妊娠症状

【専門家監修】妊娠検査薬はいつから使用できる?妊娠検査薬のしくみと使用タイミング3つ

妊娠検査薬のしくみとは?

妊娠したかもしれない、など生理が遅れていたりいつもとは違う体の違和感を感じたら、ほとんどの方が産婦人科にかかる前に、まず妊娠検査薬で検査することでしょう。しかし、妊娠検査薬のしくみを正しく理解している人は少ないのではないでしょうか。

まず受精卵が着床して妊娠すると、hCGというホルモンが作られます。hCGは出産するまで出続けるので、尿の中にhCGが含まれているかを調べることで妊娠しているかがわかります。

妊娠検査薬の値段

妊娠検査薬は各メーカーによって異なりますが、1回分の値段がおおよそ500~1,000円ほどで、2~3回分まとめてセットになっているものもあります。

一般的に本体はスティック状で、「採尿部」といわれている決められた部分に尿をかけて規定の時間を待つと、「判定窓」に陽性(妊娠している)か陰性(妊娠していない)の反応のラインが出るしくみになっています。

妊娠検査薬はいつから使える?

妊娠検査薬はいつでも調べられるわけではありません。

調べる際には、次の生理予定日がいつなのかを把握する必要があります。いつから使えるのか確認するためにも、前回までの生理周期をよく思い出して、まずはだいたいの生理予定日を割り出しましょう。

妊娠検査薬の使用タイミング3つ

ここでは実際に妊娠検査薬を試してみようとする時、いつから使用できるのか、また早まって検査してしまった時の対処法、そして生理周期から判断する方法をご紹介します。

妊娠検査薬を買ってわざわざ検査しても、タイミングを間違えてしまうと意味がありませんので、いつから使えるのか検査すべき正しいタイミングをもう一度確認しておきましょう。

妊娠検査薬の使用タイミング1:一般的なタイミング

尿を使って調べる一般的な妊娠検査薬の場合、生理予定日からおおよそ一週間過ぎてからが検査可能になります。念のため、いつから使用できるのかを検査薬の説明書で確認してください。

朝起きてすぐの尿は濃度が濃いとされているので、検査する際は寝起きすぐの尿で検査することをおすすめします。

また、採尿してから時間が経ったものは雑菌が繁殖している可能があるので、採ってからすぐに検査しましょう。

妊娠検査薬の使用タイミング2:フライング検査した場合

一般的な妊娠検査薬の適正検査時期は生理予定日の一週間後以降ですが、どうしても早く調べたいという場合もあるでしょう。

生理予定日から一週間経たないうちに検査することを「フライング検査」といい、その場合のための「早期妊娠検査薬」もあります。

早期妊娠検査薬は若干精度が落ちますので、陽性反応が出た場合でも過度な期待はせず、もう一度妊娠検査薬で再検査するか、産婦人科を受診するようにしましょう。

妊娠検査薬の使用タイミング3:生理周期から判断できる

妊娠検査薬はいつから使用できるのかのタイミングは、生理周期から計算して日にちを割り出すことができます。

生理周期が安定している場合、不定期な場合、生理周期も生理開始日も分からない場合の3通りご紹介しますので、参考にしてみてください。

生理周期が安定している人

生理周期が安定している人の場合は、「前回の生理開始日」+「生理周期」+「7日間」-「31日」が目安の日にちになります。

例えば、先月の生理開始日が「10月10日」で、生理周期が「28日ごと」だった場合は、10+28+7-31=14で、「11月14日以降」が検査ができる日の目安になります。

生理周期が不定期な人

生理周期が大きく変動したり、不定期な人の場合は、「前回の生理開始日」+「前回の生理開始日-前々回の生理開始日」+「7日間」の前の日が目安の日にちになります。

例えば、先月の生理開始日が「10月10日」で、前々回の生理開始日が「9月13日」だった場合は、10+(10-13)+7=14となり、妊娠検査が可能な日にちは「11月13日から」となります。

生理周期も生理開始日も分からない人

生理周期も生理開始日も分からない人は、「性行日」+「3週間」がおおよその目安の日にちになります。

妊娠が成立するためには、排卵日前後の性行為が必須になり、「一般的な生理予定日は排卵日から2週間後」であることと「妊娠検査薬は生理予定日の1週間後に使用する」ことから、性行日の3週間後が日にちの目安となります。

陽性反応はいつからでる?

妊娠検査薬は妊娠したときの尿の中に含まれるhCGの分泌量で調べることができ、この分泌量は妊娠週数が経つごとに増えていきます。

いつから正確な結果が得られるのかというと、生理予定日の1週間後からといわれています。これは妊娠週数でいうと5週目に当たる時期です。

また妊娠週数が経ち過ぎていても、分泌量が多すぎて正確に判断することができません。いつから検査できるのかをしっかり確認して、適正な時期に検査しましょう。

【反応別】妊娠検査薬使用後の対応方法

妊娠検査薬で調べてみた後は、どのように対処すればいいのでしょうか。陽性反応・陰性反応それぞれが出た場合でも、必ずしも「妊娠している」「妊娠していなかった」といえるわけではなく、他の要因が考えられる場合もあります。

ここでは陽性反応・陰性反応それぞれの結果で、可能性がある要因を挙げますので確認してみてください。

陽性反応だった場合

生理予定日の1週間後を過ぎて陽性反応が出た場合、一般的に妊娠している可能性が高いといえます。

しかし「hCG産生腫瘍などにかかっている」「性腺刺激ホルモン剤などを使用している」などの要因で、妊娠していなくても陽性反応が出ることがあります。

産婦人科はいつから受診できるのかというと、あまり早過ぎてもお腹の中の胎児の心拍が確認できないことがあるので、妊娠6週目を過ぎた頃が目安となります。

薄っすら陽性反応の場合は?

検査で出た線が薄い場合でも、基本的には陽性(妊娠している)と判断して間違いないと考えていいようです。

前述したように、検査薬で反応するhCGの分泌量は妊娠週数が経つほどに多くなりますので、検査結果の線が薄かった場合は、念のため3~4日おいて再検査してみましょう。

陰性反応だった場合

陰性反応が出ていても、妊娠している場合もあります検査がしっかりできていない場合、生理予定日の勘違い・生理周期が不規則な場合もありますし、異常妊娠(子宮外妊娠など)や胎児異常(稽留流産など)などの場合もあります。

また妊娠10週目を過ぎた頃にはhCG分泌量が多くなり過ぎていて、多すぎても正確に測定できない場合があります。hCGの分泌量のピークは妊娠10週目の頃とされています。

結婚式前に妊娠が分かった際の対応4つ

妊娠がわかった方の中には、結婚式を挙げる日程が決まってから妊娠していることが判明する場合もあるでしょう。喜ばしいことが2倍になって嬉しい反面、身重の体で結婚式を挙げることができるのか、不安になるでしょう。

妊娠している状態で挙式を挙げる場合、さまざなことに配慮する必要があります。ここでは、結婚式前に妊娠がわかった際の対応の仕方を4つご紹介します。

結婚式前に妊娠が分かった際の対応1:結婚式を開催するか相談する

結婚式を開催するか取りやめにするか、相手の方と二人だけで勝手に決めてしまうのはよくありません。

当人同士が「やりたい」と思っても、両家のご両親や親族のご意向などもあります。二人の意志を確認したら、まずはとりあえず両家の両親に話してみましょう。

また挙式に最適な時期は、妊娠5~8カ月頃とされています。母体の状態によっては難しい場合もあるので、開催時期も含めて医師に相談しましょう。

結婚式前に妊娠が分かった際の対応2:結婚式場に相談する

挙式することが決まったら、なるべく早く挙式する会場の担当者に連絡しましょう。予定していた日程が母体の安定期の間でない場合は、日程の変更を検討した方が賢明です。

また通常の挙式以上にしっかりサポートしてもらう必要がありますので、妊娠がわかった時点で担当者に連絡しましょう。

十分な配慮をしてもらうためにも、早めからしっかりコミュニケーションをとって、担当者と信頼関係を築いていくことも大切です。

結婚式前に妊娠が分かった際の対応3:結婚式の演出や衣装などを見直す

妊娠中に結婚式を挙げることになったら、式の演出や衣装などを見直す必要が出てきます。妊婦はちょっとしたことで気分が悪くなったり体調が変化しやすいので、披露宴などは演出を詰め込みすぎないようにして、構成に余裕をもたせた方がいいでしょう。

また衣装が和装の場合は融通が利きやすいですが、洋装の場合は上半身に負担がかかりやすいものが多いですので、マタニティ専用ドレスに変更するなど再度確認が必要になります。

結婚式前に妊娠が分かった際の対応4:参列者へ報告するタイミングを相談する

挙式を開催することを決めた場合、参列者にいつ報告するのかをあらかじめ決めておくことも必要です。

一般的に妊娠の報告は安定してきてからなので、結婚式の日程が妊娠初期の間は報告しないでおく場合が多いようです。

報告すると決めた場合、招待状を出す前に各自に知らせておくのか、招待状の中で記すのか、もしくは挙式や披露宴の中で報告するのかを当人とご家族の間でしっかり話し合っておきましょう。

妊娠検査薬だけで妊娠を判断せず産婦人科を受診しよう

妊娠検査薬の本来の目的は「妊娠の有無を確認して、より早く医療機関を受診するため」であり、即ち妊娠していた場合にお腹の中の赤ちゃんと母体を第一に考えてのことです。

現在の市販の検査薬の精度はかなり上がっていますが、どちらの結果が出たとしても他の要因も考えられます。

まずはいつから検査薬を使用できるのかを確認して、検査を行った後、特に妊娠している可能性がある場合は、産婦人科を受診することをおすすめします。