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結婚式の招待状の書き方ポイント8つ|書く前の準備と注意点も紹介!

結婚式の招待状とは?

結婚式の招待状は、新郎、新婦にとって大事な人たちを結婚式に招くために欠かせないご案内です。

近年は気軽なメールやSNSが連絡手段として使われますが、結婚式の招待をそれらネット経由の連絡や電話のみでするのは失礼にあたります。最終的には「招待状」を送って気持ちよくお招きするのがマナーです。

結婚式の招待状を書く前の準備5つ

まず初めに、結婚式の招待状を書く前にしておきたい準備についてみていきましょう。抜けがないように、しっかり手順を踏んで段階的に進めていくことがポイントです。

ここでは5つの準備について説明していきます。

準備1:発送予定日などのスケジュールを決める

招待状はおおよそ結婚式の2か月前には発送を済ませておきましょう。そのためには結婚式の3~4か月前の段階で、誰を招待するのかをリスト化、招待状の文面や制作の手配、できあがった招待状の宛名書きなどを済ませておく必要があります。

発送があまりにも結婚式の間際になると、せっかく招待状を送付しても、相手にすでに予定が入っていたりすることもあります。招待状は余裕をもって準備しましょう。

準備2:招待者リストを作成

招待状を送るにあたって、最も重要な「誰に招待状を送るか」を、まずリスト化します。これは新郎新婦と両家でよく相談しながら進めます。

リスト化で大事なのは「漏れ」が出ないことです。招待者の人選ができたら、優先順位の高い人から結婚の報告もかねて一度電話し、出席できるかきいておくとよいでしょう。

このリストは、招待状の宛名書きや、式当日の席次表作成にも使いますので、氏名、住所、電話番号だけでなく、肩書や役職なども記載しておくと後々まで便利です。

準備3:招待状を入れる封筒・慶事用の切手・返信用はがき

招待状は出欠の可否を返送してもらうため、文面をどうするかだけでなく、招待状を入れる封筒や、返信用のはがきなども準備する必要があります。

結婚式場や外部の印刷専門店にオーダーして準備する方が多いですが、完全な手作りでオリジナリティあふれる招待状を作成する方もいます。予算や時間的な余裕を考慮してどのように進めるか決めましょう。

また、お祝い事用に絵柄をおめでたいものにした「慶事用切手」を郵便局で販売しています。より丁寧にしたいという方は使ってみるとよいでしょう。

準備4:招待状の差出人の名義を誰にするか

以前は、結婚は新郎新婦の家同士の結びつきという考えから、差出人は両家の世帯主である親の連名が主流でした。現在も結婚費用を親が援助している場合、費用負担者を式の主催者と捉えて、親の名前とするケースも多く見られます。

近年は、新郎新婦を本来の意味での結婚披露宴の主催者と考え、結婚する2人の連名を差出人とするケースも増えてきています。

また、新郎新婦の友人あてには結婚する2人の名前で、親族や親の関係者には親の名前でというように分けて準備するパターンも見られます。

準備5:招待状は誰が書くか

招待状の宛名書きは、ボールペンは使わず、毛筆か筆ペンもしくは万年筆などで一通ずつ新郎新婦自身で手書きするのがもっとも丁寧なやり方です。読みやすい字になるよう気を付けて、心を込めて新郎新婦で協力して書き上げるようにするのがベストです。

どうしても字に自信がない方は、次善の策として毛筆フォントのプリンター印刷でもかまいません。また、結婚式場によっては、有料でプロの筆耕業者(毛筆の代書)を依頼できる場合もあります。

結婚式の招待状の記載事項と書き方のポイント8つ

次に結婚式の招待状の「記載事項」と「書き方」についてのポイントをみていきます。

招待状に記載すべき項目には何があるのか、書き方ではどういう点に注意すればいいのかをしっかり把握して、わかりやすく、受け取った方も、もらってうれしい招待状になるようにしましょう。

ポイント1:本文

結婚式の招待状の本文は、結婚式の日時や会場などの詳細の前に記載する手紙本文の部分です。書き方は、頭語(謹啓、拝啓など)、時候の挨拶から始まり、結婚式への招待の旨を記して結語(敬具、敬白など)で締めくくられます。

時候の挨拶は季節ごとにさまざまな言い方、表現があるので時期に当てはまるものを正しく選択して用いましょう。結婚式の招待の言葉では、差出人名義が親の場合は、誰と誰が結婚するのかをここで大きく記します。

ポイント2:披露宴の日時

本文が終わったら、後ろに「記」と記し、それに続けて結婚式の会場や日時など当日の詳細について記載していきます。通常、初めに記載されるのは結婚式(披露宴)の日時です。

開催年は西暦ではなく元号で書くのが一般的で、日時と合わせて準備の段階で日付の間違いがないようによく注意しておきましょう。当日の時間に間違いが出ないように、式の開始時間と受付開始時間も合わせて記載しておきます。

ポイント3:式場の場所・案内図

日付に次いで重要な式場の場所について記載します。会場名は省略せず正式名を記載し所在地の住所と電話番号も間違いのないようにしっかりチェックしておきましょう。

近年はスマホの地図アプリがあるため、住所や電話番号がわかれば道に迷うということは少ないかもしれませんが、最寄り駅も併記しておくのが一般的です。

ポイント4:出欠席の返事の締切日

結婚式招待状では、式の出欠の可否を返信ハガキで返送してもらいますが、いつまでに返送してほしいか、その締切日も記載します。

おおよそ招待状の発送から1ヶ月後、結婚式当日から1ヶ月前を目安に設定します。発送日や締切日は、結婚式の準備に遅れが出ないように、式当日から逆算して念入りに設定しておきましょう。

また締切日は単に「何月何日まで」と記すのではなく、「お手数ですがご出欠のお返事を〇月〇日までに賜りますようお願い申し上げます」などの文章で、丁寧に伝えるようにしましょう。

ポイント5:差出人の名前

差出人を親と新郎新婦のどちらにするかはケースバイケースで、新郎新婦と親とでよく相談して書き方を決めましょう。

差出人をどちらにするかの目安としては、結婚費用を親が援助している、親族や親の仕事の関係者も多くフォーマルな雰囲気といった場合は親が差出人になるでしょう。

結婚費用を新郎新婦で工面している、招待者が新郎新婦の友人が多い、といった場合は新郎新婦が差出人、と考えてもよいでしょう。

ポイント6:差出日

差出日は厳密な日時を記しません。書き方は、まず招待状を出した月のみ「〇月」として、そのあとに縁起の良い日に差し出しましたという意味を込めて「吉日」と続けて書くのが一般的です。

たくさんの招待状を一度に送る場合、送る日を固定してしまうと、地域によっては翌日に着いたり2~3日後だったりすることがあります。

日にちを吉日としてぼかすのは、いつ頃出したのかや、到着するまでの日数にばらつきが出たり、届くまでに少し日数がかかっているのを隠す意味もあると言われています。

ポイント7:宛名の書き方

相手の名前である招待状の宛名は、書き方に特に注意して記載します。前項でも述べたように、どうしても字に自信がない場合以外は、できるだけ心を込めて毛筆や筆ペン、万年筆で心を込めて丁寧に書きましょう。

墨文字やくっきりした万年筆で書くのは、お祝い事は「太く濃く」という縁起かつぎの意味もあります。

宛名の書き方①:縦書き封筒の場合

宛名を縦書きにする場合、宛名の名前は封筒の中央に大き目の文字ではっきりと記載します。住所は名前より少し小さめの文字で右端から書き、住所が2列にまたがるときは2列目を1文字分下げるとバランスが良くなります。

また番地やマンションの部屋番号などを縦書きにする場合は、漢数字を使うのが一般的に正しいとされています。

宛名の書き方②:横書き封筒の場合

宛名の横書きの書き方は、名前は封筒の中央か少し下の位置に大きく書きます。住所は名前より少し小さめの文字で名前の上に書き、2列になる場合は縦書きと同様に2列目を1文字分右側にずらしておくとバランスが取れます。

横書きの場合、番地などの数字は1、2、3などの算用数字を使った書き方をします。

ポイント8:その他の付記事項

結婚式の招待状は通常、一連の結婚式の儀式の中でも披露宴の招待状として出すものです。

招待するゲストの中で、挙式にも参加してもらいたいという方がいる場合は、事前に電話などで確認したうえで、招待状とは別に挙式への列席を依頼するメッセージカードやインビテーションカードを同封しておくとよいでしょう。

文面の書き方は「ご多忙中恐縮ではございますが 挙式にご列席賜りたく 午前〇時〇分までにお越しくださいますよう お願い申し上げます」などあくまで丁寧な文章を心がけましょう。

受付・スピーチなど依頼する場合

招待するゲストの中で、披露宴受付やスピーチをお願いしたい人がいる場合も、もちろん事前に直接電話等でお願いしておいたうえで、招待状とは別にその旨をお願いするメッセ―ジカードなどを添えておきましょう。

楽しんでもらうべきゲストに、わざわざお願いする形になるので、文面の書き方は「恐れ入りますが 当日は〇〇をお願いしたく (〇時〇分までにお越しくださいますよう) お願い申し上げます」のように丁寧な文章にしましょう。

結婚式の招待状の文例

結婚式の招待状の書き方はさまざまなパターンがあります。結婚式場や印刷業者に依頼して、多くのサンプル文例の中から選んで決める方が多いでしょう。

インターネットの結婚情報サイトでも多くの書き方例やフォーマット、サンプル文例を調べることができるので、完全自作のオリジナル文面を作る方もいます。

ただし結婚式の招待状では避けた方がよい言葉や書き方、文の作り方があるので念のために注意しておきましょう。

結婚式の招待状で避けるべき言葉

結婚式の招待状の文章では句読点はつけない書き方がマナーとされています。お祝い事の結婚式に終わりや区切りを示す句読点は縁起が悪いということからです。句読点が入る箇所は1文字分の空白を開ける書き方をします。

また結婚式にはふさわしくない、いわゆる忌み言葉とされる「分かれる」「割れる」「切る」や、再婚をイメージさせる「たびたび」や「重ね重ね」といった重ね言葉も使わないようにします。

他にも「忙しい」という漢字は分解すると「心を亡くす」となるため、お祝い事では使わない方が良いとされています。

結婚式招待状を送るときの注意点

招待状はゲストを招くという目的のためのものなので、本来は直接手渡しするのがマナーとも言えます。もちろんすべての招待客に手渡しすることは現実的には不可能なので、郵送という手段がとられます。

ただし、招待客の中で主賓といえる立場の人や日常的に会う機会の多い職場の上司など、相手によってはぜひとも招待状を手渡しした方が良い場合もあります。郵送と違い、手渡しの時は注意点があるのでしっかり気を配りましょう。

主賓や職場の上司への招待状は手渡しする

主賓や職場の上司に招待状を手渡しするときは、突然手渡ししても失礼に当たるので事前に出席ができるかを確認したうえで渡します。

手渡しする場合は「封筒には宛名のみを書き住所は書かない」「封筒は糊付けの封はしない」「返信用切手は忘れずに貼っておく」と郵送と違ったやり方になる点があるので注意しましょう。渡す際は、「どうぞよろしくお願いいたします」の一言も忘れずに添えるようにします。

結婚式の招待状は正しい書き方で気持ちよく出そう

結婚式の招待状の書き方や注意点について紹介しました。何かと大変な結婚式の準備の中でも、招待状の手配は時間や手間もかかるため、新郎新婦の悩みの種の1つです。

結婚式の招待状の準備は、手順を踏んで計画的に手配を進めていくことが重要です。書き方や注意点など細かいポイントもしっかり押さえて、心をこめて準備をすすめましょう。