【専門家監修】排卵後のおりものの3つの変化|妊娠していた場合の違いも解説

初回公開日:2021年09月29日

更新日:2021年10月08日

記載されている内容は2021年09月29日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

女性にとって、生理と同じように付き合っていかなければならない、おりものに悩まされたことはありませんか。おりものの状態は、生理周期や年齢によって変化を繰り返しています。本記事では、排卵後のおりものの変化や、妊娠していた場合の違いについて解説しています。

【専門家監修】排卵後のおりものの3つの変化|妊娠していた場合の違いも解説

おりものはなぜ分泌されるのか

排卵期が近づくと分泌量が増えるおりものですが、そもそもなぜ分泌されるのか疑問に思ったことはありませんか。

本記事では、排卵後のおりものの変化や妊娠していた場合の違いについて解説していきます。

受精を助けるため

おりものが分泌される一つ目の理由として、受精を助ける役目を持っています。

排卵期のおりものは、よく伸びるゼリー状のものへと変化します。これは精子を受け入れる準備をしている状態で、潤滑剤の役割を果たしているものです。膣から侵入した精子が、阻害されることなく、スムーズに子宮内にたどり着けるように作用してくれています。

膣内を清潔に保つため

また、おりものは膣内を清潔に保つための重要な役割を果たしています。

おりものによって膣内の潤いが保たれ、粘膜を保護したり、汚れや雑菌を体外に排出したりと重要な役割を持っているのです。

また、膣は肛門と位置が近く、大腸菌が侵入しやすくなっています。さらに膣周辺の皮膚には常在菌が存在し、免疫が低下したときや性交時に繁殖し、侵入する危険もあるのです。

このように体内に菌が繁殖、侵入することを防ぐため、自浄作用としての機能も果たしてくれています。

生理周期でのおりものの5つの変化

おりものの持っている、重要な役割はご理解いただけましたか。

ここからは、生理周期でのおりものの変化を5つ紹介していきます。1ヶ月間で、質やにおいが変化するおりものの特徴をきちんと理解しておくと、何か異変があったときに気付くことができます。

ぜひ参考にしてみて下さい。

1:卵胞期前半は量が少なめ

生理直後は、おりものに経血が混じることがあり、茶色っぽく見えます。生理が完全に終わると、卵巣にある原始卵胞がホルモンの刺激を受けて、発育を始めます。その後卵胞が育ち、卵胞ホルモンが分泌されることによって、子宮内膜が分厚くなっていきます。

この頃のおりものは量が少なく、サラサラとしているのが特徴です。

2:卵胞期後半は徐々に増えていく

その後、卵胞期後半へ向かうに連れて、おりものの量が増え始めます。これは排卵期に向けて体が準備を始めているからです。

エストロゲンと呼ばれるホルモンと比例して、おりものの量が増えるのが一般的です。

3:排卵期は水のような状態

排卵期を迎えると、エストロゲンと呼ばれるホルモンの分泌量がピークを迎えます。このホルモンの働きにより、卵胞が刺激を受け、排卵が起きます。排卵時には、排卵痛を感じる人もいるでしょう。

この頃に、おりものの量もピークとなります。特に、排卵日直前の2,3日間で最もおりものの量が多くなる傾向があります。特徴としては、水っぽくサラサラとした状態でにおいはほとんどありません。

4:黄体期は白くドロッとしている

黄体期には、黄体ホルモンの分泌が活発になり、おりものの量はだんたんと減っていきます。これは、ホルモンによって子宮内膜が分厚くなり、受精卵が着床できるように準備するからです。

おりものの特徴としては、ドロッとしたとろみがあることや、ねばねばと白っぽいことが挙げられます。下着に付くと黄色っぽく見えるという人も多いようです。

5:生理前はにおいも少し強くなる

生理前になると、再びおりものの量が増え始めます。また生理前のおりものには、においが少し強くなるという特徴もあります。これは、膣内で生成される乳酸がおりものに含まれているからであり、酸っぱいような発酵したにおいを感じる人が多いようです。

生理が始まる数日前からは、ほんの少し血が混じる場合があります。鉄臭いと感じる人もいるかもしれません。

年齢でのおりものの4つの変化

生理周期ごとのおりものの変化や特徴は、ご理解いただけましたでしょうか。

ここからは、各年齢におけるおりものの変化を見ていきます。おりものも世代によって、それぞれ変化や特徴があるものです。ぜひ参考にして、理解を深めて下さい。

1:10代までは量も不安定

初潮から10代までは、女性ホルモンの分泌が不安定なこともあり、おりものの量も安定しません。増えたり減ったりを繰り返して、徐々に量が安定していきます。

大量におりものが出る時期があったり、極端に少なくなったりしますが、この時期であれば特に心配する必要はないでしょう。

2:20~30代前半は量が多くなる

20〜30代前半では、おりものの量が多い傾向にあります。これは、女性ホルモンの分泌がピークを迎えているからであり、妊娠しやすい年齢だからでもあると言えるでしょう。

20〜30代の間は、このおりものが多い状態がしばらく続くことになります。

3:30代後半~40代は徐々に減っていく

30代後半〜40代になると、おりものの量は徐々に少なくなるのが通常です。

女性ホルモンの分泌とおりものの量は比例していますので、歳を重ねれば重ねるほどおりものの量も減少していきます。

4:閉経後はほとんど分泌されなくなる

閉経して2,3年が経つと、女性ホルモンの分泌が止まり、おりものも出なくなっていきます。おりものの分泌がなくなることによって、膣内が乾燥しやすくなり、膣炎などの炎症を起こしやすくなることもありますので、注意が必要です。

5:妊娠時期は量が増える

では、妊娠している時期におりものはどのように変化するのでしょうか。

妊娠すると、おりものの量は増えます。一般的に、生理周期の中で一番おりものの量が増えるのが排卵後の排卵期で、黄体期になると減っていきます。しかし、受精卵が無事に着床するとエストロゲンというホルモンの分泌が再度活発になるため、おりものの量も増加するのです。

妊娠初期のおりものは赤いものや薄茶色のものが混じることがありますが、妊娠過程の正常な経過です。しかしあまりにも量が多かったり、臭いがきつかったりする場合や、色が卵の白身のような色とは異なる場合は、感染症の疑いがあります。

赤ちゃんのためにも早急に受診して下さい。

排卵後のおりものの3つの変化

ここまで生理周期でのおりものの変化と、年齢でのおりものの変化を紹介してきました。生理周期や年齢によって、ここまで人間の体が大きく変化すると思うと、「なんて緻密な作りをしているんだ」と感心してしまう方もいるのではないでしょうか。

ここからは、排卵後のおりものの変化を3つ紹介していきます。

1:通常は分泌量が減っていく

排卵後は、おりものが少ないと感じる人が多いでしょう。先述したとおり、通常、排卵後はおりものの分泌量が減っていきます。

これは妊娠が成立しなかった場合の経過です。受精卵が着床し、妊娠が成立した場合は、おりものの量は減らないのが正常です。これについては後述していきます。

2:さらりとした無色のおりものから乳白色が強くなっていく

排卵後のおりものには量が減少していくだけではなく、もう一つ特徴があります。

それは、排卵前はさらさらとした無色透明のおりものだったものが、乳白色のようなネバネバしたおりものに変化していくということです。ベタベタすると感じる人も多いでしょう。下着に付いて乾燥すると、黄緑色っぽく見えることがあるのも特徴の一つです。

3:妊娠した場合はおりものの量は変わらない

先述したとおり、妊娠時にはおりものの量は変化しないのが通常です。排卵日と同様、量が多く、水っぽいサラサラとしたおりものが出続けます。しかし、水っぽさはあるものの、若干の粘り気があるため、重くぼてっとしたように感じる人も少なくありません。

ヒト絨毛性ゴナドトロビンが分泌されるため

おりものの量が変化しない理由は、ヒト絨毛性ゴナドトロビンが分泌されるからです。ヒト絨毛性ゴナドトロビンとは、妊娠時にのみ顕著に産生されるホルモンのことを指し、早期の妊娠判明や異常妊娠の発見などに有効とされています。

妊娠初期には、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの両方が分泌量を増やします。この2つのホルモンはどちらも妊娠を継続させるために働きかけるものなのです。

着床出血で茶褐色のおりものが出ることも

妊娠超初期では、茶褐色のおりものが出る人もいます。この原因として考えられているのが、着床出血です。着床出血とは、受精卵が子宮内膜に着床する際に、少量の出血を伴うことを指します。

生理予定日よりも前に、茶褐色のおりものや、まれに微量の鮮血が見られ、その期間は1,2日ほどと、とても短いのが特徴です。妊娠希望の方は、注意深く観察しておきましょう。

しかし、着床出血を経験する女性はあまり多くないと言われています。また、着床出血があっても、自分でそれを認識できる人は少なく、妊娠が判明してから思い返して気付く人も多いようです。

妊娠初期のおりもので気をつけたいポイント

ここまで、排卵後のおりものの量の変化や特徴などを紹介してきました。

ここからは、妊娠初期のおりもので気を付けたいポイントを見ていきます。妊娠中におりものが出るのは通常の経過ですが、おりものの色や臭いに異常を感じた際は、産婦人科の受診を検討するようにしましょう。

また、日常生活でも注意したいポイントがありますので、紹介していきます。

悪臭や下腹部に痛みがある場合は産婦人科を受診

まず、おりものが臭いと感じる場合や腹痛がある場合です。このときは、なるべく早く産婦人科を受診しましょう。

子宮体がんや子宮頸がんの可能性も否定できません。子宮頸がんは、初期には自覚症状がほとんどありませんが、症状が進行すると茶褐色のおりものの量が増えます。また、悪臭が出てくる場合もあります。

下腹部に痛みを感じる場合、安静にしたり楽な格好にしたりするなど工夫してみて下さい。冷えが原因になっていることもありますので、体を温める工夫をしてみるのも有効です。

上記のような対応をしても下腹部痛が改善されない場合、なるべく早く産婦人科の受診をおすすめします。

膣の自浄作用を保つため洗いすぎないようにする

また、日常生活でも入浴時に注意したい点があります。
妊娠中はおりものの量が増えるため、入浴時には念入りに洗いたくなってしまう方も多いかもしれません。

しかし、おりものには細菌が侵入しないようにする働きがあるため、洗いすぎは良くありません。洗いすぎてしまうと、常在菌のバランスが不安定になり、かえって膣炎などの炎症を起こしやすくなってしまいます。

洗浄力の強すぎないボディソープなどで、優しく洗い流す程度で十分です。

排卵後のおりものの変化に注意しよう

いかがでしたでしょうか。女性の体というのは、かなり緻密に作られており、生理周期や年齢、妊娠の有無などによって、おりものの質や量、色まで変化を繰り返しています。

普段のおりものの状態や体質を自分で把握しておくことは、それだけ異常や変化に気付きやすくなるということです。排卵日や妊娠時、さらに病気の疑いにいち早く気付くことができる重要なバロメーターとなっています。

特に排卵後のおりものの変化は、妊娠したか否かを判断する大切な手段の一つです。妊娠希望の方は、特段変化に注意したいところでしょう。

生理やおりものと付き合っていくのは大変な部分もありますが、自分の健康の目安となることも意識しつつ、上手に付き合っていきたいところです。

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