妊娠症状

【専門家監修】妊娠16週とは?ママの体の変化3つや過ごし方を紹介

妊娠16週とは?

妊娠16週とは、妊娠中のママにとってどのような時期なのでしょうか。

妊娠16週は妊娠5ヶ月目に突入して、一般的に妊娠中期と呼ばれる時期になります。安定期とも言われる時期のため、ほとんどのママはつわりが落ち着きます。また、妊娠初期よりも流産のリスクなどが下がるといわれています。

これまではお腹のふくらみが感じられなかったママも、少しずつ下腹部のふくらみを感じてくる頃でしょう。

妊娠16週の赤ちゃんの様子とは?

妊娠中期に入る妊娠16週の時、お腹の中にいる赤ちゃんはどのような様子なのでしょうか。妊娠16週の赤ちゃんの大きさ、頭からお尻の先まで長さは約100mmになります。そして、この時期までに体のほとんどの器官が出来あがるといわれています。

また、筋肉や骨格も成長してくるため、赤ちゃんの動きが活発にもなってくるでしょう。しかし、胎動を感じるのは、もう少し後になるでしょう。

器官が形成される

妊娠16週になると、赤ちゃんのほとんどの器官が形成されます。

また、この頃から赤ちゃんの皮下脂肪もついてきて、筋肉や骨格も発達してきます。そのため、超音波検査では、赤ちゃんが活発に体を動かす様子を見られることがあります。

場合によっては、妊娠16週ごろから、赤ちゃんの性別が分かることがあります。性別を知りたいママは、担当医に伝えてみましょう。

脳の発達が進む

そして、妊娠16週の赤ちゃんは、脳の発達が進んでくる時期でもあります。体を動かすことが多くなってくるため、超音波検査の際に手足を動かすようを見ることがあるでしょう。腕を動かしたり、手を口元へ持っていたりと様々な動きをするようになります。

さらに、この時期から爪も生え始めてくると言われています。ちなみに、足よりも手の発達の方が早いようです。

妊娠16週のママの体の変化3つ

妊娠16週になると、お腹の中の赤ちゃんは動きが活発になる時期ですが、ママの体の変化にはどのようなものがあるのでしょうか。

ここからは、妊娠16週のママの体に起きる変化を3つご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

妊娠16週のママの体の変化1:乳腺が発達する

妊娠16週のママの体の変化の1つ目は、乳腺が発達することです。妊娠16週ごろになると、卵胞ホルモンの影響によって乳腺が発達してきます。そのため、バストのサイズが大きくなってくるママが多いようです。

中には痛みを感じるママもいるので、この頃からはワイヤーが入った、きつめのブラジャーの着用は避けましょう。バストのサイズ変化に対応でき調整のできるものや、マタニティブラジャーを活用するのがおすすめです。

おっぱいから分泌液が出る

妊娠16週ごろから乳頭より分泌液が出てくるママもいます。これは母乳ではなく、母乳のもととなる分泌液です。この分泌液がみられるということは、乳管が開通して母乳を出す準備ができたという証拠です。

妊娠中の乳房のケアについては施設の方針によって違いがあるので、確認しておきましょう。

妊娠16週のママの体の変化2:妊娠線予防ケアをはじめるとよい

妊娠16週のママの体の変化の2つ目は、妊娠線ができる可能性が少しずつ高くなってきます。妊娠線とは、お腹が急に膨らんでくることでできる、ミミズ腫れのような線のことです。

妊娠16週になると、少しずつママのお腹が膨らんできます。そのため、お腹の膨らみの変化に筋肉などが追い付かずに、皮下組織がひび割れてくるのです。その結果、妊娠線ができていまいます。

妊娠線は誰にでもできるわけでは無く、また予防もできるといわれています。妊娠線予防のクリームを使って、しっかり保湿しましょう。

妊娠16週のママの体の変化3:皮脂の分泌が増える

妊娠16週のママの体の変化の3つ目は、皮脂の分泌が増えることです。ホルモンが影響して、お肌の調子にも変化が出ることがあります。例えば、皮脂の分泌が増えて、お肌のトラブルやてかりなどが出るママもいるようです。

お肌の変化が大きい場合は、担当医や皮膚科にどのようなものでお肌のケアができるか相談してみましょう。

妊娠性肝斑

妊娠中に起こりやすい、お肌トラブルの中に「妊娠性肝斑」というものがあります。妊娠性肝斑とは、シミのような色素沈着が出てくることを指します。これは、妊娠中のホルモンバランスの変化によって発症すると言われています。

症状が気になる場合は、皮膚科などを受診し、妊娠中でも可能な治療方法がないかを相談するとよいでしょう。

妊娠16週のときの注意点3つ

妊娠16週のママの体にどのような変化が起こるのか分かったところで、続いては注意点をご紹介していきます。

妊娠16週のママが気をつけるべき注意点を3つご紹介するので、もうすぐ妊娠16週になるママはぜひ参考にしてください。

妊娠16週の注意点1:腰痛になりやすくなる

妊娠16週の注意点の1つ目は、腰痛になりやすくなることです。妊娠初期より骨盤を緩ませるホルモンが出ていることに加え、少しずつお腹が大きくなることで痛みが出てくる場合があります。

骨盤のゆるみが原因の場合には、骨盤ベルトをつけることで症状を緩和することができます。装着の方法は、ネットで調べたり産婦人科で相談するようにしましょう。

また、今後お腹がますます大きくなることで体の重心が前になります。そのため、どうしても体を反らせるような姿勢になりがちです。腰痛を予防するために、できるだけ正しい姿勢でいることを心がけましょう。

妊娠16週の注意点2:立ちくらみがする

妊娠16週の注意点の2つ目は、立ちくらみがすることです。妊娠中に起こる立ちくらみは、様々な原因によって起こりますが、特に多いのはホルモン分泌の影響と言われます。ホルモン分泌の変化が大きく起こることで、自律神経のバランスが崩れて立ちくらみを感じるようです。

立ちくらみやめまいを感じた時には、まず安静にしましょう。もしくは、横向きになって寝転ぶのもよいでしょう。

妊娠16週の注意点3:体重の管理をする

妊娠16週の注意点の3つ目は、体重の管理をすることです。妊娠16週ころになると、つわりが落ち着いてきて食欲が増える時期といわれています。そのため、この時期から体重の管理には特に注意しましょう。

妊娠中期の体重の増加は、週ごとに0.5kg以上の増加が無いよう気をつけましょう。急激な体重増加を防ぐためには、毎日体重を確認することや、栄養バランスの取れた食事を取ることがおすすめです。

BMI指数

妊娠中の体重増加を管理するためには、BMI指数を知っておくのが大切です。BMI指数とは、ボディ・マス指数と呼ばれる、肥満とやせの体格を表す指数です。BMI指数の計算方法は、体重(kg)を身長(m)で割り、2乗して計算します。

日本肥満学会では、BMI指数が18.5未満は低体重、18.5以上〜25.0未満は普通、25.0以上は肥満と定めています。この体格によって、妊娠中の体重増加に対して推奨される体重が異なります。

スクリーニング検査とは

一般的に妊娠16週以降になると、妊婦健診の中でスクリーニング検査を受けます。スクリーニング検査とは、「胎児スクリーニング検査」とも呼ばれ、超音波検査を用いて、赤ちゃんに先天的な異常などが無いかを確認する検査です。

スクリーニング検査は、もし赤ちゃんに異常があった場合に、予め治療の準備などを整えるために行う検査です。

妊娠16週の過ごし方3つ

ここからは、妊娠16週のママにおすすめの過ごし方をご紹介していきます。この時期だからこそ、行っておきたい場所やしておきたい準備があります。

もうすぐ妊娠16週を迎えるママは、ぜひ以下でご紹介する3つの過ごし方を参考にしてみてください。

妊娠16週の過ごし方1:安産祈願へ行く

妊娠16週の過ごし方の1つ目は、安産祈願へ行くことです。安産祈願とは、一般的に妊娠5ヶ月目を迎えた後、最初の戌の日に神社で安産を願う行事です。安産祈願の祈祷の予約は、神社によって必要・不要が異なるため、事前に確認をしておきましょう。

そして、安産祈願に持参すべきものは、初穂料という神社へ渡すお礼です。封筒やのしに入れて準備しておきましょう。神社によっては、腹帯などの授与品をいただけることがあります。

戌の日

なぜ、安全祈願を戌の日に行うのかご存知でしょうか。犬はたくさんの子供を産み、そして安産であるといわれています。そのため、戌の日に安産祈願をするようになったのです。

戌の日は12日に1日巡ってくるため、毎月1〜3日あります。妊娠16週(妊娠5ヶ月)の後、最初の戌の日に安産祈願へ行ってみましょう。

妊娠16週の過ごし方2:マタニティウェアの準備

妊娠16週の過ごし方の2つ目は、マタニティウェアの準備です。妊娠16週になると、だんだんお腹が大きくなってきます。そのため、この頃からお腹周りを締め付けないマタニティウェアを準備しておくのがおすすめです。

マタニティウェアを選ぶ際には、動きやすいスタイルのものや、産後に授乳ができるスタイルのものを選ぶと長く使えてよいでしょう。

また、バストのサイズも変化する時期なので、合わせてマタニティブラジャーも準備しましょう。

妊娠16週の過ごし方3:歯科検診へ行く

妊娠16週の過ごし方の3つ目は、歯科検診へ行くことです。なぜ、妊娠16週ごろに歯科検診へ行く必要があるかというと、妊娠中のホルモン分泌の変化によって虫歯や歯周病にかかりやすくなるからです。

また、安定期を迎えるまでは、つわりが酷い時に歯磨きをするのが難しいこともあります。そのため、十分なケアができておらず、虫歯になりやすくもなるのです。体調が安定してくるこの時期に、ぜひ歯のケアをしておきましょう。

歯周病・歯肉炎のリスク

妊娠中は、ホルモン分泌の変化により歯肉炎にかかるリスクが高くなります。そして、歯肉炎を治療していないと、その後歯周病へと悪化する可能性もあります。

そして、もしママが歯周病にかかっている場合は、赤ちゃんが低体重で産まれることや早産になるリスクが上がると言われています。

そのため、安定期に歯科検診へ行き、早めに虫歯や歯周病の治療をしておくことが大切なのです。

妊娠16週は様子をみながら出産準備を始めよう!

妊娠16週は妊娠中期に入り、体調が安定してくる時期と言われています。お腹もだんだんと大きくなってきて、お腹の中の赤ちゃんの動きも増えてきます。

つわりが落ち着いてくる時期で食欲が増えてくるかもしれませんが、体重管理にはくれぐれも気をつけましょう。

そして、体調がよい時には、この時期から出産へ向けた準備を始めるのがおすすめです。安産祈願や歯科検診などへ行ってみるのがよいでしょう。無理せず安全に、出産準備を進めていきましょう。