妊娠症状

【専門家監修】妊娠後のつわりはいつから? つわりの時期を乗り切るコツ7つ

つわりはいつからはじまる?

つわりはいつからはじまるのでしょうか。つわりは早い人では妊娠4週ごろから始まります。体がだるくなったり、胃の不快感や嘔気、食欲低下などの症状があります。

また、逆に空腹になると気持ち悪くなり、常に何かを食べていないとつらい「食べづわり」になる方もいます。いつもよりにおいに敏感になったり、食べ物の好みが変わったり、常に眠気を感じたり、イライラしたりとつわりといっても様々な症状があり、個人差もあります。

妊娠初期につわりがない人もいる

つわりはすべての人に現れるわけではありません。約2割の妊婦さんはつわりを感じないといわれています。

また、「つわりがない」と思っていても、症状や度合いには個人差があるため、仕事に集中していたり、妊娠前から体調がよくなかった人は気づいていないだけの方もいます。

つわりの原因

つわりはが始まる次期やつわりの原因は今もはっきりとは解明されていません。

ですが、妊娠初期に胎盤からhCGというホルモンが大量に分泌されるので、体が急激な変化に対応できずにつわりの症状がでると考えられています。

実際にhCGホルモンが高い人ほどつわりの症状が強いと言われています。また、黄体ホルモンの分泌が増えることで、腸の動きが悪くなり便秘やムカムカした症状が現れるとも考えられています。

つわりはいつから?つわりの期間について解説

ここからは、つわりはいつ始まりいつまで続くのか細かく解説していきます。

また、つわりのピークはいつ頃やってくるのか、その時の赤ちゃんの成長はどうなっているのかなども合わせて紹介していきます。つわりは妊娠初期のつらい症状ですが、つわりが落ち着いてくる時期もあります。

つわりはいつから始まりいつ終わるのか不安な方も、ぜひ参考にしてみてください。

つわりはいつから?

つわりは早い人では、妊娠が成立した直後の妊娠5週~6週ごろから始まります。

生理予定日が少し遅れているかな?と感じる頃につわりは始まるのです。中には、生理予定日より前からつわりの症状が始まったという方もいらっしゃいます。

つわりがはじめる頃の胎児の様子

つわりが始まる頃の妊娠4~7週の赤ちゃんはどのように成長しているのでしょうか。

この頃の赤ちゃんは、器官形成期といって体の主な器官の基礎がつくられます。脳や脊髄、目や耳の神経などが急速に発達していく期です。また、心臓、肝臓、胃などの臓器の分化も始まり、目や口、鼻も大まかに形を整え始めます。

この頃の赤ちゃんは胎のうと呼ばれる袋に入っていて、8週までを胎芽、9週からを胎児と呼びます。

つわりのピークはいつ?

一般的にはつわりのピークは妊娠3ヶ月頃だといわれていて、妊娠3ヶ月は妊娠8~10週頃にあたります。

この頃は「ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)」の数値が最も高くなる時期です。また、hCGはプロゲステロン(黄体ホルモン)の産生を高めるため、その影響で眠気やだるさが強まる人も多いでしょう。

つわりのピークの胎児の様子

つわりのピークは妊娠3ヶ月といわれていてその頃の赤ちゃんは人らしい姿になります。
妊娠8週以降は「胎芽」を卒業し「胎児」と呼ばれます。(一部では妊娠10週以降を胎児とする場合もあります。)

この頃の赤ちゃんは頭が大きく、体全体の半分が頭を占めます。また、妊娠10週頃からは、しゃっくりをしたり、手足を動かしたりと体を動かす様子も観察出来るようになります。

つわりが治まる時期は?

つわりが治まる時期は一般的には12週頃から楽になり始め、16週頃には自然と症状がなくなることが多いといわれています。

お腹の中で赤ちゃんを育てる上で大切な「胎盤」が完成する頃につわりの症状が落ち着く事が多いようです。つわりは突然症状がなくなるものではなく、徐々に軽くなっていくことが多いようです。

つわりが終わったと思ったら、またぶり返すなど何度か揺り戻しを経験しながら落ち着いたという人もいます。

つわりが治まる頃の胎児の様子

つわりが治まる時期は一般的に妊娠4ヶ月(妊娠12~15週)頃です。この頃のお腹の赤ちゃんは、内臓の形態がほぼ完成する時期で、超音波検査では赤ちゃんがおしっこする様子がわかることもあります。

また、頭や手を動かしたりとかわいい仕草がみられることもあるので、検診で赤ちゃんの姿をみるのが楽しみなママも多いでしょう。男の子と女の子の外生殖器の差もでてきますが、性別判定ができるのはもう少し先になります。

つわりの期間や時期は人それぞれ

つわりはいつからくるのか、いつまで続くのかは個人差があり、同じ人でも一人目と二人目で差があることもあります。

つらいつわりの症状は、いつ終わるのか辛い思いをされている人も多いでしょう。つわりの終わり方にも個人差があり、段々と軽くなって気がつけばつわりが終わっていた人、ある日突然ピタッとつわりが治まった人、妊娠後期までつわりが続いた人と様々な方がいらっしゃいます。

つわりを乗り切る7つのコツ

妊娠初期のつらい症状であるつわりですが、いつから始まり、いつ落ち着くのか、終わりが見えず辛い気持ちになっている方も多いでしょう。そんなつらいつわりも、少しの工夫で少し楽になる可能性があります。

ここからは、つらいつわりを乗り切る7つのコツを紹介していきます。

つわりを乗り切るコツ1:気分転換を心掛ける

つわりはいつからいつまで続くのか終わりがみえず、気分も沈みがちになってしまいます。そんな時は気分転換をして、気分を紛らわせることもつわりを乗り切る効果的な方法です。

例えば、友人とおしゃべりをしたり、好きなバラエティー番組を見て笑ったりすることはストレス発散になります。また、つわりは赤ちゃんが元気な証拠ととらえ、お腹に手をあて赤ちゃんに話しかけるのも前向きな気持ちになるでしょう。

つわりを乗り切るコツ2:空腹対策を考える

空腹になると吐き気がしたり気分が悪くなる食べづわりという症状があります。血糖値が下がると吐き気がしやすいため、空腹にならないことが大切です。

また、食べづわりの症状がある妊婦さんは、朝つわりとよばれる症状が出ることが多く、寝ている間に食べ物が消化され、空腹の状態になるからです。

朝つわりの対策として、就寝前に軽食をとったり、枕元におにぎりやパンなど起床時にすぐ口に出来る物を用意しておくと良いでしょう。

つわりを乗り切るコツ3:無理をしない

妊婦生活の全体にいえることですが、つわりの時期は特に心も体も休ませる必要があります。家事も仕事も無理はせず、においがつらい時は、食事の支度を手伝ってもらったり市販の惣菜を活用しましょう。

そのためには、パートナーや家族の協力や理解が必要です。つわりはいつからはじまりいつ終わるのかわからない、妊娠初期のつらい症状であることをしっかり伝えましょう。

つわりを乗り切るコツ4:地域のサービスを利用する

つわりがつらく家事が中々できない時や、上の子のお世話が大変なときは、地域の家事代行サービスを利用してみましょう。

自治体が家事代行サービスのクーポンやチケットを発行してくれている所もあります。お住まいの自治体に問い合わせてみてください。また、家事代行サービスに来てくれる人は先輩ママが多いです。

先輩ママにつわりはいつからいつまで続いたか、どう乗り越えたかなどを相談できることもあります。

つわりを乗り切るコツ5:働く時間を工夫する

つわりがつらい時は、会社に報告し配慮してもらいましょう。男女雇用機会均等法では、女性が妊娠、出産の健診などで通院するための時間を確保することが保障されています。

妊婦さんが健診でお医者さんなどから時差出勤や勤務時間の短縮、休憩を増やすことなどが必要だと指導をされた場合は、会社は守れるようにしなければならないとされています。

検診時に「母性健康管理指導事項連絡カード」を記入してもらい、活用しましょう。

つわりを乗り切るコツ6:水分を補給する

つわりの症状が強い方は、水分補給をするのもつらいかもしれませんが、あまりに水分が摂れないと脱水になってしまいます。脱水とは体の中の水分と塩分が不足し、頭痛やめまい、悪心、嘔吐など症状が出ます。

ただでさえつらいつわりに、脱水の症状が重なるとさらにつらくなります。お茶やお水、スープや味噌汁などで、少しずつでも水分を摂取しましょう。

つわりを乗り切るコツ7:必要な栄養を取る

つわりがひどくて食事ができない妊婦さんは、栄養バランスよりまずは食べられるものを食べましょう。

妊娠初期は、赤ちゃんの脳・神経管・心臓など、人にとって重要な部分が形成される時期です。葉酸はその細胞や血液を作る過程で必要な栄養素で、不足すると先天異常の可能性が高くなるともいわれています。

妊娠初期はつわりの時期で、まともに食事をすることが難しいので、必要な栄養をサプリメントで補う方法もあります。

つわりで食欲がないときは?

胃がムカムカすることや、食べものをうけつけけなくなることも妊娠超初期症状のひとつです。食事をとらないでいると、もちろん栄養もとることができません。

ここからは、食欲がないときはどうしたらいいのか、食べやすいものはないのか紹介していきます。

食べられるものでOK

つわりの症状が強く食事が食べられなくなると、赤ちゃんが育たないのではと不安になりますが、この頃の赤ちゃんは母体にもともと備わっている栄養で十分なのです。食事量が減っても、赤ちゃんの発育には問題ありません。

今は、好きなときに好きなもの、食べられるものを少しずつ摂取しましょう。においが気になり食事がとれないときは、一度食べ物を冷蔵庫で冷やすと、においを感じにくく食べやすくなります。

口当たりのいいものを食べてみる

つわりで食欲が落ち、これまで食べられたものが食べられなくなったり、あまり食べなかったものが助けになったというケースは少なくありません。

においが気になり食べ物をうけつけなくなった方には氷もおすすめで、氷を食べると冷たくてさっぱりしたという意見もあり、水分補給にもなります。

また、つるんと口当たりが良く、胃にも負担をかけないこんにゃくゼリーなどが活躍する場合もあります。

ひどいつわりに注意

つわりはとてもつらい症状ですが、症状の重さには個人差があります。中には、母体や赤ちゃんにも影響を及ぼしかねない「妊娠悪阻(おそ)」と呼ばれる、深刻な状態になってしまい、妊娠悪阻と診断された妊婦さんは、原則として入院して治療を受けることになります。

つわりは病気ではないと我慢し過ぎず、早めに受診し相談しましょう。

心配なときは医療機関を受診

つわりで吐き気が強くて水分も摂れない、体重が5%以上減った(体重50Kg で2.5Kg以上)、尿の回数が減ったという症状の方は、妊娠悪阻になっている可能性もあります。

我慢し過ぎず、心配なときは医療機関を受診しましょう。また、吐き気が強く、食事も水分も摂れなくなってしまったら、上記の症状がなくても早めに受診してください。

つわりはいつからはじまるのか知っておこう

つわりが始まる時期には個人差があります。つわりがいつから始まりいつ終わるのか目安を把握すること、つわりの症状を乗り越えるコツを把握することは、つらいつわりの症状を乗り越えるために大切なことです。

つらいつわりですが、いつかは終わります。かわいい我が子に会うためにも、頑張って乗り越えましょう。