出産準備

マタニティヨガはいつからできる?マタニティヨガを始めるメリット7つを紹介

妊娠中の運動はいつからできるの?

病院での検査がひと段落する頃「いつから運動をしても良いか?」と、気になり始めるでしょう。日本臨床医学会では妊婦が運動を開始する時期を妊娠12週以降で妊娠経過に異常がないこと、と提言しています。

妊婦向けの運動にはウォーキングやマタニティスイミング、マタニティビクス、マタニティヨガがありますが、安全に身体に負担なく行えるのがマタニティヨガだと言えます。

マタニティヨガとは?

マタニティヨガと普通のヨガは、違います。

マタニティヨガは、赤ちゃんの体重を支えるためにママが下半身の筋肉をつけ腰痛にならないようにしたり、お腹の中の赤ちゃんと一緒にママが心身ともにリラックスして過ごせる様にする目的のヨガです。

ですから、普通のヨガでよく見る難しいポーズをする必要はありません。赤ちゃんのいるお腹を下にした「うつぶせ」ポーズのような、お腹に負担のあるポーズはやりません。

マタニティヨガはいつからできる?

妊娠中は激しい運動をすることは避けた方が良いのですが、だからと言って運動不足になってしまっては母体にも赤ちゃんにも良くありません。

とはいえ妊娠初期は悪阻があったり体調が不安定になったりしますし、流産の危険性もないとは言えません。

病院を決めたり様々な検査があったりして妊婦さんは結構、忙しい日々を送りますから、マタニティーヨガをいつからできるかというと安定期に入った妊娠中期以降が望ましいでしょう。

マタニティヨガを始めるメリット7つ

マタニティヨガは妊婦の健康に良いだけでなく、出産にも役立ちます。

少しずつお腹が大きくなってくると、動作が遅くなり動くことも億劫になりがちです。妊娠中は運動不足になることをできるだけ避けて、無理なく健康的に暮らせたら良いですよね。

マタニティヨガをするメリットを7つ、お伝えしたいと思います。

マタニティヨガを始めるメリット1:体の痛みやむくみが緩和される

妊娠中はとにかく「体を大切にしなくては」と意識をしますから、体を庇ってどうしても運動不足になりがちです。運動不足になると、肩こりや腰痛など、あちこちに違和感や痛みが出てきます。

マタニティヨガで体をほぐしリンパや血液の流れを良くして、体の不快感や違和感・痛みから開放され、健やかなマタニティライフを送れたら、赤ちゃんにとってもママにとっても安心ですよね。

マタニティヨガを始めるメリット2:血行をよくする

全身の筋肉をほぐしてリラックスさせ、体全体の血行を良くして毎日を快適に過ごすのは、妊婦さんにとってとても大切なことでしょう。

筋肉が「こる」というのは、筋肉が緊張して固くなり、その部分の毛細血管の血流が悪くなって鬱血状態になって疲労物質が蓄積されてしまうということです。

マタニティヨガは穏やかに行う全身の運動です。全身の筋肉や筋をゆっくりとほぐし伸ばしていくことで、全身の血行が良くなるのです。

マタニティヨガを始めるメリット3:呼吸法がわかる

「ヨガの深く長い呼吸法を練習しておくと出産時に役立つ」と言われる理由は「深い腹式呼吸で出産時の痛みを和らげられるから」だと言われています。ヨガの呼吸法を練習することは、出産の予行演習になるでしょう。

痛みでママの呼吸が浅くなってしまうと血液中の酸素濃度が下がり赤ちゃんに十分な酸素が届かなくなる可能性もあります。呼吸を止めずに痛みを逃す練習しておくのは、大切なことだと言えます。

マタニティヨガを始めるメリット4:力を抜く練習ができる

ヨガは「深い呼吸」が基本になりますが「深い呼吸」は心を落ち着かせる効果があります。自分の体を自分でコントロールする感覚を学び、力を意識的に抜くことができる様になったら素敵ですよね。

お産の時は、痛みの強さからどうしても体に力が入ります。
ストレスや痛みを感じると呼吸が浅くなりがちですが、マタニティヨガで呼吸を整える方法を学び習慣づけることで、出産時にも落ち着いて対応できるメリットがあります。

マタニティヨガを始めるメリット5:運動不足の解消

マタニティヨガの良いところはたくさんありますが、中でも、「運動神経の良くない人や普段、あまり運動をしない人でも安全にすることができる」というのは優れた特徴でしょう。

ひとつひとつの動作がゆっくりでバランスを崩しにくいため、日々体重が変化する妊婦にとって安心してできる運動です。深い呼吸に合わせながらゆったりと動作することで、全身の血行が良くなり、柔軟性や筋力も強化されていくのです。

マタニティヨガを始めるメリット6:骨盤が整う

マタニティヨガの優れた点は「赤ちゃんを支えているお母さんの骨盤を整えるのに役立つ」ということです。

赤ちゃんはお母さんの骨盤を通って生まれてきます。骨盤や股関節を柔軟にしておくことで、赤ちゃんが産道を楽に通れる様に準備できる効果が期待できるかもしれません。

また骨盤底筋群の筋肉を柔らかくしておけば、ママにとっても赤ちゃんにとっても負担のないお産をできるでしょう。

マタニティヨガを始めるメリット7:赤ちゃんとの一体感を感じられる

マタニティヨガは静かに深く呼吸をしながら行いますから、ママの意識が赤ちゃんに集中できて素敵な一体感が感じられる様になるでしょう。

深い呼吸をすることで血液に酸素が多く取り込まれるため、ママにも赤ちゃんにもリラックス効果が期待できます。マタニティヨガの穏やかな時間の中で、お腹にいる赤ちゃんの動きを感じ想像していると、きっと会える日が待ち遠しくなるでしょう。

マタニティヨガをするときの注意点5つ

マタンティヨガを始めるとき、最初に気になるのは「妊娠中のいつからいつまでヨガをすることだできるのか」ではないでしょうか?

妊娠は個人の体調や赤ちゃんの状態で変わってきますから、他人と同じことをしていれば大丈夫、という考えはやめた方が良いでしょう。

マタニティヨガを始める時期は安定期に入ってからにしたほうが良胃と言われていますから、少しでも不安があれば主治医に相談をして決めましょう。

マタニティヨガをするときの注意点1:ゆったりとした服装でする

ヨガウエアにはお洒落で素敵なものがたくさんありますね。
マタニティヨガの服装を選ぶ際に注意した方が良い点は、まず体を締め付けないゆったりとしてリラックスできそうなものを選ぶということでしょう。

一般的にヨガは薄着で行いますが、マタニティヨガの場合は体を冷やさない様な服装を選ぶというのも、大切な条件になるでしょう。レッスンを始めてしばらくして身体の体温が上昇したとき、脱げると良いかもしれませんね。

マタニティヨガをするときの注意点2:滑ったり転ばないようにする

赤ちゃんがお腹の中で育ってくると、ママの体重も少しずつ増えていきます。
体重が増えると体のバランスも変わってきますから、慣れた動作だと思っていても今までとは違う感覚を感じることが珍しくなくなってきます。

滑ったり転んだりしてお腹を打ってしまったら一大事になってしまうかもしれません。ヨガはゆったりとした動作をするので転倒の危険は少ないとはいえ、滑らない様にヨガマットを使用するなどして注意をしましょう。

マタニティヨガをするときの注意点3:食後すぐにはしない

おうちでマタニティヨガをするときでも、食後すぐは避けた方が良いでしょう。
食後は胃が活発に消化をして動いている間は避けて、食後は最低2時間は開けてマタニティヨガをする様にしましょう。

赤ちゃんが育ちお腹が大きくなってくると、横隔膜が赤ちゃんに押されて同様に胃が圧迫されます。食後すぐにヨガのポーズを取ると、胃がより圧迫されて苦しくなるかもしれません。

十分な時間を開けてからヨガを楽しむことをお勧めします。

マタニティヨガをするときの注意点4:38週以降は控える

赤ちゃんは妊娠40週目前後で産まれます。臨月に入ると赤ちゃんはより大きく成長しますから、ママのお腹の大きさも大きく重くなり、日常の動作もゆっくりになってくるでしょう。

予定日が近くなるとお腹が張ることもありますので、マタニティヨガをするのは予定日の2週間ほど前まで、38週以降は控えた方が安心でしょう。

動きすぎると子宮口が開いてしまうこともありますから充分に注意をして、ゆったり過ごしてくださいね。

マタニティヨガをするときの注意点5:無理はしない

マタニティヨガは通常のヨガに比べて穏やかな動きで構成されているのですが、それでもお腹が張っているときや疲れたときには、無理をしてマタニティヨガをすることのないよう気をつけましょう。

今まであまり運動をしていなかったのであれば無理をせず、痛みや不快感を感じない範囲で行うことを勧めます。

定期的にヨガをしていたママの場合でも、お腹を圧迫するポーズや体を強く捻るようなポーズは控えた方が良いでしょう。

マタニティヨガのおすすめポーズ5つ

マタニティヨガの基本ポーズを5つ、ご紹介します。

体重や体調の変化でママの体にはいろいろな負荷がかかりますから、凝りやストレスをマタニティヨガで解消しながら素敵なマタニティライフを過ごす参考にしてくださいね。

マタニティヨガのおすすめポーズ1:首こりほぐしのポーズ

妊娠中は情報の検索などでPC意向かっている時間も長くなりがちです。前屈みの姿勢は重い頭を支えている首に負担をかけますから、首の周囲の筋肉をほぐすのはとても大切なことです。

1. 楽な姿勢で座り、息をゆっくり吐きながら首を前に傾けましょう。首の筋が伸びて気持ちよく感じられるところで15~30秒ほど姿勢を保ちます。

2. 後ろ、左、右の順で頭を傾け、同じ様にしてください。

3. 最後に首をゆっくりと回しましょう。

マタニティヨガのおすすめポーズ2:体をねじるポーズ

お腹の赤ちゃんが育ってくると、体重が増えるので身体の重心が後ろに移動し、腰が反りやすくなります。

反り腰は腰痛の原因になりますから、下半身を柔軟にして腰周りを整えましょう。

1. ヨガマットの上に、仰向けに膝を立てて寝ます。

2. 息をゆっくり吐きながら、両膝をつけたまま足全体を左側に倒し快適に感じられる位置で保持します。足の側面を無理して床につけることのないようにしてください。

3. 反対側も同じ様にします。

マタニティヨガのおすすめポーズ3:膝を内側に倒すポーズ

もうひとつ、腰回りの筋肉を柔軟にして整えるヨガのポーズをご紹介します。

1. ヨガマットの上に仰向けになります。

2. 両膝を立て、膝と膝の間をお産をイメージした幅に開きましょう。

3. ゆっくり息を吐きながら、片方の膝を内側に倒します。足の側面を床に付ける必要はありません。自分の気持ち良いところで膝を倒すのを止めて、しばらくそのまま静かに呼吸しましょう。
4. 反対側も同じ様にしてみましょう。

マタニティヨガのおすすめポーズ4:稲穂のポーズ

妊娠中むくむのは、体に水分を保持するホルモンが多く分泌されるようになるからです。
育った赤ちゃんに血流を圧迫され、足の静脈に貯まった水分が周囲に染み出してむくむのです。

むくみに効果的なポーズをご紹介しましょう。

1.ヨガマットの上であぐらをかき、左足を伸ばして爪先を上向きにします。

2. 右腕を上に伸ばし、ゆっくり息を吐きながら上体を左に倒して体の側面、股関節を伸ばしましょう。

3. 反対側も同様にします。

マタニティヨガのおすすめポーズ5:猫のポーズ

猫のポーズは背骨を柔らかくするので、呼吸が楽なります。全身の血流が改善し、血圧が安定する効果が期待されます。腰痛にも効果があるポーズです。

1. ヨガマットの上に四つ這いになります。

2. 腕は肩幅より少し広く開いて安定させ、足は腰幅で開きます。

3. 骨盤の真下に膝を置きます。

4. 息をゆっくり吸いながら背骨を反らします。

5. 次に息を吐きながら頭を両腕の間に入れ、背骨を丸めます。

6. 1~5を繰り返しましょう。

マタニティヨガはいつからできるのか把握しよう!

妊娠中の生活を健康的に過ごすには、適切な量の運動は欠かせません。妊娠中の運動には多様な選択肢がありますが、最も安全にでき、医師も薦めるのはマタニティヨガでしょう。

体調が変化しやすく流産などのリスクの多い妊娠初期が過ぎて、体調が安定する妊娠中期に入ったら、いつからマタニティヨガが可能かを主治医に聞いてみても良いかもしれません。

マタニティヨガで健康を保ち、快適なマタニティライフを過ごしてくださいね。