妊娠症状

【専門家監修】着床と生理の違いとは?気になる過ごし方や対応方法を解説

着床出血とは?

着床出血とは、受精卵が子宮内膜に着床する時に少量の出血が見られる現象のことです。妊娠初期に起こる症状の1つで、下腹部がチクチクと痛むことがありますが、無症状である人もいます。

着床出血の特徴はピンク~赤色の出血が少量あるということですが、生理と見分けがつきにくい場合があります。また、妊娠していても着床出血がない人もいます。

着床のサインはあるの?

基礎体温を計って、体温の高い状態が3週間以上続いていた場合、受精卵が着床して妊娠している可能性が高くなります。

他には着床出血が起きたり、おりものが増えるというサインがあります。着床すると眠気や倦怠感、胸が張るなどの月経前とよく似た症状も起こります。

着床出血と生理の違いとは?

妊娠を希望している方は生理予定日前後に出血した場合、着床出血と生理の見分けがつかなくて不安に思う方もいるでしょう。違いは出血の量や期間など、いろいろな症状を総合しないと判断が難しい場合があります。

着床出血と生理との違いに気付くには基礎体温を2、3ヶ月前からしっかり計っていると違いに気付きやすいでしょう。妊娠しても着床出血がないこともよくありますし、生理不順だと着床出血だったと気付かない方もいます。

出血の量

月経は始まって2、3日目から出血量が増えていきますが、着床出血は初日から出血量はごくわずかです。おりものシートで済む位の量であることが多く、月経のように塊が出ることもありません。まれに月経のような出血量がある人もいるようで、量には個人差があります。

出血の期間

生理の場合、7日間前後出血が続くことが多いですが、着床出血では1~2日間で出血が止まります。

まれに数日間出血が続いたという人もいますが、茶色の出血の場合、出血から時間がたったものですので子宮の中に残っている血が少しずつ出ている可能性もあります。

受精から着床までの期間の過ごし方で気になること6つ

生理周期が28日周期の場合、受精から着床までの期間とは、前回の生理開始日の14日後~28日頃までのことです。妊娠を希望している方は着床までの大事な期間ですので、体を冷やさないよう気をつけましょう。

普段と変わらない生活を送っていて構いません。体の健康のために適度な運動と、栄養バランスの良い食生活を心がけましょう。着床期間に気になることを6つにまとめましたので、参考にしてください。

着床までの期間の過ごし方1:性交渉

受精から着床までの高温期に性交渉を控えた方がいいのか不安に思うかたもいますが、特に制限は必要ありません。

この期間の性交渉は、着床に影響を与えることはないでしょう。むしろこの着床期間の性交渉によって、着床した時に受精卵が異物として認識される可能性が低くなると言われています。

着床までの期間の過ごし方2:食事

健康的に過ごすために、栄養バランスの良い食生活を送るように意識しましょう。特に葉酸を積極的に摂取するように気をつけるとよいでしょう。

葉酸には胎児の細胞分裂、増殖を正常に行うために必要な栄養素です。この栄養素が不足すると赤ちゃんの先天性疾患リスクが高くなります。

レバーやホウレン草などにも含まれていますが、葉酸サプリメントを服用しながら上手く摂取していきましょう。

着床までの期間の過ごし方3:運動

普段通りの運動なら大丈夫ですが、運動不足の方が極端に激しい運動をするのはやめておきましょう。思わぬ怪我をする恐れがあります。

また、下腹部に振動が響くような運動は避けましょう。血液の循環を促進するために、ストレッチなど適度に体を動かして温めましょう。

着床までの期間の過ごし方4:うつぶせ寝

着床までのこの期間は、まだ赤ちゃんがおなかにいるわけではないため、うつぶせ寝をしても問題はありません。

その先の妊娠初期でも、まだうつぶせ寝をしても息苦しくなったりするほどおなかが大きくないため、気にせず好きな体勢で眠って大丈夫です。安心してしっかり睡眠をとりましょう。

着床までの期間の過ごし方5:飲酒

着床までの期間でしたら飲酒しても問題はありません。しかし、体調が悪くならないよう飲みすぎに注意しましょう。

妊娠した場合は、飲酒が原因で胎児に影響が出る可能性が高いため避けましょう。妊娠を望んでいるかたは、妊娠したことにしばらく気づけないこともあるため、徐々にお酒を控えるようにすることが望ましいです。

着床までの期間の過ごし方6:喫煙

女性が喫煙すると、受精卵の着床する子宮内膜を薄くしてしまい、妊娠しにくくなる可能性があります。また、卵子の老化を進めてしまうため、着床率が低下してしまいます。

男性が喫煙することで、受精率が下がったり遺伝子に傷がついた受精卵ができる可能性があります。

妊娠した後はもちろんですが、妊娠前から夫婦で喫煙は控えましょう。また副流煙の方が有害物質が多く含まれているため、受動喫煙を防ぐよう気をつけましょう。

着床したときの対応とは?

高温期が続き、生理が予定日を数日過ぎても来ない場合、受精卵が着床している可能性が高くなります。着床した時点で妊娠3週目に入りますが、この時点では体調の変化を感じる人はあまりいません。

着床したのかを確かめるために妊娠検査薬を使い、尿の中にあるホルモン成分を測定して妊娠しているか判定をします。妊娠検査薬は正しく使うことと使うタイミングが非常に重要ですので、検査薬の使用方法をしっかり確認しましょう。

妊娠検査薬で検査する

生理が予定日より一週間以上経過してもこない場合、検査薬でチェックすることをおすすめします。生理不順の場合は、前回の生理開始日+前回の生理周期の日数の1週間後を目安に検査してみましょう。

結果が陰性だったときは、妊娠ではなく生理が遅れている可能性があります。また、検査が早過ぎると着床していてもホルモンの値が低すぎて陰性になる場合があります。

医療機関を受診

妊娠検査薬で陽性反応が出た場合は、なるべく早く産婦人科を受診しましょう。最後の生理開始日から5週後半~6週初め頃までが受診の目安です。

受診が遅すぎる場合、問題があった時の発見が遅れてしまいます。同時に禁煙、禁酒をして無理な運動を避けるよう心がけましょう。

疲労やストレスを溜めない

妊娠中はどうしてもホルモンの影響もあり疲労感やストレスを感じやすくなってしまいます。ストレスを感じると筋肉が固くなり、血液の循環が悪くなり胎児への栄養がうまく供給されない可能性があります。

ストレッチをしたり小まめに休憩をとり、自分の体調と向き合ってリラックスできるよう意識しましょう。自分なりのストレス発散方法を見つけて、妊娠生活を明るく乗り越えていきましょう。

着床出血について知っておこう

着床出血は着床する時に少量の出血が見られる現象のことで、妊娠初期症状のひとつです。しかし妊娠した人全員に起こるものではなく、無症状の方から生理と見極めが難しい方まで、個人差が非常に大きいものです。

着床出血がどんなものなのか理解しておけば、妊娠への心構えができます。不安なことがあれば抱え込まずに周りを頼って、体のためにもリラックスした日常生活を送りましょう。