妊娠症状

【専門家監修】妊娠7週の妊婦の体調と胎児の成長は?妊婦が気をつけること6つ

妊娠7週とは?

妊娠7週とは、生理予定日から2週間ほど経過したところなので、多くの人が妊娠に気づき、医師から妊娠を告げられているくらいの週数です。つわりなどが感じられる人も多く、妊娠を実感できるようになってくるでしょう。

しかし、医師によって母子手帳をもらえる時期が異なり、妊娠7週はまだ母子手帳をもらえないことも多いです。妊娠が継続できるかどうかの判断は非常に難しく、心拍が確認できたかどうかが1つの目安になります。

心音が聞けたらひとまず安心

胎児の心音は、妊娠が継続できるかの大きな判断材料で、6週の終わりごろまでには確認できます。もし心音が聞けなかった場合は、成長が止まっている可能性があります。

ただし、排卵日がずれていた可能性もあるので、6週の終わりまでに心音が確認できなかったから即流産とされるわけではありません。また、一度心音が確認できても止まってしまう可能性もあります。妊娠8週ごろに心音が聞ければ、妊娠継続の可能性が高くなります。

妊娠7週の胎児の様子3つ

妊娠7週の赤ちゃんは、胎児ではなく胎芽と呼び、妊娠8~9週以降の赤ちゃんを胎児と呼びます。妊娠7週は、妊娠が発覚して間もなく、お腹が大きくなったり赤ちゃんの動きを感じることができるわけではないので、赤ちゃんの様子がわかりにくく、不安になる人も多いでしょう。

妊娠している実感が感じにくくても、赤ちゃんは毎日すごいスピードで成長しています。ここでは、妊娠7週の赤ちゃんの様子を3つ紹介します。

妊娠7週の胎児の様子1:大きさ

妊娠7週の胎芽の大きさは、頭殿長(頭からおしりまでの長さ)が8~14mmほど、体重が4gほど、ブルーベリーほどの大きさです。

大きさを見ても分かるように、お腹の中に赤ちゃんがいることが感じられる大きさではありません。しかし、たった4gほどの大きさでも、徐々に人間らしい形に近づいていき、臓器も作られ始めます。

妊娠7週の胎児の様子2:脳の発達

妊娠7週は、4週ごろから徐々にできていた脳の中央に分かれめが作られ始め、脳の基礎的な構造ができます。小さいながらも脳の神経細胞の約80%がこの時期に作られ、脳の神経や目の視神経、耳の聴神経などが急速に発達していきます。

赤ちゃんは、大きくなって徐々に臓器ができ始めるのではなく、不完全ながらも、妊娠初期で多くの臓器の基礎的な部分は作られます。そのため、この時期の赤ちゃんの成長スピードはすさまじいです。

妊娠7週の胎児の様子3:頭部と体の区別がつく

妊娠4週頃はまだえらや尻尾がついていた赤ちゃんも、妊娠7週になるとえらやしっぽが消えてなくなり、頭と胴体の区別がつく人間らしい形になります。

ただし、まだ頭と胴体の大きさが同じくらいの2頭身の状態で、手足の原型はできているものの、エコーでは分かりにくいこともあります。

妊娠7週の終わりごろになると、丸まっていた身体も首やお尻が伸びて、より人間らしい形になっていきます。

妊娠7週の妊婦の様子3つ

妊娠7週の妊婦は、まだ見た目からは妊婦と分かりづらく、また、妊娠初期で、場合によっては母子手帳を貰っていないこともあるので、マタニティマークで周囲に伝えることもできません。

しかし、いくら見た目からわかりにくくても、妊娠している以上、身体に変化はおこります。ここでは、妊娠7週の妊婦の様子を説明しますので、妊娠がわかったばかりの方はぜひ参考にして、心の準備をしておきましょう。

妊娠7週の妊婦の様子1:吐き気

妊娠症状の代表的な吐き気(つわり)は、妊娠7週になるとさらにはっきりと感じられるようになります。一般的に、つわりは妊娠5~6週ごろに始まり、8~10週にピークとなり、12~16週になるとおさまってくると言われています。

しかし、つわりについては個人差も大きく、まったく感じない人から、生まれるまでずっと続いたという人までさまざまです。いつかは終わりを告げますので、うまく付き合う方法を探しましょう。

妊娠7週の妊婦の様子2:肌トラブル

妊娠をすると、肌の調子が良くなったという人がいる一方で、肌トラブルが増えた、という人も少なくありません。妊娠するとホルモン分泌が変化するため、その作用で肌の調子が変わってきます。

また、つわりなどで食生活が乱れたり、妊娠によってストレスを感じることも、肌トラブルの原因となります。

ホルモン分泌については、自分でどうにかできるものではないので、食生活やストレスの改善で肌トラブルを防ぎましょう。また、規則正しい生活を出来るだけ送るということも大切です。

妊娠7週の妊婦の様子3:においに敏感になる

つわりの1つとして、妊娠するとにおいに敏感になることが挙げられます。今まで平気だったにおいが急につらくなってしまい、吐き気をもよおすようになったり、食べ物の好みが変わったりします。

どのようなにおいに敏感になるのかは人それぞれ異なりますが、ご飯の炊けたにおいや満員電車のにおいなどはよく言われます。においに敏感になることによって、日常生活に支障が出てくることもあります。

妊娠7週の妊婦が気をつけること6つ

妊娠7週は、妊娠によって体調の変化が出やすい時期なので、母体の健康を維持するために注意が必要です。

妊娠7週はまだまだ流産率も高く、その原因のほとんどは赤ちゃん側にあり、防ぎようがありません。そのため、赤ちゃんを守るための行動というよりは、母体の健康を維持するための行動をしておく必要があります。

では、妊娠7週で妊婦が気をつけなければならないことにはどのようなものがあるのでしょうか。

妊娠7週の妊婦が気をつけること1:水分の摂取

妊娠7週は、つわりでうまく水分が摂れずに脱水症状になる恐れがあるので、水分補給を心がけることが大切です。また、妊娠中は、非妊娠時よりも多くの水分が必要です。理由は、汗をかきやすい、羊水や赤ちゃんへの水分補給が必要、ママの血液量の増加、頻尿などです。

ただし、水分なら何でもいいわけではありません。アルコールは避け、カフェインは摂取量に注意する必要があります。1日1-2杯のカフェイン摂取は問題ないとされていますが、多量に摂取するのは避けるようにしましょう。

妊娠7週の妊婦が気をつけること2:栄養摂取

妊娠7週はつわりで苦しんでいる人も多いので、バランスの良い食事を摂ることが難しい人も多いでしょう。

妊娠初期はママの食生活が多少乱れていても、赤ちゃんはママの身体から栄養をもらいますので、そこまで心配する必要はありません。つわりの時は、食べられるものを食べられる時に食べて、痩せすぎに注意しましょう。

妊娠7週の妊婦が気をつけること3:葉酸の摂取

葉酸は、二分脊椎などの神経管閉鎖障害の発症のリスクを下げる働きがあるとされ、妊娠前からの摂取が推奨されている栄養素です。赤ちゃんの神経系は妊娠初期から作られ、先天異常は妊娠7週までに起こりますので、妊活中からの摂取をおすすめします。

葉酸はほうれん草、モロヘイヤ、アスパラガス、ブロッコリーなどから摂取できますが、妊娠時の必要量を摂取するのは大変なので、サプリでの摂取が推奨されています。

妊娠7週の妊婦が気をつけること4:カルシウムの摂取

赤ちゃんの骨格形成のためには、カルシウムが欠かせません。必要なカルシウム量が得られないと、ママの骨などからカルシウムが赤ちゃんに移行してしまうので、ママの骨や歯が弱くなってしまいます。

牛乳や乳製品(ヨーグルト・チーズなど)、小魚(ししゃも・じゃこなど)、大豆製品(厚揚げなど)などから積極的にカルシウムを摂取しましょう。

妊娠7週の妊婦が気をつけること5:薬の摂取

妊娠4~7週は、赤ちゃんの器官形成がおこなわれる時期で、奇形を起こすかどうかはこの時期に決まるものが多いため、この時期の薬の摂取は一番慎重になる必要があります。

特に妊娠4~7週は、妊娠に気づいていない人も多いので、妊活中の人は安易に薬を摂取するのは控えましょう。医師に相談すれば、妊娠中でも飲める薬を処方してもらえる場合があります。自己判断で飲むことは決してせず、必ず医師に相談しましょう。

妊娠7週の妊婦が気をつけること6:不正出血

妊娠初期の出血は、それが直接流産に結び付くものではないので、そこまで心配する必要はありません。妊娠初期での流産の確率は全妊娠の約15%と多いですが、それに出血の有無は関係がありません。出血してもしなくても、流産の確率に差はありません。

ただし、出血が月経並みに多かったり、強い痛みを伴う場合にはすぐに受診しましょう。また、胎嚢確認前の出血は、子宮外妊娠の可能性があるので、医師に相談しましょう。

妊娠7週の妊婦はトラブルが出やすいので体調の変化に注意して過ごそう

妊娠7週の妊婦は、妊娠による体調の変化によって、身体へのトラブルが起こりやすいです。妊娠初期で見た目からも妊婦とわからない時期なので無理をしがちですが、具合が悪い場合には、無理せず休みましょう。

これから長い妊婦生活を乗り切るためにも、妊娠初期からマタニティライフを楽しむことができる環境づくりをしておきましょう。