妊娠症状

【専門家監修】妊娠22週の赤ちゃんの様子|ママの体の変化6つや注意点とは?

妊娠22週とは?

妊娠22週は、妊娠してから6ヶ月と3週にあたります。胎動という赤ちゃんからのメッセージが出始めることで、元気に育っていることを日々実感できるのではないでしょうか。

ママとしてもお腹の大きな生活にも慣れ、心身ともに落ち着いてくる時期でもありますが、一方で体は大きく変化しています。子宮の大きさは大人の頭を上回るくらいになり、お腹の成長とともに体の内側にも外側にも大きな変化が表れる時期です。

妊娠22週の赤ちゃんの様子とは?

妊娠22週を迎えると赤ちゃんの臓器の機能はより成熟し、体の細部が発育してきます。骨や筋肉がしっかりしてくるので体の動きは大きくなり、その証拠として表れるのが胎動です。

ここからは、妊娠22週の赤ちゃんの様子を詳しくみていきます。ぜひ参考にしてみてください。

音が聞こえる

妊娠22週になると、赤ちゃんは少しずつ外からの刺激を取り入れる準備を始めます。なかでも最初に発達するのが、聴覚です。

赤ちゃんはまず、ママの心音や血液が流れる音など、母親の体内の音を聞きます。さらに、お腹へ話しかけてくる家族の声やママがお料理する時の包丁の音、音楽なども耳に届いているでしょう。ただ、羊水があることでかなりくぐもった状態で聞こえるようです。

ホルモンが分泌される

妊娠22週頃にはホルモンが分泌され始め、性腺(精巣や卵巣のこと)がこれまで以上に発達してきます。超音波写真で男の子か女の子かわかるようになるのも、そのためです。

赤ちゃんの性別は受精の瞬間に決まっているのですが、実は妊娠10週頃までは、男の子も女の子も全く同じ外性器の形をしていると言われています。妊娠22週を迎えると、体の特徴の違いが超音波でみえやすくなるのです。

妊娠22週のママの体の変化6つ

妊娠中期になると、子宮はどんどん大きくなっていきます。いつもと違う様子に「何かあったのかな。」と不安になるかもしれませんが、むしろ赤ちゃんが元気に育っているので安心してください。

ここからは妊娠22週のママの体の変化について6つに分けてみていきます。ぜひ参考にしてみてください。

妊娠22週のママの体の変化1:動悸や息切れしやすくなる

妊娠中期になると、動悸や息切れがしやすくなることがあります。その原因の1つに赤ちゃんに血液を送り届けるために心拍数が上がるから、2つ目に子宮が大きくなり胸が圧迫されるからといわれています。

動悸や息苦しさを感じる時は無理をせず、おさまるまで休みましょう。また、忙しく動いていると症状に気づかないまま体に負担がかかってしまうこともあるので、普段からゆっくり動くようにすることも大切です。

妊娠22週のママの体の変化2:汗をかきやすくなる

妊娠中期に入り、いつも以上に汗をかきやすくなるのも正常な反応です。そもそも妊娠中は新陳代謝を促進するホルモンが分泌されるため、基礎体温が上がるといわれています。体温が上昇すると体は温度を下げようと汗をかきますから、自然な現象なのです。

妊娠しているからとあまり着込んでしまうと、逆に汗をかきすぎて体を冷やしてしまいかねません。足元とお腹周り・腰回りは冷やさないように気を付けながら、適度な体温調節を心がけるようにしましょう。

妊娠22週のママの体の変化3:乳汁が出る

妊娠中は出産や産後の育児に向けて、ホルモンが活発に活動しています。中期にもなるとその影響から乳腺が発達し、乳首を押すと薄い黄色味を帯びた乳汁が出ることがあります。

出産前なのに母乳が出ることで少しビックリしてしまうかもしれませんが、決して珍しいことではありません。刺激してしまうと子宮収縮を起こしてしまうこともあるので、無理に触らず優しくふき取るようにしてください。

妊娠22週のママの体の変化4:下腹部が痛む

妊娠22週頃になると、下腹部に痛みが出る人もいるようです。実はこの時期、赤ちゃんとともに子宮もグングン伸びています。それによって靭帯が引っ張られ、ズキズキしたり生理痛のような痛みを伴うことがあるのです。

左右どちらかだけだったり、足の付け根が痛くなったり、症状は人それぞれ違います。週数がすすむと落ち着くことが多いので、心配しすぎることはありません。安静にゆっくりと過ごすようにしましょう。

妊娠22週のママの体の変化5:骨盤が痛みやすい

妊娠している人の共通の悩みは、やはり腰まわりの痛みです。妊娠初期から分泌されるホルモンの影響に加え、妊娠中期はお腹が大きくなってくるので、腰や背中、骨盤に痛みが生じやすくなります。

妊娠22週頃には骨盤の動きも大きくなります。出産に向けて赤ちゃんが産道を通りやすいように骨盤の靭帯がゆるくなり、つなぎ目の関節がゆるむことで腰や背中の筋肉にも負担がかかるのです。痛む時は無理をせずに、安静にしましょう。

また、骨盤ベルトを装着することも痛みの緩和には効果的です。試してみるのもよいでしょう。

妊娠22週のママの体の変化6:体重に気をつける

妊娠中期を迎えるとつわりがおさまり、食欲が旺盛になってきます。この時期の食べ過ぎには十分注意が必要です。「お腹の赤ちゃんの分まで2人分たべましょう。」というのはやめ、脂肪と糖分は控えめに、適度に運動しましょう。

ただし、太りすぎを心配するあまり、食事を抜くのは絶対にしてはいけないことです。ママが減食すると、お腹の赤ちゃんが栄養不足になってしまうこともあります。きちんと食べて、赤ちゃんにもバランスのよい栄養を届けられるようにしましょう。

妊娠22週のときの注意点とは?

妊娠22週を迎えると、ママの体も出産への準備を着々と整え始めます。同時に、気がかりな体の変化が表れる時期でもありますので、サインを見逃さないように十分自分の体と向き合っていきましょう。

ここからは妊娠22週のときの注意点をみていきます。

早産

日本では、妊娠22週以降~37週未満で赤ちゃんが生まれることを「早産」と呼びます。現在は医学の発達により生存する可能性が上がってきていますが、産まれる週数が早ければ早いほど、赤ちゃんに重い障害が残る可能性が高くなります。

早産の兆候となるサインを見逃さないよう、自分の状態を常に気にかけておきましょう。下腹部が痛い、規則的にお腹が張る、出血したなどの自覚症状があった場合は、速やかにかかりつけの医療機関に連絡してください。

お腹の張り

お腹の張りとは、下腹部全体に違和感や痛みを感じることです。一般的には妊娠後期に増える症状ですが、妊娠中期にも時折現れることがあります。

これは子宮の筋肉の収縮によって起こるものです。症状があらわれたら、座ったり横になったりして安静にして過ごすようにしましょう。

安静にしてすぐおさまるようなお腹の張りに関しては特に心配する必要はありませんが、休んだのにも関わらず1時間に何度も張る、痛みを伴う張りがおさまらない場合には受診したほうがよいかもしれません。かかりつけの産婦人科に相談しましょう。

妊娠22週のときの過ごし方3つ

妊娠22週を迎えるとつわりの辛さからも解放され、安定期に入ったことから気が緩みがちになるでしょう。

しかし、今こそ出産に向けていろいろと整えておく時期です。規則正しい生活を送り、心も体もしっかりと準備しておくようにしましょう。

妊娠22週の過ごし方1:意識的にたんぱく質を摂取する

たんぱく質は、赤ちゃんの筋肉や皮膚などを作るのに欠かせない栄養素です。また、子宮や乳腺の発達、体力を維持する面でママの体にもとても大切になってきます。

妊娠中期の場合、妊娠していない時よりもプラス10g多く摂取することが推奨されています。脂身の少ない肉や魚、納豆や豆腐などの豆類、乳製品や卵など、動物性たんぱく質と植物性たんぱく質をバランスよく摂取しましょう。

妊娠22週の過ごし方2:適度な運動を定期的にする

妊娠中期は食欲が旺盛になり、太りやすくなるといわれているので、適度な運動が必要です。体を動かすことで、腰痛やむくみの解消、ストレス発散にもつながるでしょう。

おすすめのスポーツは、ウオーキングや水泳、ヨガ、エアロビクスなどです。逆に、バスケットボール、サッカー、ボクシングなどの激しい運動は好ましくありません。ホットヨガも脱水を起こしやすくなるため、注意が必要です。

妊娠22週の過ごし方3:分娩方法を知る

これからどんどん体が重たくなっていくなか、体力的にも気持ち的にも余裕のある今のうちに分娩方法を調べておくのもおすすめです。

分娩の方法はいろいろありますが、ここでは「無痛分娩」と「帝王切開」についてお伝えします。ぜひ参考にしてみてください。

無痛分娩

無痛分娩は、陣痛を緩和するための麻酔を使用します。心臓疾患のある方や痛みに強い恐怖心を持つ方など、パニックを起こしてしまいそうな人におすすめの方法です。

ただし、体質や既往歴に大きく関わってくるため、選択する際には医師との相談が必要となります。日本では取り入れている医院が限られていますので、事前に調べておくとよいでしょう。

帝王切開

帝王切開はお腹を切開して、子宮から赤ちゃんを直接取り出す方法です。状況によっては事前に帝王切開になると決定されることもありますが、出産時にトラブルが起きた場合に緊急で行なう場合もあります。

赤ちゃんが双胎(双子)であったり逆子の場合は自然分娩だとリスクが高くなるので帝王切開になります。

ただ、手術となるため合併症のリスクがあり、一度帝王切開をしてしまうと次の出産でも予定帝王切開となります。そのため、希望で行なわれることはほとんどありません。

妊娠22週は気持ちに余裕をもって過ごそう!

妊娠22週は、心身ともに安定した時期となります。だからこそ出産に向けて、周りの環境やママ自身の状態を整えるよい時期でもあるでしょう。

体へのトラブルも起きやすくなり、不安に思うこともあると思いますが、不安はできるだけ取り除いて残りのマタニティライフをぜひ楽しみながら過ごしましょう。