【専門家監修】妊娠10週に出血してしまう12個の理由|対処法と予防法も紹介

初回公開日:2021年10月27日

更新日:2021年10月27日

記載されている内容は2021年10月27日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

妊娠初期に出血すると「赤ちゃんは大丈夫?」と心配になる方も多いのではないでしょうか。ここでは妊娠10週に出血する理由や出血した場合の対処法、出血を避けるための予防法などについて解説しています。妊娠初期の出血で不安に感じている方は是非参考にしてみてください。

【専門家監修】妊娠10週に出血してしまう12個の理由|対処法と予防法も紹介

妊娠10週の出血は多くの人が経験している

妊娠10週になると胎児の頭からお尻までの大きさは約3cmになり、体重は約10gになります。基本的な臓器の原型が完成する妊娠10週に妊婦に起こりやすいのが出血です。

妊娠10週の出血は多くの人が経験しており、その多くは着床出血と呼ばれるものであまり心配はいらないでしょう。しかし自己判断は難しいため、出血の量が多かったり長引いたりして気になる場合は受診するようにしましょう。

生理と着床出血の違いとは?

着床出血は受精卵が子宮内膜に着床する際に起こるものです。着床出血の色は個人差が大きくピンク色のものから鮮血、茶色まで様々です。色だけで生理と区別するのは難しいですが、生理では血の塊が出る場合があるのに対し、着床出血では血の塊は出ません。

また、着床出血は量が少なく、個人差はありますが1日から長くても4日程度と、生理と比べて期間が短いです。

生理痛のようにかなり痛むということはなく、痛んでもちくちくする程度の痛みだと言われています。

妊娠10週に出血してしまう11個の理由

妊娠10週の出血は多くの人が経験していることを解説しましたが、なぜ出血してしまうのでしょうか。出血の原因には様々なものがあります。

ここでは妊娠10週に出血してしまう理由について見ていきましょう。

1:着床による出血

妊娠10週の出血の理由として多いのは着床による出血です。誰にでも起こるというわけではありませんが、受精卵が着床して子宮内に定着する際に子宮内膜の血管を傷つけてしまうと出血が起こります。

着床による出血には個人差がありますが、ピンクや赤褐色、茶色の少量の出血が1日から4日ほど続くことが多いとされます。

2:子宮外妊娠による出血

子宮外妊娠とは受精卵が子宮ではなく卵管や卵巣、腹膜などに着床することです。最初は着床出血程度の少量の出血ですが、徐々に出血量が増えていき、診断が遅れると大量出血を引き起こして母体が危険な状態になるケースもあります。

妊娠を継続することはできないため、子宮外妊娠と診断されると早急に処置を行うことが必要です。

腹痛や少量の出血などの場合もありますが、ほとんど自覚症状がないこともあるため、妊娠の可能性を疑う場合は、早めに受診するようにしましょう。

3:内診後の出血

内診では器具を挿入するため、膣や子宮内膜などが傷つくことで出血する場合もあります。内診後の出血は自然に治りますが、出血の量が多かったり、出血が長く続くような場合には受診しましょう。

4:絨毛膜下血腫による出血

絨毛膜下血腫は絨毛膜と子宮内膜の間に着床出血が溜まり血の塊になったものです。少量であれば子宮に吸収されますが、血種が大きいと大量に出血する可能性もあります。

絨毛膜下血腫では鮮血、赤褐色の出血がありますが、妊娠初期の間に止まることが多いため少量や中量の出血であれば治療は必要ない場合が多いです。

胎児の心拍が確認されていれば問題はないとされているため、心配せず安静に過ごすようにしましょう。

5:細菌性腟症による出血

細菌性腟症はもともと体にいる常在菌が免疫力の低下などにより、異常に増殖して炎症を引き起こすものです。

膣内で炎症を起こすため出血を伴うことがあり、外陰部に痛みやかゆみを生じることもあります。

細菌性腟症は自然に治ることもありますが、再発する可能性も高いため、医療機関を受診する方が良いでしょう。

6:子宮頸管ポリープによる出血

子宮頸管ポリープとは、その名のとおり子宮頸管にできる腫瘤のことで、ほとんどの場合良性で悪性への変異も起こしにくいと言われています。

ポリープは柔らかく傷つきやすいため出血しやすく、性交や触診などの刺激で出血することがあります。出血はおりものに血が混ざる程度か、少量の場合が多く、すぐに止まることが多いです。

胎児に直接影響はありませんが、大きくなって炎症を起こすと流産の可能性もあるため経過を観察することが必要です。

7:子宮腟部びらんによる出血

妊娠10週の出血は子宮腟部びらんによる出血が原因の可能性もあります。子宮腟部びらんとは、子宮腟部がただれている状態で、多くの場合は女性ホルモンの影響による生理現象のため、胎児には特に影響がないものです。

妊娠していない時でも出血しやすく、性交渉や運動などで出血する場合があります。また、細菌や刺激に弱いため、炎症によって出血することもあります。出血の量は少量だったり、おりものに血が混じる程度で、炎症が治まると出血も止まります。

8:子宮頸がんによる出血

子宮頸がんは妊娠初期の子宮頸がん検診で発見されることもある、比較的若い人に起こりやすいがんです。

子宮頸がんは初期にティッシュにつく程度、もしくは少量の出血があり、色は鮮血か赤褐色のことが多く、徐々に出血量が増えていく傾向があります。

子宮頸がんと診断されたら妊娠の継続はできないというものではなく、病状によって対応が異なり、超初期に発見することができれば様子を見ながら妊娠を継続できる場合もあります。

9:胞状奇胎による出血

胞状奇胎は子宮内に胎盤を作る絨毛細胞が異常に増える異常妊娠の一種で、粒状の絨毛細胞が子宮内に増えていきます。

おりものに血が混ざる程度の出血やごく少量の出血が続き、ひどいつわりのような症状や腹痛を伴う場合があります。

胞状奇胎と診断されると妊娠を継続することはできないため、迅速に子宮内の絨毛組織を取り除く必要があります。

10:早期流産による出血

早期流産が妊娠10週の出血の原因になっている場合もあります。早期流産とは主に胎児の染色体異常が原因で妊娠22週未満に流産してしまうことを言い、特に12週までに起こりやすいとされています。

極めて少量の出血で妊婦検診まで気付かない人もいれば、ナプキンを真っ赤に染めるほどの大量出血を起こす人もいて、出血量には個人差があります。また、自覚症状のない人もいる一方、腹痛を感じる人もいます。

11:切迫流産による出血

妊娠10週の出血は切迫流産の可能性もあります。切迫流産と言っても診断時に流産を起こしているわけではなく、妊娠22週未満に流産の可能性がある出血を起こしたことを言います。

流産と聞くと不安になってしまいますが、胎児の心拍が確認でき、子宮口が閉じていることが診断のポイントになっているため、妊娠を継続できる場合があります。

出血量は少量からナプキンが真っ赤になるくらい大量なケースまで個人差があり、腹痛を感じる人もいます。

妊娠10週に出血があった場合の5つの対処法

妊娠10週に出血してしまう理由について見て参りましたが、実際に出血があった場合どのように対処すれば良いのでしょうか。

ここでは、妊娠10週に出血があった場合の対処法について見ていきます。

1:出血の色やにおいを確認する

妊娠中に出血があると不安な気持ちから、混乱してしまうこともあるでしょう。しかし、診察で適切な診断をしてもらうためには出血の状態をきちんと把握しておく必要があります。

出血の色は何色か、どのくらいの出血があるのか、血液の状態はさらさらなのか、ドロドロなのか、いつから出血しているのか、においはあるかなど、落ち着いて出血の状態を確認しましょう。

2:病院に電話で事情を説明する

出血があり、その状態をチェックしたらかかりつけの病院に電話をして事情を説明しましょう。

少量の出血でも診療時間内であれば医師の指示を仰ぐことをおすすめします。少量の出血だと電話するのを迷う人もいるでしょうが、不安な気持ちのままでいるとストレスになってしまいます。様子を見るにしても、医師に相談しておくことで気持ちが楽になるでしょう。

また、鮮血が出ている場合や多量の出血がある場合、腹痛やお腹の張りを伴う場合には時間外や休日でも電話しましょう。

3:病院に行く場合は公共交通機関は避ける

病院に電話で相談をして医師から受診するよう指示された場合には、すぐに準備をして病院へ行きましょう。

病院に行く際には途中で状態が悪くなる可能性もあるため、公共交通機関や自分で車を運転して向かうのは避けてください。家族の運転する車やタクシーを利用して病院に向かいましょう。

4:横になって安静に過ごす

医師から安静に過ごすよう指示された場合には、横になって指示通り安静に過ごしましょう。自宅では体の負担がないよう極力動かないようにします。

安静の指示は程度によって色々あるため、どの程度動いてよいのかなど詳しいことはかかりつけの医師に聞いてみてください。

緊急性の低い家事などは後回しにして、できるだけゆっくり休むことを意識して過ごすようにしましょう。

5:出血が起こったタイミングを確認する

出血が起こったタイミングを確認するのも大切です。発熱時に出血したり、腹痛があって出血したり、下痢をしていて出血したなど出血のタイミングだけではなく、出血の前後などに他の異常がなかったかも思い出しましょう。

タイミングや他の異常などを正確に把握して医師に伝えることは、医師に適切な診断をしてもらうためにも大切です。

妊娠中の出血を避けるための6つの予防法

妊娠中に出血する理由や対処法について紹介してきましたが、できることなら出血は避けたいものです。

そこで、ここでは妊娠中の出血を避けるための予防法を見ていきましょう。

1:生活リズムを見直す

妊娠中の出血を避けるために生活リズムを見直しましょう。妊娠前と同じように夜更かしは控えた方がいいでしょう。

十分な睡眠をとることは、お腹の中の赤ちゃんが成長しやすい体内環境を作ることに繋がります。そのため、最低でも7時間の睡眠をとるようにしてください。

また、不規則な生活は自律神経のバランスを崩し、イライラの原因になるだけでなく体調不良の原因になってしまうため、生活リズムを見直し、規則正しい生活を心がけましょう。

2:トイレでは力を入れないようにする

トイレで力を入れると腹圧がかかってしまうため注意しましょう。トイレで力を入れずにすむように、日頃から便秘にならないように心がけることも大切です。

食生活を見直して、野菜などをバランスよく摂取し、1日3食きちんと食べるようにしてください。

せきやくしゃみも腹圧がかかってしまうため、風邪をひかないよう人ごみにあまりでかけないようにしたり、手洗い、うがいをきちんと行ったりすることを心がけましょう。

3:日頃からストレスを溜めないようにする

妊娠中にストレスを溜め込んでしまうとストレスホルモンが分泌され、血圧が上がるなど体調不良を招くことがあります。日頃から心配ごとや不安、ストレスを溜めないように生活しましょう。

妊娠初期は色々と不安に感じることが多いでしょうが、心配や不安でストレスを溜めるのではなく、お腹の中で少しずつ育つ赤ちゃんのことを考え、大らかな気持ちで過ごしてください。

4:仕事は軽作業を行う

通勤時間が長かったり、長時間の立ち仕事や力仕事が多かったりすると過労になりやすく、不調を招く原因となります。そのため仕事は座って行うことができる事務など、軽作業を行うようにしましょう。

会社に迷惑をかけたくないと思うことがあるでしょうが、無理はせずに職場の人と相談して無理のない作業を行ってください。

5:胎動に注意する

妊娠5カ月くらいになると、赤ちゃんの胎動を感じることができるようになります。胎動は赤ちゃんが元気かどうかを知ることができる大切な情報です。

いつもより胎動が弱かったり、いつも感じるはずの胎動を感じることができなかったりした場合には、早めに受診しましょう。

受診して問題がなければ安心することができますし、万が一何か問題があった場合には早く処置することができます。

6:バランスの良い食事を心がける

妊娠初期はお腹の中の赤ちゃんの脳や神経、目、口など様々な器官を形成する時期です。お腹の赤ちゃんのために、食事の量を気にするよりバランスの良い食事を心がけましょう。

つわりで食欲がなくあまり食べられない場合には無理せず、効率よく栄養摂取できるものを食べられるだけ食べるようにします。

赤ちゃんとお母さんに大切な栄養素であるたんぱく質や、赤ちゃんに重要な葉酸・カルシウム、妊娠中に不足しがちな鉄や、便秘の予防・解消に必要な食物繊維などを特に意識して摂取しましょう。

妊娠10週に出血が起こった場合はすぐにかかりつけ医に相談しよう

妊娠初期の出血は誰でも不安になってしまうものです。出血全てが赤ちゃんに悪い影響を与えるわけではありませんが、ご紹介したような原因があることも考えられます。

不安な気持ちを取り除くためにも、出血があった場合には出血の状態を確認して、すぐにかかりつけ医に相談するようにしましょう。

記事監修

【専門家監修】妊娠10週に出血してしまう12個の理由|対処法と予防法も紹介

フリーランス助産師 上原沙希

福岡県にて看護師・助産師の資格を修得。その後は上京し東京女子医科大学病院MFICU、産婦人科クリニック、グループホーム等での経験を積む。
産科領域だけでなくボーダーレスに多くの人の力になりたいという思いを抱き、英語力習得のためヨーロッパ留学とギリシャの難民ボランティアへ。帰国後は関西を拠点に活動中。
現在も産婦人科病院での臨床を続けながら、フリーランス助産師としてコラムニストやセミナー、商品開発など手がけている。
今後は助産師や性教育の知識・食生活アドバイザーの資格を活かして、国籍・年齢・性別関係なくボーダーレスな教育活動に尽力していく。

【取得資格】
・正看護師
・助産師
・食生活アドバイザー
・NCPR Aコース認定
・胎児受胎調節指導員

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