子育て

【専門家監修】赤ちゃんの歯はいつ生え始める?赤ちゃんの歯が生える順番6段階

赤ちゃんの歯はいつ頃から生えてくる?

赤ちゃんの歯は個人差はありますが、生後6ヶ月~9ヶ月頃に下の前歯が生えはじめます。

歯の生えはじめる頃になると、「歯ぐずり」といって歯ぐきがむずむずしたり、痛みがあったりで機嫌が悪くなることがあります。赤ちゃんがぐずり続けて何をしても泣き止まない時にはこの歯ぐずりが原因かもしれません。

歯が生えるといろいろなサインが!

赤ちゃんの歯が生えはじめる頃には、よだれが多くなったり、歯ぐずりで機嫌が悪くなったり、夜に熟睡できず何度も起きてしまうなどのサインがあります。

赤ちゃんがぐずり続けると、お母さんは不安になるでしょう。しかし、歯ぐずりは生えはじめの一時的なものなので、心配はいりません。歯が生えはじめると自然とおさまっていきます。

赤ちゃんの歯が生える順番6段階

赤ちゃんの乳歯は、赤ちゃんがおなかの中にいる妊娠7週頃にでき始めます。そして生後6ヶ月~9ヶ月頃から下の前歯が生えはじめ、2歳~3歳にかけて生えそろいます。

赤ちゃんの乳歯は、全部生えそろうと20本で、成長とともに6段階の生える順番があります。

以下に赤ちゃんの歯が生える6段階を説明します。自分の赤ちゃんの成長と照らし合わせながら、参考にしてみてください。

赤ちゃんの歯が生える順番1:生後6ヶ月~9ヶ月に生える乳歯

一般的に生後6ヶ月から9ヶ月頃になると歯が生えはじめるといわれています。生える順番としては、まず下の前歯2本が生えてきます。

歯が生え始めると「歯ぐずり」と呼ばれる歯茎の痛みやむずがゆさによって機嫌が悪くなり、赤ちゃんが泣いてしまうということもあるようです。

また、このころからよだれの量も増え始めるので、離乳食の準備を始めましょう。離乳食は、なめらかにすり潰したポタージュ状のものを1日1回、スプーン1杯から始めてみるとよいといわれています。

赤ちゃんの歯が生える順番2:生後9ヶ月~10ヶ月に生える乳歯

生後9ヶ月から10ヶ月頃になると上の前歯2本が生えはじめます。

離乳食は上あごでつぶせるくらいの柔らかい3ミリ~5ミリ角くらいの野菜や芋、お魚や肉の料理にしましょう。1日2回食を基本に赤ちゃんの様子をみながら、1日3回食へとゆっくり回数を増やしていきましょう。

赤ちゃんの歯が生える順番3:生後10ヶ月~1歳

生後10ヶ月から1歳になると、下の前歯と上の前歯の両隣の歯が生えてきます。乳側切歯と呼ばれるものです。これで前歯4本、合計8本の歯が生えそろいます。

この頃は、生えてきた歯と歯ぐきを使って、噛む練習をする時期です。離乳食は1日3回食を基本にバランスのとれた食事を心がけるようにしましょう。

芋や野菜は歯ぐきでつぶせるくらいの柔らかさで、7ミリ角くらいから始めましょう。慣れてきたら1センチ角くらいまでの大きさにしてみましょう。

赤ちゃんの歯が生える順番4:1歳~1歳6ヶ月

生後1歳~1歳6か月になると最初の奥歯である第1乳臼歯が4本生えてきます。奥歯が生えてくると、歯ぐきではつぶせなかった食材も食べられるようになり、食事の幅が広がります。

1日3回食を基本に食事のリズムを大切にし、楽しく食事をすすめていきましょう。ここまでくると離乳完了も近いでしょう。

赤ちゃんの歯が生える順番5:1歳6ヶ月~2歳

生後1歳6ヶ月~2歳になると前歯と奥歯の間に乳犬歯が生えてきます。

この頃になると1日3食の食事だけで済むようになるといわれています。そして食事も離乳食から幼児食に移行していきます。炭水化物・タンパク質・脂質、カルシウムなどのバランスの取れた食事を心がけましょう。

赤ちゃんの歯が生える順番6:2歳6ヶ月ごろ

生後2歳6ヶ月ごろになると、奥歯の第2乳臼歯が生えて、全部で20本の乳歯が生えそろいます。全部で20本の乳歯が生えそろうと、大人の食事に近い食事ができるようになります。

しかし、まだ歯や歯ぐきは柔らかいため、徐々に慣らしていくよう心がけましょう。また、味付けは薄味にして塩分は控えめするとよいでしょう。

時期には個人差がある

赤ちゃんの歯は、一般的に生後6ヶ月頃から生え始め、2歳6ヶ月~3歳ころまでに生えそろうと言われています。

赤ちゃんの成長には個人差があるので、歯の生え方が多少遅くとも、また生える順番が違っていても心配はいりません。

歯が生えてくる時期は1年程度の幅があるため、周りと比べて生え方が遅い場合でも焦らず経過を見守りましょう。

ただし1歳過ぎても歯が生えてこない場合は、小児歯科で診てもらい相談するとよいでしょう。

赤ちゃんの歯が生え始めたらおすすめのケア3つ

赤ちゃんの歯が生え始めたらオススメのケアを3つ紹介します。

乳歯は永久歯よりも薄く、子供は虫歯にも気づきにくいので進行も早いといわれています。また、乳歯が虫歯になると、永久歯も虫歯になりやすいという傾向があります。

歯が生え始める前からケアをすることで、習慣が身に付き、歯が生えたときにスムーズに歯みがきをさせてあげることができるでしょう。将来の歯を守るために、赤ちゃんの頃からしっかりとしたケアを心がけましょう。

赤ちゃんの歯のおすすめケア1:ガーゼ等で拭く

生後6ヶ月から9ヶ月頃の下の前歯2本しか生えていない赤ちゃんは、たくさん出る唾液によってお口の中を清潔の保つことができるため、まだ歯ブラシでゴシゴシと磨く必要はありません。

まずは、歯ブラシを口の中に入れるという感覚を身につけるため、濡らしたガーゼを指に巻き付け、優しく汚れを拭き取ることから始めましょう。

指は奥まで突っ込むと苦しいので、あくまで手前のほうをごく弱い力で、拭き取るようなイメージでするとよいでしょう。

歯みがきシートを使うこともある

ガーゼの他に歯みがきシートを使用することもあります。こちらもガーゼ同様、うがいができない赤ちゃんのために拭き取りのみで完了する口腔内ケアです。

歯みがきシートとは、減菌された不織布等に虫歯を防ぐためのキシリトールやカルシウムが配合されたシートです。このシートには赤ちゃんの抵抗感をなくすために、りんご味など甘味料が配合されたものが多いです。

薬局などで販売されており、ガーゼでは嫌がってしまう赤ちゃんにオススメです。

赤ちゃんの歯のおすすめケア2:歯ブラシを使う

生後10ヶ月頃から1歳くらいの赤ちゃんで前歯4本がそろい始めたら、そろそろ赤ちゃん用歯ブラシでケアを始める必要があります。

歯ブラシはシリコンや毛質の柔らかいものを選びましょう。また、カラフルで可愛いものを選べば、赤ちゃんも歯磨きの時間を楽しく過ごせることでしょう。

このほかにも奥まで歯ブラシが入らないようにするためのストッパー付きの歯ブラシなどの商品もあります。よく検討してから購入しましょう。

赤ちゃんの歯のおすすめケア3:食後に飲み物を飲ませる

ガーゼや歯みがきシートよりも簡単なケア方法として、糖分の含まれていないお茶やお水を飲ませ、食べかすを洗い流すという方法があります。

生後6ヶ月から9ヶ月の下の前歯が生え始めたあたりから、歯のケアとして飲み物を飲ませ始める方が多いようです。

毎食後に白湯などを飲ませるよう習慣づければ、食べかすが流れていき、お口の中を清潔に保つことができるでしょう。

赤ちゃんの歯で気を付けるべきこと3つ

ここからは赤ちゃんの歯で気を付けるべきこと3つを紹介します。赤ちゃんはお母さんやお父さんが行う行動で虫歯になりやすかったり、健康な歯の子供になるか決まります。

乳歯が虫歯だと永久歯も虫歯になりやすくなる可能性があります。赤ちゃんのときから気を付けてあげることで、将来健康な歯を維持することができるでしょう。

赤ちゃんの歯で気を付けること1:あごを鍛えさせる

顎を鍛えさせることにより、虫歯を防いだり、歯並びがよくなったりする効果があるといわれています。

離乳食の時期は、赤ちゃんの歯の成長に合わせ、きちんと「もぐもぐ」ができるものを意識しましょう。咀嚼することにより、唾液の分泌量が増え、虫歯菌を洗い流したり、唾液に含まれるミネラルが歯を丈夫にしたりしてくれます。

成長段階に合わせた適切な固さの食事を与えるようにするとよいでしょう。

赤ちゃんの歯で気を付けること2:親の虫歯

生まれたばかりの赤ちゃんには虫歯菌が存在しませんが、親や周りの人のある行動により虫歯菌が移ってしまうことがあります。

赤ちゃんと同じコップやお箸などの食器の共有や、愛情表現によるキス、食べやすいように自分が噛んだものを赤ちゃんに与える行動が該当するでしょう。

歯がまだ生えていない時期は、菌はそのまま流されていくのですが、歯が生え始めた生後6ヶ月以降になると大人からもらった虫歯菌は赤ちゃんの歯に住みつこうとします。妊娠中はもちろん、生後3歳までは、赤ちゃんと触れ合うときは気を付けるようにしましょう。

赤ちゃんの歯で気を付けること3:哺乳瓶でミルクや水・お茶以外を飲ませない

哺乳瓶でミルクやお茶以外の糖分が含まれるジュースを飲ませることにより虫歯になりやすくなってしまいます。

赤ちゃんは哺乳瓶を咥えたまま長時間過ごすことが多く、その分、糖分が歯に付着しつづける時間も長くなってしまいます。乳歯も永久歯と同様に、歯に付着した糖分が酸になることによりエナメル質が破壊され虫歯になります。

ミルクにも多少糖分は含まれていますが、甘いスポーツ飲料やジュースなどを哺乳瓶で与えることが無いように注意しましょう。

赤ちゃんの歯が生えない時は小児歯医者に相談しよう

赤ちゃんの歯は一般的に生後6ヶ月~9ヶ月頃から生えると言われていますが、生え始めの時期や生える順番は個人差があります。

乳歯の生えるスピードの個人差は1年くらいの幅があると言われています。周りと比べ少し歯の生え方が遅かったり、順番が違っても心配はいりません。

それでも、お子さんの歯の生え方が気になる場合は、小児歯科で診てもらうようにしましょう。