出産準備

【専門家監修】臨月の時期に快適に過ごす方法8選!体調不良の軽減方法7選もご紹介

臨月はどのような期間?

臨月とは36週0日~39週6日の間のことを指します。簡単にいうと、出産予定日までの最後の1ヶ月間です。この時期に入ると、いつ出産してもおかしくない状況なので、1週間に1度の検診ペースに変わります。

臨月は実は医学用語ではありません。37週0日~41週6日の間に出産する「正期産」と時期的に混同されやすいですが、違う意味を持ちます。

臨月の時期の過ごし方8つ

出産の準備に入っている臨月に、無理は禁物です。しかし1ヶ月後には赤ちゃんとの新しい生活が始まるため、いろいろな準備も必要となってくるでしょう。

また妊娠中は体調にも変化が現れやすいため、自分自身と向き合いながら生活することも大切です。臨月の時期は次のポイントに気をつけながら過ごしていきましょう。

臨月の時期の過ごし方1:入院準備は万端に

臨月に入ると、いつ入院してもおかしくない状況です。入院準備は万全に整えておきましょう。自分しかわからない状態では、いざという時に慌ててしまいます。

入院準備は家族と一緒に行っておくと、付き添いの人も安心です。またまとめた荷物は玄関やリビングなど、わかりやすい場所、持ち出しやすい場所に置いておきます。

臨月の時期の過ごし方2:ストレスに要注意

臨月に限らず、妊娠中はストレス厳禁です。ホルモンバランスが崩れることでさまざまな体調の変化が出てきますが、心に余裕を持って向き合っていきましょう。

赤ちゃんが生まれてからは、1人で過ごす時間も少なくなってしまいます。のんびりとした時間を過ごせる今のうちに、好きなことをしたりリフレッシュしたりとストレスケアをしながら出産に望むことが大切です。

臨月の時期の過ごし方3:十分な睡眠をとる

臨月になると出産後の生活スタイルへ向けての準備も始まってきます。夜の眠りが浅くなるのも、数時間おきの授乳に備えての準備です。また膀胱も圧迫されるため、夜中トイレに起きることも増えてくるでしょう。

寝不足のまま過ごしてしまうのは、体に良くありません。日中に眠くなった時は、無理せず昼寝をして過ごすのもおすすめです。しかし寝すぎてしまうと夜眠れなくなるので、20~30分ほどにしておきます。

臨月の時期の過ごし方4:太りすぎないように

臨月になると赤ちゃんが下の方におりてくるため、以前よりも食欲がましてきます。妊娠中にあった胃の圧迫がなくなるので、食べることにストレスを感じなくなる時期でしょう。

しかしここで食べすぎてしまうのは注意です。赤ちゃんのために食べることは大切ですが、量を食べるよりはバランス良く栄養を摂ることを心がけていきましょう。

体重が増加してしまうと、産道が脂肪で圧迫され出産に支障をきたしてしまうといわれています。

臨月の時期の過ごし方5:長距離移動は控えて

ゆっくり過ごせる最後の1ヶ月なので、いろいろな場所に行きたくなる気持ちもわかりますが遠出は控えましょう。臨月はいつ出産してもおかしくない状態です。

範囲の目安としては、万が一のことがあった際にかかりつけの病院にすぐ行ける距離です。急激な異変があった時に、命にかかわってしまうことなので過信せずに安静に過ごしましょう。また出かける時は母子手帳・保険証・携帯電話・財布を持ち歩くと安心です。。

臨月の時期の過ごし方6:軽い運動をする

お腹が大きくなると家でのんびりと過ごしがちですが、適度な軽い運動は必要です。近所を軽く歩いてみたり、軽いストレッチをしたりするのも良いでしょう。

軽い運動をすれば、気分転換にも繋がります。また体を動かすことで、妊娠中の体重増加や便秘などの対策にもなります。

また健康に良くても、無理は禁物です。お腹に負担がかからないようにし、少しでも異変を感じた時には中止してください。

臨月の時期の過ごし方7:お腹に負担をかけない工夫を

家で過ごす時間が多くなってくる臨月の間は、いろいろなことが気になってしまい体を動かしてしまいます。赤ちゃんを迎え入れる準備をしたり、家の中の模様替えをしたくなったりしまうでしょう。

しかしいくら体調が落ち着いていても、無理は禁物です。気分転換にはなるので、少しずつ計画的に行うなどの工夫が必要となります。お腹に負担をかけないことは、赤ちゃんを守ることに繋がるということを忘れないようにしましょう。

臨月の時期の過ごし方8:家族団欒の時間を大切に

上の子がいる際には、特に気をつけたいポイントです。弟や妹ができる前に、思いっきりスキンシップを取りましょう。

出産後はどうしても赤ちゃんに手がかかってしまいます。上の子には寂しい思いをさせてしまうかもしれません。いきなり新しい家族が増えると戸惑ってしまうので、この時期から新しい家族が増えることを伝えていきましょう。

初めての出産の時は、最後の夫婦生活を満喫することも大切です。

臨月による体調不良を軽減する方法7選

多少は体調が落ち着いてくるものの、大きくなったお腹を支え続けるのは並大抵のことではありません。時には活動するのが辛いと感じるくらいの体調不良に見舞われることもあるでしょう。

食欲不振や睡眠不足、足のだるさなど妊娠中に起こるいわゆるマイナートラブルを少しでも軽減させるための方法をいくつか紹介します。すぐにできることなので、辛いと感じた時にはぜひ取り入れてみてください。

臨月による体調不良を軽減する方法1:昼寝は積極的に

睡眠も浅くなり夜にしっかりと睡眠を取れないことも増えてくるでしょう。確かに夜に睡眠を確保することが理想ですが、無理をすることはありません。

日中に眠くなったら、20~30分ほどの軽い睡眠を取りましょう。また夜にしっかりと睡眠が取れていても、大きくなったお腹をかかえての行動はいつも以上に疲れやすくなります。疲れも眠気の原因なので休める時には、きちんと休むのが大切です。

臨月による体調不良を軽減する方法2:一度の食事の量を減らす

臨月になると胃への圧迫感は軽くなりますが、食欲不振が続くこともあります。つわりのような吐き気が、出産まで続く人もいます。その時は、無理して食べるようなことはせず一度の食事の量を減らしましょう。

量をしっかりと食べることを意識するよりは、栄養を摂ることを意識しましょう。消化の良いものにするなど、体調に合わせて食事することも大切です。

臨月による体調不良を軽減する方法3:ヨガに挑戦!

体調不良の程度にもよりますが、マタニティヨガは心と体の健康を維持するために重宝されています。ヨガの呼吸法が出産時の痛みを和らげる効果もあるとして、産婦人科によっては推奨しているところもあるほどです。

しかし無理は絶対にしてはいけません。またポーズの際に転倒してしまうと危険なので、靴下などは脱いで行いましょう。ヨガに挑戦する時には、必ずかかりつけの医師に相談することが大事です。

臨月による体調不良を軽減する方法4:食材のデリバリーサービスの利用

安静にしなければならないのはわかっていても、毎日の家事などはどうしても行わなければなりません。しかし疲れが溜まっている時は、休んだり手を抜いたりすることも大切なことです。

食材の買い出しも体力を使うので、デリバリーサービスなどを利用するのも良いでしょう。お店によっては妊娠中なら、送料が無料というサービスもあります。ぜひチェックしてみてください。

臨月による体調不良を軽減する方法5:クッション等で体を支える

お腹が大きくなると、何かと腰に負担がかかりやすくなります。座ったり立ったりする時も、長時間同じ体勢でいることが無いようにしましょう。

横になる時は、クッションを使用すると安定感がでます。マットレスは固めのものを選び、膝の間にクッションを挟んだり、下腹部あたりに敷いたりすると寝やすくなります。ちょうど良いクッションが無ければ、枕や丸めたバスタオルでも代用可能です。

臨月による体調不良を軽減する方法6:1人でゆっくりできる環境にする

体調が万全でない時には、1人の時間を作ることも体調不良の軽減に繋がります。とはいっても、子供がいる家庭では少し難しいことかもしれません。

預けられる家族がいれば頼るべきですが、いなくても一時保育サービスなどを利用するのもひとつの手です。1人でゆっくりできる環境を作るだけで、気持ちが楽になります。

外遊びなどは他の家族にまかせて、1人でのんびり過ごすのもおすすめです。

臨月による体調不良を軽減する方法7:血行を良くする

妊娠中は、むくみや足のだるさなども気になってきます。特に下半身を圧迫する臨月になると、むくみはより顕著に現れます。

血行不良はさまざまな体調不良にも繋がりやすいので、軽いマッサージやストレッチなどをして血行を良くすることを心がけましょう。毎日数分でも良いので、これらの時間を作るのがベストです。

お気に入りの香りがするクリームなどでマッサージをすれば、気分転換にも繋がります。

臨月で気をつけること4つ

出産間近である臨月の際には、ちょっとした体調異変にも気づくことが必要です。臨月で気をつけなければならないことを、4つピックアップしています。

おしるしや破水などは、出産間近のサインなので速やかに受診するようにしましょう。また他にも気をつけておきたいポイントなどもあるため、注意しなければなりません。

臨月で気をつけること1:前駆陣痛について知っておく

前駆陣痛は陣痛とはまた違ったものです。陣痛は1時間の間に6回以上、10分以内の間隔で発生します。出産が間近に迫っている合図となります。

それに対して前駆陣痛は、無い場合もあります。また発生する間隔は不規則で、長続きしないのも特徴的です。いつの間にか収まっていたり、何日も続いたりしたりする場合もあるので個人差も出てきます。

臨月で気をつけること2:おしるしに気づく

おしるしがあったら、いよいよ出産が近づいているサインです。子宮口が開くことで卵膜が剥がれたものが、おりものに混じることを「おしるし」といいます。

出血が混じっているため、赤茶色だったり薄ピンクだったりするのが特徴です。しかし人によっては、おしるしが出ないこともあります。おしるしが出たら、心の準備をしておきましょう。

臨月で気をつけること3:破水した場合

破水した場合には、速やかに受診が必要です。卵膜がはがれ、そこから赤ちゃんを包んでいる羊水が流れていることを破水といいます。

破水の量によっては尿もれと区別がしづらいですが、自身で明確に判断ができない場合には受診することが賢明です。感染症予防のために、入浴はせずに清潔な状態を保ち受診をしましょう。

臨月で気をつけること4:お腹が張っている状態が続く場合

お腹が張っている状態が続く場合には、常位胎盤早期剥離の可能性があるので速やかに診察を受けましょう。

常位胎盤早期剥離とは出産前に子宮壁から胎盤が剥がれてしまうことです。母体の命にも関わる要因のひとつにもなるので、用心しなければなりません。軽症・中等症・重症と段階によって、危険度が変わってきます。

お腹が張る、腹痛、出血などいつもとは違う症状が現れた場合には、かかりつけ医に相談してください。

臨月の時期は自分を労わってあげよう

臨月の時期は出産に向けて、さまざまな体と心の変化が現れてきます。これから生まれてくる赤ちゃんのためにも、臨月の時期は自分を労って穏やかに過ごすことを心がけましょう。

少しでも疲れを感じた時には、無理をする必要はありません。体や心が発するサインに向き合って、体調不良に向き合いながら過ごしていくことが大切です。