妊娠症状

【専門家監修】妊娠27週のママの体に起こりやすい変化4つ|赤ちゃんの様子とは

妊娠27週はどういう状態?

今回は、妊娠27週の赤ちゃんの成長の様子や、ママの体に起こる変化、その対処法についてご紹介します。妊娠27週はいよいよ妊娠中期最後の週です。

赤ちゃんの大きさは1000グラムを超えていることも多くなり、ママのおなかもしっかりと目立ち始めます。妊娠27週は、そんな赤ちゃんの成長にともなって、ママの体にもさらに変化が現れる時期なのです。

妊娠27週の赤ちゃんの様子3つ

すっかり人間らしく大きくなってきた赤ちゃんですが、どのように成長し、どんなことができるようになっているのでしょうか。

妊娠27週ごろは胎動も一層しっかりと感じられるようになり、ママはお腹の中の赤ちゃんの存在をより強く感じることができます。赤ちゃんのお腹の中での様子を知ることで、赤ちゃんの動きを想像するのがさらに楽しくなりそうです。

妊娠27週の赤ちゃんの様子1:光を感じられるようになる

網膜が完成することにより、明るい暗いの区別がつくようになります。ママのお腹の中にも明るさは伝わっており、赤ちゃんにも昼と夜の違いがわかります。

外見的に部分では、まつ毛も生え、まばたきもできるようになっています。

妊娠27週の赤ちゃんの様子2:体のパーツができてくる

妊娠27週ごろの赤ちゃんは、体重や体脂肪を増やし大きく成長しようとしています。肺や肝臓などはまだまだ成長の途中ですが、もう見た目は完全な人のかたちになっているのです。

赤ちゃんの向きによっては、超音波で外性器がはっきり見える場合もあり、これまで性別がはっきりしていなかった赤ちゃんも、この時期にはわかる可能性があります。

妊娠27週の赤ちゃんの様子3:自分で向きを変えられる

脳の発達により、赤ちゃんは自分の意思で体を動かせるようになりはじめました。からだを上手に動かして、羊水の中でくるくると回転することもできるようになっています。

そのため、この時期の検診で逆子(骨盤位)を指摘されることがあるかもしれませんが、まだまだ赤ちゃんは動き回る時期なので、それほど心配する必要はありません。

妊娠27週のママの体に起こりやすい変化4つ

お腹の中で赤ちゃんがどんどん大きくなりだしているこの時期は、ママの体にも変化が現れます。出産に向けて日々変化していく自分の体に不安を感じることもあるかもしれません。

事前にママの体に起こる可能性があることを知っておくことで、変化による不安やストレスを少しでも軽減することができます。

妊娠27週のママの体の変化1:お腹がより大きくなる

妊娠27週ごろには、子宮底長(恥骨から子宮の上までの長さ)は27センチ前後まで大きくなってきています。そのためママのお腹もかなり目立ち始めるころです。

まだまだ大きなおなかに慣れず、思ったように動かない体にストレスを感じてしまうこともあるかもしません。そんな時は洋服や下着をサイズアップしたり、これまで以上に休憩しながらの生活を心がけたりと、少しずつ赤ちゃんの成長に慣れていきましょう。

妊娠27週のママの体の変化2:骨盤が痛む

妊娠27週ごろには、骨盤の骨をつなぐ靭帯が、妊娠中のホルモンの影響を受けることでやわらかくなります。これは出産時に産道を広げやすくするためですが、その際骨盤や腰に痛みや違和感を生じることがあるのです。

痛みを感じた時は、無理をせずゆっくり休むことが肝心です。また、長時間の同じ姿勢を避けること、重いもの持たないこと、痛みがないときの適度な運動などが痛みの予防に効果的といえます。

妊娠27週のママの体の変化3:食べる量が減る

お臍の上部分まで大きくなった子宮によって、胃腸などの臓器が圧迫されるようになり、胃酸の逆流や、胃もたれ、胸やけといった症状が出る場合があります。

思うように食べられなかったり、食べたあとにに気持ち悪くなってしまったり、ひどい場合は吐き気をおすこともあります。食べられない不安がストレスにならないよう、食べられるときに少しずつ栄養のあるものを摂取するようにしましょう。

妊娠27週のママの体の変化4:便秘になる

妊娠中の便秘の原因は、プロゲステロンホルモンという大腸の動きを抑制するホルモンの影響と、大きくなった子宮が腸を圧迫するためと考えられています。そのため、赤ちゃんがどんどん大きくなっている妊娠27週ごろから便秘に悩むママもいるのです。

便秘の症状が出てしまった時は、これまで以上の水分補給を心がけ、食事も野菜やフルーツなどの食物繊維の多いものを意識してとるようにしましょう。

妊娠27週に注意すること2つ

手足のむくみ

妊娠中のホルモンの働きにより、ママの手足にむくみが出る場合があります。赤ちゃんが大きくなりはじめたことで、血液量が増加することが原因といわれています。靴下の跡がなかなかなおらなかったり、いつもの指輪がきつく感じたら、むくんでいる証拠です。

塩分や糖分の過剰摂取はむくみの原因になりますので、健康的な食生活を意識することが、むくみの予防につながります。

妊娠線ができることがある

妊娠線の主な原因は、赤ちゃんの成長にともないお腹が急激に大きくなることにあるといわれています。皮膚の下にある「真皮」と呼ばれる伸びにくい部分が傷ついてしまうことと、ホルモンの影響で肌のターンオーバーが鈍ってしまうことで、赤紫色の亀裂ができてしまうのです。

一度できてしまった妊娠線は、産後時間の経過とともに薄くはなりますが、完全に消えることはありません。そのためできてしまう前の予防が大切です。

妊娠27週の妊娠線の対処法1:温めすぎない

長時間のお風呂などで血流が良くなると、皮膚にかゆみが生じ、かいたり、さすったりしてしまうことがあります。そうすると肌が引っ張られて妊娠線ができてしまうことがあるのです。

妊娠中はとくにお腹を冷やさないことを意識するかたも多いかと思います。もちろん「冷やさない」ということはとても大切なことです。しかし、過度な温めすぎは妊娠線の一因になる可能性があるので注意が必要です。

妊娠27週の妊娠線の対処法2:保湿する

乾燥により皮膚が伸びにくくなることを防ぐため、しっかりと保湿をすることが大切です。クリームや、オイルなどをお風呂あがりや乾燥を感じた時に塗る習慣をつけておくと、塗り忘れも防げます。

妊娠線はお腹だけでなく、下腹部やおしり、太ももにできることもありますので、その部分も忘れずに保湿をするようにしましょう。妊娠によって肌が敏感になっている可能性もありますので、低刺激な保湿剤が安心です。

妊娠27週の妊娠線の対処法3:急激に体重増加しないように気をつける

赤ちゃんの成長に合わせて、ママの体重の増加はつきものです。しかし、急激な体重の増加は妊娠線ができる原因になってしまうので注意する必要があります。

一気に体重が増えることのないよう、健康的な食生活を意識して体重管理を行ってみてください。検診で問題がない場合は適度な運動を行い、適正体重をキープすることが妊娠線の予防にもつながります。

妊娠27週の過ごし方6つ

ここまで、さまざまな体の変化や注意点をご紹介してきましたが、それでは妊娠27週ごろのママはどのように過ごすのがいいのでしょうか。

まだまだ慣れない変化に戸惑うことが多い時期ではあるかと思いますが、大きくなっていくお腹と上手にお付き合いしながら、赤ちゃんの成長を楽しみましょう。

妊娠27週の過ごし方1:健康管理をしっかりとする

なんといっても一番はママの健康です。お腹の赤ちゃんのことを第一に考えてしまいがちですが、赤ちゃんをしっかり育てるためにも、まずはママの健康管理が大切です。

便秘予防のための果物や野菜、妊娠中不足しがちになるミネラル・カルシウムを含む魚や海藻など、普段の食事を用意する際に意識的に取り入れるだけでも十分健康管理につながります。

妊娠27週の過ごし方2:定期的な運動を取り入れる

妊娠27週ごろになるとお腹が重くなりはじめ、ついつい動くのが億劫になってしまいがちです。しかし、出産には体力が必要、筋力が落ちてしまわないよう日常の中に適度な運動を取り入れる習慣をつけましょう。

たとえば、水泳は関節などへの負担が少なく、妊娠中でも取り入れやすい有酸素運動です。またウォーキングやマタニティヨガなども出産に向けた身体作りに最適です。

お医者さんに相談し問題がなければ、無理のないペースで自分に合った運動を取り入れましょう。

妊娠27週の過ごし方3:無理せず楽に過ごす

仕事や家事、上の子の育児など、なかなか休めずついつい無理をしてしまっていることはないでしょうか。長時間の立ちっぱなしや、重いものを持つことは、腰痛や骨盤の痛みを引きおこしてしまう可能性があります。

「疲れてきたな」と感じたら一度休むようにしたり、重いものはなるべく誰かにお願いしたり、甘えられる部分はあまり気にせず人に甘えてしまいましょう。

妊娠27週の過ごし方4:寝るときはシムスの姿勢がおすすめ

体の左側を下にして寝ころび、左足は楽に伸ばします。そして右足は左足より前に出るよう付け根からまげ、両手は楽な位置に、この姿勢をシムスといいます。(クッションや抱き枕を足に挟むとより楽になる場合も)

妊娠27週ごろになると、大きくなったお腹が内蔵や血管を圧迫してしまうため、上を向いて寝るのが難しくなることがあります。妊娠中のママが少しでも楽になられる体勢として有名なのが「シムスの姿勢」なのです。

妊娠27週の過ごし方5:出産の準備を始める

妊娠27週が終われば、妊娠後期に入ります。お腹が大きくなりすぎる前の今が、実は出産準備をスタートするのにぴったりな時期なのです。

出産時、入院中、出産後の新生活、それぞれの場面で必要なものがあります。病院によっても準備品が違うので、今の時期から少しずつ必要なものを調べておくと安心です。買う必要があるもの、借りられるもの、レンタルするものなど、リストに分けておくと予算も組みやすく便利です。

妊娠27週の過ごし方6:赤ちゃんがいる生活を想像する

いよいよ出産間近、出産のことを考えて少しずつ緊張が高まっているママも多いのではないでしょうか。緊張を紛らわせるためにも、「赤ちゃんが生まれたらどこに寝かせようか?」「どうやってお世話をしようか?」と、赤ちゃんのいる日常を想像してみてください。

お世話の導線や赤ちゃんが過ごす場所などを考えてみると、家具の配置や収納スペースなど、今のうちに準備しておきたいことが分かりやすくなります。

妊娠27週は無理せず過ごそう

妊娠27週は、大きくなりはじめたお腹の影響で、さまざまなマイナートラブルが起こる可能性のある時期です。少しでも疲れや不調を感じたら、すぐに休息をとったり医師に相談したりしましょう。

また、食事制限や無理な運動など、ストイックな健康管理をしすぎることで、逆にストレスをためてしまうこともあります。どんなこともママの心と体に無理のない範囲で、のんびりと進めていきましょう。