出産準備

安産祈願にふさわしい服装は?腹帯の扱いやお参りに必要な持ち物4つ

安産祈願とは

安産祈願とは、一般的に妊娠5カ月に入った最初の「戌の日」に行われる行事のことです。

「母子ともに健康に生まれてくるように」という願いを込めた昔からの風習で、日本では大事な儀式となっています。安産祈願は内容に差があるものの、8割の妊婦さんが行っているようです。

では、具体的にはどういったことを行うのでしょうか。また、何を準備すれば良いのでしょうか。この記事では安産祈願に必要なものを紹介していきます。

安産祈願を行う日取り

安産祈願を行う日取りですが、一般的には妊娠5カ月に入った初めの「戌の日」です。犬は出産時、一度にたくさんの子供を産むにもかかわらず、お産が軽いと言われています。これにちなみ、戌の日に行なうようになったとされています。

また、昔は検査薬や超音波がなかったため、お腹が大きくなる5カ月頃に妊娠が分かっていたようです。戌の日の大安を選んで行く人が多いですが、仏滅でも問題ないとされています。

安産祈願を行う場所

安産祈願を行う場所ですが、宇美八幡宮・大宮氷川神社・大宮八幡宮・子安神社・塩釜神社・住吉大社・千葉神社・中山寺・広島東照宮・北海道神宮・盛岡八幡宮・明治神宮など、ご祈祷を引き受けてくれる神社やお寺はたくさんあります。

特に水天宮は子供に縁が深く、ご利益があると言われているので人気です。総本宮は福岡県ですが、全国に分社があります。予約が必要なところや、戌の日のみのところもあるので事前に電話しましょう。

安産祈願の服装マナー3つ

安産祈願の服装ですが、特に決まりはありません。しかし、失礼のないように最低限のマナーは必要です。

また、安産祈願は「帯祝い」とも呼ばれることもあり、「腹帯」という帯を巻く儀式があります。腹帯は、持参するとお祓いしてもらえる場所もあります。神社で買える場合もありますので、事前に電話してみましょう。

ここからは具体的に、どのようなものを準備すればいいのか合わせてご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

安産祈願の服装のマナー1:フォーマルな服装じゃなくてもOK

フォーマルな服装はお宮参りにも役に立ちますが、必ずしもそうである必要はありません。それよりも妊婦さんは体調が安定しないので、お腹を締め付けたりせず、身体に負担をかけることのない楽な格好を優先させてください。

具体的には、ヒールのないパンプスや、ゴムの付いたマタニティウェアなどのゆったりした服装がおすすめです。基本的にはラフ過ぎず、シンプルな服装であれば問題ありません。

安産祈願の服装のマナー2:カジュアルすぎる服装は控える

普段着のような、カジュアルすぎる服装は控えてください。夏場であっても、露出の多い服は避けましょう。

周りに何かを言われることはありませんが、TPOに合わせた服装をすることが大事です。安産祈願にふさわしいものを選びましょう。

男性の場合、スーツはフォーマル感も出るので無難です。ジャケットなども良いでしょう。

控えたいアイテム例

穴のあいたジーパン、ダメージデニム、ミニスカート、ショートパンツ、ジャージ、スウェット、サンダルなどのアイテムは控えてください。アクセサリーのつけすぎや派手すぎる色使いにも注意です。

また、ご祈祷を受ける際には靴を脱ぎますので、素足などは避け、ストッキングや靴下、タイツを履いて行くようにしましょう。

男性の場合も同様、ハーフパンツや、サンダル、襟が大きくあいたシャツなどは避けましょう。

安産祈願の服装のマナー3:腹帯はどうする?

腹帯は安産祈願だけが使用目的ではありません。さらし、腹巻き、パンツ・ガードル、サポートベルト、骨盤ベルトと5つのタイプに分けられます。そしてそれぞれに良いところがあり、どれも通販で気軽に買えます。自分に合わせた腹帯を選ぶと良いでしょう。

ここからは、腹帯の種類について細かく紹介していきます。

さらし

昔から使われているものがこのさらしです。長い帯になっているので、体調に合わせて自由に調節できます。そのため、妊娠初期から長期間使用することが可能です。綿100%のものもあるので、着け心地も良いです。

さらしのメリットは、通気性が良いため夏でも快適につけられたり、産後は骨盤矯正としての役目も果たしてくれるところです。デメリットは、巻くのに時間がかかってしまうことです。

腹巻き

腹巻きタイプは、筒状になっているため脱ぎ着しやすいのが特徴です。腹巻きタイプのメリットはお手洗いの時にわざわざ脱ぐ必要がないことや、保温効果で冷え対策にもなることがあげられます。

またゆったりした着け心地なので、家にいるときや就寝時でもリラックスできます。綿素材が多いですが通気性などの機能も色々あるので、季節や体調に合わせたものを選ぶと良いでしょう。気軽に取り入れられるのも良いところの一つです。

パンツ・ガードル

パンツ・ガードルタイプはショーツ型で、脚を通して脱ぎ着する腹帯です。シルエットをスッキリとさせて見せてくれるので、外出時や産休まで働く予定の方、パンツスタイルにもおすすめです。

パンツ・ガードルのメリットには、ずれにくく動きやすいことや、お尻の方も支える役目を果たしてくれることなどがあげられます。妊娠初期から妊娠後期までの使用が可能です。

サポートベルト

サポートベルトタイプは、大きくなったお腹を下から支えてくれるベルトがついた腹帯です。調節部分は、お腹が大きくなってからでもやりやすいように、ホックやマジックテープになっています。

サポートベルトタイプのメリットには、立ったままでも脱ぎ着ができることや、しっかり支えてくれるため、長時間の外出でも安心であることがあげられます。また腹巻きタイプの上から重ねてつけることもできます。妊娠中期から使用できます。

骨盤ベルト

骨盤ベルトは、お腹ではなく骨盤に取り付けます。主に骨盤補正や恥骨のケア、身体の軸をサポートするために使用します。産後は、骨盤のゆるみを回復させる「産褥ベルト」としても役に立ちます。また、腰の負担を軽くしてくれます。

お腹を支えてくれるわけではないので、さらしやパンツ・ガードルと組み合わせて使ったります。

入院準備品に骨盤ベルトが含まれていることもありますので、持っていると便利なアイテムの一つです。

安産祈願におすすめの服装8選

安産祈願に着ていく服装ですが、悩む方も多いでしょう。季節や気候によって適したものは変わってきます。安産祈願に参加するのが妊婦さんだけない場合は、夫・両親とそれぞれに合った服装を選ぶことも大事です。

ここからは季節ごとのママの服装と、参拝に参加される家族におすすめの服装8選を紹介します。安産祈願にふさわしいコーディネートを取り入れましょう。

安産祈願におすすめの服装1:ママ(春)編

春は段々と暖かくなってくる季節ですが、2月から3月の春先はまだまだ寒いと感じる日もあります。

長袖のワンピースにレギンスを履くなど、冷え対策をして行くのがおすすめです。カーディガンを持っていくのも良いでしょう。ワンピースは、マタニティ用だとゆったり着られるので、これからも役に立つ機会も多いです。

パンツスタイルの場合は、ヒールのないパンプスや、落ち着いた色のスニーカーなど安全なものがおすすめです。

安産祈願におすすめの服装2:ママ(夏)編

夏は半袖のワンピースがおすすめです。暑くなる季節ですが、室内は冷房が効いていることもありますので、七分丈のレギンスを履いて行くと良いでしょう。

また、寒くなったときに羽織れるものなど、体温調節ができるものがあると便利です。妊娠中は日焼けに注意なので、アームカバーや日傘なども大事です。

パンツスタイルの場合は、ブラウスなどを合わせましょう。靴は、スニーカーやぺたんこ靴がおすすめです。

安産祈願におすすめの服装3:ママ(秋)編

秋はその日によって気温が違うので、当日の天候に合わせて選びましょう。基準となる服装は、ワンピースにカーディガン、下はレギンスです。

天候に合わせて、レギンスの素材を変えたり、ジャケットを羽織ったりできる服装で行くと良いでしょう。

安産祈願におすすめの服装4:ママ(冬)編

冬は、雪が降る地域もあります。安産祈願では長時間待つ場合もあるので、しっかりとした防寒対策が必要です。

おすすめの服装は、ロングコートにニットのパンツスタイルです。ワンピースでも大丈夫ですが、インナーを着用したり、マフラーなどの小物をつけるなど、暖かくしていきましょう。きっちり見える黒で全体をまとめると良いです。

靴は、ブーツでも問題ありません。とにかく身体を冷やさない工夫をしましょう。

安産祈願におすすめの服装5:パパ編

男性はスーツや、ジャケットがおすすめです。中のシャツは、長袖のシャツやポロシャツなど、季節に合わせてください。夏はハーフパンツやTシャツでも問題ありません。

靴はスニーカーで大丈夫ですが、綺麗なものにしましょう。全体的に清潔感のあるものを選ぶと良いです。

また、夫婦でバランスの取れた服装を選ぶことを意識すると、まとまって見えるのでおすすめです。

安産祈願におすすめの服装6:祖母編

両親や義理両親が安産祈願に参加する場合であっても、フォーマル感が出る服装がおすすめです。

安産祈願におすすめの祖母の服装は、ワンピースにカーディガンなどの上品なものが良いでしょう。過度な露出は避け、清潔感のある落ち着いた服装を選びましょう。高齢の方が参拝する場合は、カジュアル過ぎなければ普段の服装でも問題ありません。

安産祈願におすすめの服装7:祖父編

安産祈願におすすめの祖父の服装は、シャツにスラックスまたはチノパンです。天候によってジャケットなどを羽織るなどしましょう。迷ったときはスーツが無難です。

安産祈願は妊婦さんが主役ですので、妊婦さんに合わせた格好が好ましいです。

安産祈願におすすめの服装8:子供編

子供の服装も、出来る範囲内でのフォーマル感を出すようにしましょう。パパとママに合わせた服装を選ぶようにすると良いでしょう。

男の子の場合はシャツにカラーズボン、女の子の場合はブラウスにスカートやワンピースがおすすめです。どちらも落ち着いた色選び、靴が汚れていないか確認しましょう。

安産祈願は長時間になることもあるので、子供が無理なく着続けられる「よそ行き」の服がおすすめです。

安産祈願に必要な持ち物4つ

初めての安産祈願ですと、当日に何を持参すればいいのか分からないという方も多いと思います。

事前に準備するものもありますので、ここからは安産祈願当日に必要な持ち物を4つ、紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。

安産祈願に必要な持ち物1:腹帯

安産祈願では、腹帯を持参していくと一緒にお祓いしてもらえます。神社によっては腹帯の種類が決まっていたり、御朱印を押してもらえることもあります。神社でもらえる場合は、その代金を持参しましょう。

当日になって困らないように、事前に確認しておく必要があります。

安産祈願に必要な持ち物2:初穂料

安産祈願で祈祷してもらう場合は、祈祷料として初穂料が必要になります。神社によっては、腹帯代やお守り代が含まれるなど様々な場合がありますので、事前に確認しておきましょう。

いくら包むべきなのか迷う方も多いでしょう。平均的な相場は5千円から一万円です。金額を指定しているところもありますので、こちらも事前に確認しておくようにしましょう。

安産祈願の初穂料の包み方

初穂料の包み方ですが、慶事である安産祈願は「蝶結び」の水引を選ぶようにします。表書きの上段には、神社の場合「初穂料」または「御初穂料」と記載します。お寺の場合は「御布施」または「ご祈祷料」です。

下段には夫婦の姓、またはフルネームを連名で書きます。中袋の表には、包んだ金額、裏には住所と表書きと同様に名前を書きます。文字を書くのはボールペンよりも筆ペンが好ましく、のし袋に入れるのがより丁寧です。

安産祈願に必要な持ち物3:お賽銭

お賽銭は、自分が参拝に来たことを神様に知らせる合図や、「護持費」としての意味もあります。日頃、自分たちの代わりに神様を守ってくれている神社や神主への感謝です。

また、お賽銭の金額は、願いが深ければ深いほど高くなる傾向があるようです。縁が通るという意味を持つ5円や50円の穴あき銭も良いとされています。お賽銭が自分の代償となりますので、出来るだけ自分のお財布から出すようにしましょう。

安産祈願に必要な持ち物4:授与品を持ち帰る袋

安産祈願でご祈祷をしてもらうと、神社によって様々ですが、腹帯やお守りなどの授与品をいただくことがあります。

持ち帰る際には袋が必要になりますので、事前に確認をし、持参すると良いでしょう。

ふさわしい服装で安産祈願のお参りに行こう!

ここまで、安産祈願にふさわしい服装と腹帯の扱い、お守りに必要な持ち物4つについて紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。安産祈願の日取りに関しては、何よりも妊婦さんの体調が優先です。

安産祈願という慣れない儀式を行いますので、不安はあるかと思いますが場所や日程、誰と参拝するのかも様々です。ご家族と相談しながら、ふさわしい服装を選んで無理せず安産祈願をしてください。