妊娠症状

【専門家監修】妊娠18週の赤ちゃんの様子とは?18週のママの体の変化4つ

妊娠18週とは?

妊娠18週は妊娠中期であり、つわりがだんだん落ち着いてきて、安定期と言われる時期に入っています。おなかの赤ちゃんが成長し、ママの体重も増え、さまざまな変化が現れます。

今回は、妊娠18週の赤ちゃんの様子・ママの体の変化・注意点・過ごし方、について紹介していきます。

妊娠18週の赤ちゃんの様子

はじめに、妊娠18週の赤ちゃんの様子について紹介していきます。赤ちゃんの体の大きさは126~247gとなり、やわらかい骨が丈夫になり、筋肉もついてきます。髪の毛が生え、皮下脂肪がつきはじめるのも妊娠18週です。

赤ちゃんの体の機能が成長し、丈夫になることで、上体を反らしたり手足を伸ばしたり、さまざまな動きをするようになります。消化器官が発達することで、胎便もつくられるようになってきます。

消化器官の発達

赤ちゃんは、消化器官が発達してくると、ママのおなかの中で胎便と呼ばれる便を少しずつ作り始めます。溜まった胎便を排泄するのは、生まれた後です。

胎便は、古くなった腸の細胞や胆汁、飲み込んだ羊水からできています。タールのように、ねばねばした黒っぽい緑色の性状をしており、赤ちゃんが出生後、はじめの数回のおむつ交換の時にみられます。

胎脂が作られる

妊娠18週頃になると、胎脂が赤ちゃんの体を覆い始めます。胎脂とは、保水性のある脂のことで、デリケートな赤ちゃんの肌を守る機能があります。

胎脂があることで、赤ちゃんの肌が羊水の中でふやけてしまうのを防ぐことができます。生まれた後も、肌から細菌が入り感染を起こすのを防ぎ、体温を維持してくれます。胎脂の量には個人差があり、また生まれる週数により胎脂量が変わります。

エコー検査

エコー検査では、赤ちゃんの体の向きや大きさ、心拍、羊水量などを把握できます。妊娠18週になると、関節の形がわかるほど骨格も成長してきます。赤ちゃんの体の向きによっては、性別がわかることもあります。

妊娠18週のママの体の変化4つ

妊娠18週は、だんだんとおなかが膨らんで目立ちはじめ、安定期といわれる時期になります。赤ちゃんも成長して活発になり、胎動を感じることができるようになってきます。この時期にママの体に起こる変化について、紹介します。

妊娠18週のママの体の変化1:胎動を感じ始める

赤ちゃんは、ママが胎動を感じるより早い時期から動いていますが、妊娠18週~20週前後になると、骨格や筋肉が成長し動きが大きくなってきます。手足が子宮壁に当たることで、赤ちゃんの存在をはっきりと体で感じることができます。

胎動の感じ方は個人差があり、ママの体型や羊水量、時間などによって違いが出ます。胎動をあまり感じない場合も、エコー検査で赤ちゃんが元気に成長している様子が確認できれば心配はありません。

妊娠18週のママの体の変化2:鼻血が出やすくなる

妊娠すると、赤ちゃんに栄養を送るために、ホルモンの作用で血液量は増加します。妊娠18週頃になると、赤ちゃんが成長しママの血流量が増え、鼻の粘膜の血流も増加してむくむので、少しの刺激で鼻血が出やすくなります。

鼻血が出た際は、うつむいてティッシュで鼻血を受け止め、鼻をつまみましょう。5分ほど安静にして出血が止まるのを待ちます。頻繁に鼻血が出たり、止まらなかったりする場合は病院を受診しましょう。

妊娠18週のママの体の変化3:立ちくらみやめまいが起きる

妊娠中は、赤ちゃんが成長するために鉄分が必要になり、またママの血液量が増えることで鉄分が薄まったように感じ、鉄欠乏性貧血が起こりやすくなります。貧血になると立ちくらみやめまい、だるさを感じることがあります。

特に、赤ちゃんが大きくなる時期は、食事で適度に鉄分を補うよう工夫してみましょう。ひじきや切り干し大根、小松菜、海藻類などは鉄分を多く含みます。鉄分は、大豆製品や果物と組み合わせて摂取すると、吸収が良くなります。

妊娠18週のママの体の変化4:乳腺が発達する

妊娠18週頃の中期になると、乳腺が発達し脂肪も増えてきて、乳房が大きくなってきます。体質によっては妊娠線ができる場合もあるため、保湿クリームなどでスキンケアすると良いでしょう。

妊娠中は、バストのサイズが急に変化するので、マタニティ用の下着を身に着けると、楽に過ごすことができます。マタニティ用の下着は、通気性が良くゆとりのある構造になっているものが多く、締め付けが少ないのが特徴です。

妊娠18週のときの注意点3つ

次に、妊娠18週の注意点について紹介します。妊娠中期になると、ママの体には、赤ちゃんの成長とともにさまざまな変化が起こります。

妊娠18週は、体重の増加やカロリー、便秘など、注意することがあります。十分に栄養をとり、体重管理も行って、体に負担をかけない生活について知っていきましょう。

妊娠18週の注意点1:体重の増加

妊娠中の体重増加は、赤ちゃんの体重や出産時のリスクにも関係があり、適正な体重コントロールが大切とされています。

妊娠前のBMIを計算して、適正な体重増加量を確認してみましょう。BMIは体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で計算できます。体重増加の目安は、BMI18.5未満では9~12kg、BMI18.5以上25.0未満では7~12kg、BMI25.0以上では個別対応となっています。

オメガ3脂肪酸

オメガ3脂肪酸は、DHAやEPAなどの青魚に含まれている成分で、赤ちゃんの脳の成長にも関わる栄養素です。サンマやサバ、アジなどの脂肪の多い魚に多く含まれており、ママと赤ちゃんの健康に役立つとされています。

妊娠18週の注意点2:妊娠中期のカロリー

妊娠18週頃は、赤ちゃんの成長に伴いママの体重が増えてくる時期になります。妊娠中期は、赤ちゃんが成長するエネルギーを確保するために、普段のカロリーに加えて、250キロカロリー増やして摂取することが推奨されています。

たとえば、座って過ごす時間が長いママは、1日1950~2000キロカロリーを目安に食事を摂取しましょう。栄養のバランスを考えて、極端に体重が増減するのを防ぐことも大切です。

妊娠18週の注意点3:便秘になりやすくなる

妊娠初期には、ホルモンの作用により腸がむくみ、動きが悪くなることで便秘になりやすくなります。妊娠中期になると、子宮が大きくなることで腸が圧迫されたり、安静時間が増えて運動不足になったりすることで、便秘になることがあります。

適度な水分摂取や運動を行って排便をコントロールし、便秘にならないようにすることが大切です。また、食物繊維の多い食品を摂取し食生活を改善することで、便秘を予防することができます。

妊娠18週のときの過ごし方4つ

最後に、妊娠18週のときの過ごし方について紹介します。バランスの良い食事をとる・マタニティウェアの準備をする・赤ちゃんに話しかける・疲れたら休む、について知り、赤ちゃんと一緒にリラックスした健康的な生活を送るようにしましょう。

妊娠18週の過ごし方1:バランスの良い食事をとる

妊娠中は、赤ちゃんの成長のために、摂取カロリーを増やすとともに、バランスの良い食事をとることが大切です。

ご飯やパン、麺類などの主食を中心にカロリーを確保して、肉や魚、大豆製品などの主菜で、たんぱく質を適量摂取するようにします。副菜では、野菜や海藻から、ビタミンやミネラル、食物繊維を補うことができます。

そのほかにも、乳製品や果物を組み合わせて、バランスの良い食事を心がけましょう。

妊娠18週の過ごし方2:マタニティウェアの準備をする

妊娠18週になると、赤ちゃんが成長しておなかが目立ってくる時期になります。普段着ている服から、体に負担をかけず快適に過ごすことができる、マタニティウェアへ切り替える準備をしましょう。

マタニティウェアは、ゆったりとしたシルエットで、血流が滞ることのないつくりになっています。おなかやお尻をカバーして冷えを取り、むくみや頭痛、だるさなどのトラブルが起こるのを防ぐ役割を果たします。

妊娠18週の過ごし方3:赤ちゃんに話しかける

妊娠18週頃は、赤ちゃんのさまざまな神経が発達して、外の世界の音が聞こえるようになります。優しく話しかけ、コミュニケーションをとることが、赤ちゃんにとっては良い刺激となります。

気持ちを込めて、日常の中で感じたことを伝えていくことは、赤ちゃんとママの絆を強くすることにつながります。

妊娠18週の過ごし方4:疲れたら休む

妊娠中期になると、赤ちゃんを育てるために血液量が増えて心臓に負担がかかるため、疲れやすさを自覚することがあります。安定期と言われる時期ですが、無理をせず休むようにしましょう。睡眠時間が足りないと感じる場合は、昼寝をしても良いとされています。

運動をする場合も、無理は禁物です。疲れを感じたら休憩をして、体に負担がかかりすぎないように注意することが大切です。

妊娠18週は胎動を楽しんでのんびり過ごそう!

今回は、妊娠18週について解説しました。妊娠18週は、赤ちゃんの活発な胎動を感じられることが増え、絆を強く意識できるようになります。また、妊娠後期に向けて、無事に出産に臨むことができるよう、体の調子を整える重要な時期とされています。

体重が極度に増減しないよう管理し、健康に注意して生活を送ることが大切です。赤ちゃんとコミュニケーションをとって妊娠期間を楽しみながら、のんびりと過ごしていきましょう。