妊娠症状

【専門家監修】妊娠39週の過ごし方とは?注意点や陣痛の兆候とサイン5つ

妊娠39週とはどういう時期?

妊娠37週から41週の間に分娩することを正期産と言い、妊娠39週は、いつお産になってもおかしくない時期です。赤ちゃんはすでに外の世界で生きていく準備が整っており、出産は目前に迫っています。

初めて出産を迎える妊婦さんは、不安と期待でいっぱいでしょう。本記事ではこの時期に気を付けるべきことなどをご紹介します。

妊娠39週のママと赤ちゃんの体に起こりやすい変化2つ

妊娠39週を迎えたママと赤ちゃんにはどのような変化が起きるのでしょうか。赤ちゃんはすでにいつ生まれてきても大丈夫なように、体の機能が完成しています。

妊婦さんは大きなおなかを抱えて、腰の痛みを感じたり足がつったりする人もいるでしょう。以下では「羊水量の変化」と、「赤ちゃんの位置の変化」についてご説明します。

羊水が減っていく

羊水には赤ちゃんの肺を成長させたり、運動の空間を確保したり、衝撃から保護したりといった大切な役割があります。妊娠30週前後では約800ミリリットルとなり、ピークを迎えます。

しかし、徐々に減っていき、妊娠末期では500ミリリットルほどになります。これは正常な変化なので心配する必要はありません。

赤ちゃんの頭が下がり始める

妊娠後期になると、赤ちゃんは膝を胸の方に引き寄せた姿勢になり、だんだんおなかの下の方に下がってきます。赤ちゃんの位置が変わるため、食欲が増したり、息切れしなくなったりという変化が起こるといわれています。

同時に、赤ちゃんの頭が入っている骨盤は圧迫されて、痛みを感じることもあり、股関節に痛みが出る妊婦さんもいるでしょう。

妊娠39週を過ごすときの注意点4つ

妊娠39週の妊婦さんはどのようなことに気を付けて生活したらいいのでしょうか。いつお産になるかわからず、落ち着かない気持ちになる人もいることでしょう。

ここからは、妊娠39週の妊婦さんが毎日を過ごすうえで気を付けたい点について、4つご紹介します。

妊娠39週を過ごすときの注意点1:睡眠をしっかりととる

妊娠39週を過ぎると、出産への不安などで気持ちが不安定になり、ゆっくり眠れないという妊婦さんも多いようです。また、トイレが近くなったり、足腰の痛みがあったりして、熟睡できない人も増えてくるでしょう。

きたる出産に備えて体力を温存するためにも、睡眠はしっかりとりましょう。夜眠れなかったら昼寝で補うことも可能です。長時間続けて眠るのが難しくても、できるだけたくさん寝て体調を整えておきましょう。

妊娠39週を過ごすときの注意点2:なるべくリラックスする

いつ出産になってもおかしくないのが妊娠39週という時期です。特に初産の妊婦さんは、出産への恐怖や、その後の育児への不安でイライラすることもあるでしょう。

しかし、どんなに心配しても、お産は近いうちにやってきます。今は心をリラックスさせて、残り少ない妊娠生活を楽しみましょう。ママの気持ちは、おなかの中の赤ちゃんにも伝わると言われています。好きな音楽を聞いたりして、リラックスする時間をつくりましょう。

妊娠39週を過ごすときの注意点3:遠出は控える

妊娠39週を迎えた妊婦さんの体は、出産に向けての準備が整えられています。骨盤の関節が緩んで産道が柔軟になり、赤ちゃんが通りやすい状態になります。

予定日も間近で、おしるしや前駆陣痛といったお産の兆候も見られる場合があるため、遠出は控た方がいいでしょう。今すぐお産が始まるという状態でなくても、あまり遠いところにいくと、万一のときに対応が難しくなってしまいます。

妊娠39週を過ごすときの注意点4:自己判断はしない

妊娠39週を過ぎると、妊婦さんの体にはいろいろな変化が起きます。たとえば、おしるしと呼ばれる少量の出血があったり、破水したりする人も中にはいます。

初めての出産を迎える妊婦さんは不安でいっぱいでしょう。なにかいつもと違うことがあったら自己判断はせず、医療機関に相談してみましょう。

妊娠39週の陣痛の兆候とサイン5つ

臨月である妊娠39週になると、出産が間近であることを示す兆候があらわれます。本格的な陣痛が起きるまえに、おなかの張りが強くなったり、不規則な痛みを感じたりすることがあります。

また、よく言われる「おしるし」がある人もいるでしょう。以下では陣痛の兆候とサイン5つについてご説明します。

妊娠39週の陣痛の兆候とサイン1:不規則な痛みや張り

陣痛とは、赤ちゃんが外に出るのを助けようとして子宮が収縮する痛みのことです。出産時に規則的におとずれるのが本陣痛ですが、出産の準備として前駆陣痛と呼ばれる痛みを感じることがあります。

前駆陣痛は、子宮の入り口を柔らかくするために起きると考えられています。この痛みは一時的で2〜3時間で痛みが消失するという点が本陣痛と大きく違うところです。

また、急に強いお腹の張りを感じることがありますが、これもお産が近いことを示す兆候です。

本陣痛

本陣痛とは、出産時に起きる強い痛みのことです。最初は長かった痛みの間隔が徐々に短くなり、それとともに痛みが強くなります。

個人差もありますが、一般的には3分〜10分おきに70秒ほどの陣痛が起きるようになれば、子宮口が4~6センチ開く目安と考えられ、子宮口が全開になるころには、強い痛みが2分ほどの間隔でおとずれると言われています。

妊娠39週の陣痛の兆候とサイン2:おしるし

おしるしとは、少量の血液がまじったおりものです。これがあるとお産が近いサインだと言われていますが、おしるしを経験しない人もいます。色は月経の終わりのころのような色からピンク色までとさまざまで、量も個人差が大きいです。

また、おしるしは出産の兆候ですから心配する必要はありませんが、出血の量が多かったり、出血に伴うお腹の激痛などある場合はすぐに医療機関に連絡した方がいいでしょう。

妊娠39週の陣痛の兆候とサイン3:破水

破水とは、赤ちゃんを包んでいる卵膜が破れて、羊水が流れ出ることです。子宮の出口近くで起きる破水を「低位破水」、高いところで起きる破水を「高位破水」と呼びます。

低位破水の場合は量が多く、初めての妊婦さんでもわかりやすいと言われていますが、高位破水の場合は尿漏れとの区別がつきにくいことがあります。「破水かな」と思ったらすぐに医療機関に連絡した方がいいでしょう。

妊娠39週の陣痛の兆候とサイン4:恥骨の痛み

臨月になると、赤ちゃんはおなかの下の方へ降りていきます。そのために、胃のあたりがすっきりしたと感じる反面、頭が骨盤を圧迫するため、恥骨に痛みを感じる妊婦さんが多いようです。

また、同時に股関節にもひきつれるような痛みが出ることがありますが、これは正常な変化なので心配することはありません。お腹に張りなどがなければ、少し休んで様子をみるといいでしょう。

妊娠39週の陣痛の兆候とサイン5:トイレの回数が増える

赤ちゃんがおなかの下の方に降りてくるため、膀胱が圧迫されて、トイレの回数が増える妊婦さんが多いでしょう。また、残尿感を感じることもあります。

尿意を感じたら、我慢せずにできるだけ早くトイレに行きましょう。膀胱に尿をためておくと感染症の危険もあります。排尿することで細菌を排出できるので、水分を多くとるようにするといいでしょう。

妊娠39週に再確認しておくこと3つ

妊娠39週を迎えると、出産は目前です。いつお産になっても慌てないようにしっかり準備しておきましょう。

予想していなかったことが起きると、なかなか冷静に対処できなくなるものです。突然破水したり、急な出血があったりした場合に落ち着いて行動するためには、事前の準備が必要です。

以下では妊娠39週の時期に再確認しておくべきこと3つについてご紹介します。

妊娠39週に再確認しておくこと1:病院の連絡先

一般的には出産の前に、前駆陣痛やおしるしなどのお産の兆候があらわれます。10分間隔だった陣痛が徐々に強くなってきたら医療機関に行くタイミングです。慌てることがないように、医療機関の連絡先はすぐにわかるようにしておきましょう。

そして、医療機関までの交通手段の確認も忘れずにしておきます。またタクシーの場合、出産に対応しているサービスもありますので確認しておくといいでしょう。

妊娠39週に再確認しておくこと2:家族との連絡方法

出産予定日は40週を迎えた日にちに設定されていますが、その日ぴったりに生まれてくる確率は高くはないです。そのため、いつ出産になっても慌てないように準備が必要です。

出産の兆候があらわれたときにはどのような行動をとるのか、家族と確認しておくといいです。

また、病院に問い合わせをしても個人情報なためお答えできないことが多いです。そのため、入院の時にはお母さん自身で連絡をご家族にする必要があります。お母さんから連絡が来た時にはどういう風に動くのかを事前にすりあわせておきましょう。

妊娠39週に再確認しておくこと3:入院に必要な持ち物

出産のために入院するときには、事前に医療機関から持ち物について説明のあることが多いです。「入院のしおり」などを参考に、足りないものがないように事前に準備しておきましょう。

母子手帳や妊婦さんの健康保険証などは忘れてはならないものです。うっかり忘れたりしないように注意しましょう。

妊娠39週はお産まであともう少し!

妊娠39週を迎えたら、お産まではあと少しです。大きいおなかで動くのが大変だったり、足腰に痛みがあったり、眠りが浅くなるなど、しんどいと思うこともあるでしょう。

けれども貴重な妊娠生活も残りわずかです。リラックスして、おなかの赤ちゃんとの生活を楽しんでください。