妊娠症状

【専門家監修】妊娠5ヶ月とママの体の変化5つ|赤ちゃんの様子や注意すること

妊娠5ヶ月とは?

妊娠5ヶ月は安定期と言われており、妊娠期間では妊娠中期になります。

赤ちゃんの発育も進み、元気に育ってくれていることを実感し始める時期になります。初期に比べると流産の可能性も減ります。しかし、安定期だからといってまったくトラブルがないわけではありません。体調の変化には注意して過ごしましょう。

妊娠5ヶ月とママの体の変化5つ

妊娠期間の中期と言われている妊娠5ヶ月のママの体にはどのような変化があるのでしょうか。

赤ちゃんが大きくなりお腹も目立つようになります。体重も増え、中には胎動を感じる人もいるようです。

ここからは妊娠5ヶ月のママの体の変化を、5つ紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。

妊娠5ヶ月とママの体の変化1:胎盤が完成する

妊娠5ヶ月ごろには胎盤が完成して、ママと赤ちゃんの状態が安定する時期です。へその緒でママから赤ちゃんに血液が送られるようになります。

赤ちゃんの臓器なども形ができて、活発に動くようになります。赤ちゃんの体はまだ小さいですが少しずつ体が大きくなり、妊娠5か月のおわり(妊娠19週)には身長25センチ、体重250g程度になります。飲み込むような動き(嚥下運動)が超音波検査でみられるようになります。

妊娠5ヶ月とママの体の変化2:子宮が大きくなる

妊娠5ヶ月になるとお腹も大きくなり、子宮も子供の頭の大きさくらいまで大きくなります。妊娠5ヶ月ごろの子宮の大きさは15センチほどと言われています。

子宮が大きくなることで臓器が圧迫されて、息切れ、動悸が起こりやすくなるようです。しんどくても無理をして動くのではなく、自分が動ける範囲での行動をとるようにしましょう。

妊娠5ヶ月とママの体の変化3:つわりが楽になる

妊娠5ヶ月ごろからつわりが楽になる方も多いようです。中にはつわりが再び起こる方がいるので、必ず楽になると言うわけではありません。

つわりが楽になると、ご飯が食べられるようになるので体重の増加には注意が必要です。急激な体重の変化は妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿などの合併症のリスクが高まります。この時期、妊婦健診の間隔も4週ごとになります。おうちでも体重計に乗る習慣をつけて、様子をみていきましょう。

妊娠5ヶ月とママの体の変化4:体重が増える

妊娠5ヶ月ごろから赤ちゃんが大きくなるので体重が増えることがあります。食事のコントロールが難しく、管理がうまくできない人も少なくありません。

食欲があるからたくさん食べたり、食べたいものだけを食べるとその分体重も増加します。1日の摂取カロリーの目安を把握しておくとコントロールしやすいでしょう。

しかし、ただ摂取カロリーを落とせばよいわけではありません。バランス良く3食たべることはとても大切です。間食を控える、食事の時間を工夫するなどできることも取り入れていきましょう。

妊娠5ヶ月とママの体の変化5:胎動を感じる

4ヶ月ごろになると赤ちゃんが手や足を動かす姿が超音波検査で見られる場合がありますが、妊娠5ヶ月ごろになると胎動を感じることがあるようです。

はっきり動いていると感じるのは妊娠6ヶ月ごろからの方が多いようですが、感じられないからといって焦る必要はありません。

また、胎動は経産婦さんのほうが早く感じる傾向があります。

妊娠5ヶ月の赤ちゃんの様子5つ

妊娠5ヶ月になると赤ちゃんの様子はどのような変化があるのでしょうか。

妊娠5ヶ月ごろから赤ちゃんは、人間としての体が作られていきます。妊娠5か月ころの赤ちゃんは、ますます体がしっかりしてきます。しかし、体部より頭部が早期に発育するため、体のバランスとしては3等身です。妊娠17~18週以降には超音波で性別がわかるようになります。

妊娠5ヶ月の赤ちゃんの様子1:超音波検査で骨格がわかる

妊娠5ヶ月ごろは、エコーと呼ばれる超音波検査、もしくはドップラーと呼ばれる機械で胎児心拍を確認することで元気に育っているか観察できます。

赤ちゃんの推定体重は、児頭大横径(BPD)という頭の横幅のサイズと大腿骨長(FL)という太腿の骨の長さで計算します。見え方により多少の誤差が生じることがあります。

羊水検査

妊娠5ヶ月ごろから赤ちゃんの染色体などについて知れる、羊水検査を受けられるようになります。

妊娠5ヶ月の方全員が受けられるものではなく、事前に遺伝カウンセリングなどを受ける必要があります。出生前診断には羊水検査のほかに、NIPTやクアトロテスト等採血で実施できる検査もありますが、いずれも受けられる週数には限りがあります。それぞれリスクが伴うので、医師の説明を夫婦で聞いたうえで検査を受けるかは慎重に判断しましょう。

羊水を摂取して染色体の分析をするので、お腹に針を指すリスクがあることも理解した上で検討しましょう。

妊娠5ヶ月の赤ちゃんの様子2:性別がわかる

赤ちゃんの体勢にもよりますが、妊娠5ヶ月ごろには赤ちゃんの性別がわかる可能性があります。

妊娠5か月頃はエコーで性別がわかる場合があります。

妊娠17~18週以降にわかることが多いですが、体勢によっては判断できない場合もあります。生まれるまで性別を知りたくない場合は、健診の際に医師に伝えておきましょう。

妊娠5ヶ月の赤ちゃんの様子3:産毛や眉毛が生える

妊娠5ヶ月ごろの赤ちゃんは、羊水の刺激から体を守るために体毛が生えてきます。

皮脂腺の分泌が始まるので髪や爪が生えて、産毛や眉毛も生え始めます。指紋のような渦巻きが指の先に出てくるのも妊娠5ヶ月ごろからと言われています。

妊娠5ヶ月の赤ちゃんはまだまだ小さいので、強い爪やしっかりした毛が生えてくると言うわけではありません。

妊娠5ヶ月の赤ちゃんの様子4:聴覚がほぼ完成する

妊娠5ヶ月ごろから赤ちゃんの聴覚が発達し始めます。基本的にお母さんの声など音も聞こえていると言われています。

ママが好きな曲を赤ちゃんに聞かせてあげるのもよいでしょう。ママがリラックスすることで赤ちゃんもリラックスできます。

一番おすすめなのは、ママはもちろん、家族の声を聞かせてあげることがいいでしょう。日常の風景を伝えるだけで、赤ちゃんはお腹の中で楽しく過ごせるでしょう。

妊娠5ヶ月の赤ちゃんの様子5:動き始める

妊娠5ヶ月ごろから赤ちゃんは体がしっかりし、動きが活発になります。

赤ちゃんのしゃっくりは妊娠5ヶ月のママでも感じる方が多いようで、手足がしっかりしてくるとともに胎動が激しくなるので、胎動を感じ始めるママもいます。赤ちゃんの活発な動きで膀胱が刺激されるので、ママのトイレが近くなることが時折起こるでしょう。

妊娠5ヶ月に入ったらすること4つ

妊娠5ヶ月ごろから生活の変化を考える時期になります。

周りの人に報告をし、仕事をしているママはいつから産休に入るのか、職場での育休の期間や手当て等も確認しておきましょう。

夫が育休をとれるのか、とれる場合は期間等もあらかじめ確認しておくとよいでしょう。つわりも落ち着いてくる人が多いので、妊娠5ヶ月ごろの体調がいい時に動いていきましょう。

妊娠5ヶ月に入ったらすること1:周囲への報告と周知

妊娠5ヶ月は安定期に入るので、周りの人たちへ報告を始める時期になります。出産前後の生活を考えて実家に帰省予定の場合は両親とも計画を立てる必要があります。

仕事をしているママは出産後も働く意思がある場合、産休申請のため会社に報告しましょう。出産前6週間、出産後8週間の産休がもらえるでしょう。妊娠中であることを報告して同時に自分ができる範囲の行動を理解し、助けてもらいましょう。

産休に伴って引き継ぎ作業の準備を始める必要もあります。

妊娠5ヶ月に入ったらすること2:安産祈願へ行く

妊娠5ヶ月には毎月2、3日ほどある戌の日に安産祈願へ行く日本の風習があります。妊娠5ヶ月の戌の日に行くことがいいとされていますが、家族やママの体調によって無理のしないようにする必要があります。

犬は多産でありながらお産が軽いことから、「安産の神」として親しまれており、帯祝いとして腹帯をママのお腹に巻いて安産祈願をします。

妊娠5ヶ月に入ったらすること3:出産する病院の選定

分娩施設を決めかねている場合は急ぎましょう。

出産後のサポートは必要不可欠であり、両親に手伝ってもらうことや、出産後のサポートのためにも実家に帰省しての出産を選ぶ方もいるでしょう。

その場合は、分娩を受けてくれる医療機関のチェックや、転院時期のチェック、事前に健診来院が必要となる医療機関もあるので急いで決めましょう。

妊娠5ヶ月に入ったらすること4:妊娠・出産についての勉強

初産の場合、妊娠、出産について勉強する必要があります。

妊娠5ヶ月ごろから、赤ちゃんの成長が感じられるので楽しみや不安も大きくなるでしょう。体調が落ち着いている時に、自治体や医療機関が開いている両親学級などに参加してみるのがおすすめです。

事前に出産と出産までの大まかな流れ、産後のママの変化、赤ちゃんのお世話、ベビー用品のアドバイスなどについて学べるので、夫婦で積極的に参加してみましょう。両親学級に参加することで、予定日が近い人との繋がりができるかもしれないのも大きなメリットです。

妊娠5ヶ月のときに注意すること3つ

妊娠5ヶ月は安定期と言われているので心にも少し余裕が生まれます。

赤ちゃんの順調な成長に安心するとともに、今のうちにと無理な行動をとってしてしまったり、つわりの軽減によっていろんなものが食べられるようになり、食べすぎてしまうこともあるので注意が必要です。

妊娠5ヶ月のときに注意すること1:栄養のバランスがとれた食事をとる

妊娠5ヶ月ごろになるとママから赤ちゃんに栄養を送る量が増えるため、食事は大切ですが栄養バランスに気をつける必要があります。

血液を送る量も増えるため、貧血を起こしやすくなるといわれています。鉄分などの補給を積極的に行いましょう。赤ちゃんの体を作るためにもカルシウムやたんぱく質もしっかりとれるように心がけましょう。

つわりの軽減によって食べる量が増える場合もあるので、カロリーの取りすぎには注意した食生活を始めましょう。

妊娠5ヶ月のときに注意すること2:流産しないわけではない

安定期と言われる妊娠5ヶ月ですが、流産が起こらないことはありません。流産は22週未満の場合のことを言うので妊娠5ヶ月でも可能性はゼロではありません。

お腹が痛い、出血がある等いつもと違った症状がある場合は産院に相談しましょう。妊娠中である限り、どの時期にもリスクがあると理解して無理をしないことはとても大切です。

妊娠5ヶ月のときに注意すること3:マタニティウェアを準備する

マタニティウェアはいつから着用するのも自由です。妊娠時期は感覚が変化する方も多いので、着心地、締め付けがきになる場合があるためマタニティウェアを準備してみるのも良いでしょう。

マタニティウェアはお腹が目立ってきたら着用する決まりではなく、着心地がよく、締め付けがないのでつわりの時期の不快感を軽減させるためにも早めの時期から準備しておくのもいいかもしれません。

また、必ずしも買う必要はないので、持っている物で工夫してもよいでしょう。

妊娠5ヶ月に入ったら出産の準備を始めよう!

妊娠5ヶ月は妊婦生活の折り返し、つわりも軽減されて少し楽になる時期です。

バランスのよい食生活を心がけても、体調が良くない日もあるかもしれません。ホルモンバランスの影響で気持ちが落ち込む日もあるでしょう。そんな時は無理をせず、周りに助けてもらいながら過ごしましょう。

無理をしないことを前提に、できることから準備を始めていきましょう。