはおさまる子が多く、まれに少し長めに続く子もいるようです。早ければ新生児期から始まる事例もあるようです。

少しの時間も目を離せず、抱っこをせがまれたり、授乳が頻繁にある時期で大変に思いますが、これは赤ちゃんの時期だけのものです。時間の経過とともにだんだん楽になっていくので、心配しすぎなくても大丈夫です。

赤ちゃんが黄昏泣きをした時の7つの対処法

赤ちゃんが黄昏泣きをした時の対処法1:泣く原因を確認する

まずは赤ちゃんがなぜ泣いているのかを確認する必要があります。

お腹は空いていないか、オムツは濡れていないか、室温は暑すぎたり寒すぎたりしていないかなど、思いつく原因を確かめてみましょう。

赤ちゃんが黄昏泣きをした時の対処法2:げっぷをさせる

母乳やミルクを飲むときには、少なからず空気が入り込みます。そしてげっぷが出ずに苦しんでいる可能性があります。

大人の方に赤ちゃんを乗せる、または大人の膝の上に座らせるような姿勢を取り、縦抱っこで優しく背中を叩き、げっぷをさせてあげましょう。授乳のたびに行うことで、黄昏泣きの対策となるでしょう。

げっぷはリラックスしている状態でしか出ません。赤ちゃんの背中を強く刺激しすぎないように気を付けましょう。

赤ちゃんが黄昏泣きをした時の対処法3:赤ちゃんをあやす

抱っこでゆらゆらと前後左右に揺らしてあげましょう。その他、音楽を聞かせたり、おもちゃを使って気を紛らわすことをしてあげるとよいでしょう。

例えば、おっぱいを与えてみたり、ホワイトノイズといって換気扇や空気清浄機の音を聞かせてみることで落ち着く場合があります。その時々で、赤ちゃんに何が合うかはわからないので、いろいろ試してみましょう。

赤ちゃんが黄昏泣きをした時の対処法4:ママの不安やストレスを解消する

ママやパパのストレスや精神状態が影響している場合があります。あまりにも泣き続けて不安になったり、辛くなってしまった時は、少し時間をおきましょう。

そんな時は無理をせずに、安心できる人に預けたり、柵付きのベビーベッドや布団などの安全なところにおいて、一息ついて気を取り直してください。

周りの人のサポートを受けて、ゆったりとした時間を過ごすことも大切です。何をしても泣き止まないことがあるのが赤ちゃんです。決してパパやママのせいではありません。

赤ちゃんが黄昏泣きをした時の対処法5:スキンシップを取る

泣いている赤ちゃんに、優しく声をかけ、スキンシップをとってあげることで改善する場合があります。

胸の前で抱っこしてあげたり、暖かいお風呂に入れてあげるのもよいでしょう。出来るだけ、ママやパパのぬくもりを感じれるような接し方がよいです。肌が触れ合うことで、赤ちゃんが安心するといわれています。

リズム良く童謡の歌詞を歌ってあげるのもよいでしょう。

赤ちゃんが黄昏泣きをした時の対処法6:気をそらす

不快感から抜け出せない赤ちゃんの気を、他のことにそらす方法も試してみてください。

お散歩に出掛けて外の景色を見せてあげたり、車に乗せてドライブをすることで、心地よい揺れを感じ、気分転換になります。外気に触れ、泣くこと以外に興味が向くことがあります。

赤ちゃんが黄昏泣きをした時の対処法7:空気を飲み込まない

授乳時に母乳やミルクを飲むときには注意してください。母乳やミルクと一緒に、自然と空気を飲み込んでしまい、お腹が張って苦しくなることがあります。

赤ちゃんは、胃の大きさに対してたくさんの空気を飲み込んでしまうのでげっぷをさせる必要があります。赤ちゃんによってげっぷが全部一度で出る子や、複数回必要な子がいます。様子を見て、楽にしてあげましょう。

個人差はありますが、月齢がすすめば自分でげっぷが出せるようになります。そうなればげっぷを出させる必要はなくなります。

赤ちゃんの黄昏泣きが改善しないときの特徴4つ

黄昏泣きの赤ちゃんへの対処法は、これだけではありません。是非ご自身の赤ちゃんに合った対処法を探してみてください。

また、これまで紹介した対処法でも、黄昏泣きが治らない場合があります。何をしても泣き止まないのであれば、他に原因があると考えられます。体の不調により泣いてしまっている場合です。

ここからは黄昏泣きが改善しないときの理由を紹介しますので、こちらも確認してみてください。

黄昏泣きが改善しないときの特徴1:泣き止まない

あやしても、抱っこをしても、外に連れ出しても、何をしても泣き止まないときもあるでしょう。泣き止むまで1人で泣かせておけばよいという意見を聞く人もいるかもしれませんが、1人で泣き止むことを学ばせるのにはまだ早すぎるでしょう。

別室に移動するなど少し離れるのはよいですが、適宜様子は見に行くようにしましょう。長時間の放置は絶対にやめましょう。まだ黄昏泣きをしてしまう時期なんだなと思い、受け入れてしまうのがよいと思います。

黄昏泣きが改善しないときの特徴2:声掛けに反応しない

名前を呼んであげたり、優しい声掛けをしているのにも関わらず、赤ちゃんは全く反応しないこともあります。 黄昏泣きで激しく泣いていると、周りの声が聞こえなくなってしまいますが、諦めずあやしてあげてください。

ずっとあやし続けるのも疲れてしまいますが、泣いている赤ちゃんはとても混乱しています。パパやママの声で間違いなく安心することができます。

黄昏泣きが改善しないときの特徴3:顔色が悪い

赤ちゃんは、泣いたりご機嫌なときなどその時々で、顔色がとても変わります。この場合は、泣いて顔を真っ赤にしているのではなく、青白い顔色の場合です。

赤ちゃんの肌や唇が青みがかっているようであれば、小児科を受診して体調に問題がないか診察を受けましょう。

黄昏泣きが改善しないときの特徴4:食欲が減少する

いつもよりミルクや母乳、食事量が減り、ぐったりしているかどうかも確認してください。いつもより少ないと感じて、辛そうな様子を見せている場合は小児科で診察を受けましょう。

普段から赤ちゃんの体調や機嫌をよく観察しておき、必要であれば病院で受診することをおすすめします。

赤ちゃんの黄昏泣きが改善しないときの理由2つ

赤ちゃんの黄昏泣きがいつまでたっても改善しないときがあります。

ここでは、そんな黄昏泣きが改善しない場合に考えられる理由2つを紹介していきます。泣き止まなくて困ってしまった時の参考に、ぜひ参考にしてみてください。

黄昏泣きが改善しないときの理由1:便秘をしている

こちらも、普段から赤ちゃんの排泄量や回数を観察しておかないとわかりません。

お腹が張って苦しそうであったり、便秘が疑われる場合は、優しくお腹をマッサージしたり赤ちゃん用綿棒での浣腸を試してください。

便秘が続く場合は、母乳やミルクが不足している可能性はゼロではありません。自己判断せずに母乳外来などで助産師に相談したり、小児科に相談してみましょう。

黄昏泣きが改善しないときの理由2:熱がある

赤ちゃんは体温調節機能が未熟な為、暑い環境にいると熱がこもり発熱することがあります。少しの変化にすぐに気づけるように、日頃から体温をチェックして、必要に応じて病院で受診してください。

また、赤ちゃんが感染症にかかってしまうと、瞬く間に重症化してしまうといわれているので、注意が必要です。発熱や嘔吐や下痢などが続くことにより、脱水症状に陥ることもありますので、適切に対応してください。

黄昏泣きの対処法を試してみよう

困った黄昏泣きへの対処法を紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。

夕方の忙しい時間帯に訳もわからず泣かれてしまうと、こちらもイライラしてしまいがちですが、便秘が続く場合は、母乳やミルクが不足している可能性はゼロではありません。自己判断せずに母乳外来などで助産師に相談したり、小児科に相談してみましょう。

ここで紹介した対処法で赤ちゃんが泣き止むこともあれば、何をしても泣き止まないこともあるでしょう。時期がくれば必ずおさまるということを心得て、受け入れることも大切かもしれません。